デジマート・ショップレポート
池部楽器店 プレミアムベース
楽器シーンの新スポットに
ベース専門セレクトショップが誕生!

写真&文:ベース・マガジン編集部(リットーミュージック)


大阪の流行発信地であり、多くの楽器店が集まる心斎橋に、ベース専門のショップがオープンした。関西でも珍しいベースのセレクトショップということで、この機会にその全貌を紹介したい。

About the shop:
ここでしか手に入らない商品を宝探し感覚で選べる楽しさ

 近年、関西の楽器シーンの中心地となりつつある心斎橋。その一角にある通称アメリカ村では、メインとなる通りを歩くだけでも、数件の楽器店を見つけることができ、各店舗が特色のある店作りを行なっている。今回、取材班が向かったのは、今年8月にオープンしたばかりのベース専門ショップ、池部楽器店プレミアムベースだ。同じ建物にあるギター専門店、プレミアムギターの店内に入り、エレベーターで3Fまで上がると、ウッディなエントランスからプレミアムベースの入り口が見える。

 店内に入ると、シックな内装ながら、壁一面にビッシリとベースが陳列されており、その様子は圧巻である。さらに、フロアに設置されたひな壇状の展示ブースにもベースが並べられており、まるで宝探しのように商品を選ぶことができる。ラインナップしているメーカーについては、ハイエンドなものを揃えつつも、手に入れやすい価格帯のものもあり、幅広い年齢層に受け入れられそうだ。この製品ラインナップは、チーフである山本研二氏の選球眼によるもので、実際に手に取って納得したものだけを入荷しているとのこと。また、ショウ・モデルやプロトタイプの放出品など、ここでしか手に入らないモデルも置かれており、そういった製品を数多くのベースから探し出すというのが楽しみのひとつである。非常に落ち着いた店内の雰囲気、その一方で、選りすぐりの商品を数多く揃えるというバランスが絶妙で、ベース好きは思わず長居したくなってしまうだろう。アメリカ村を訪れた際はぜひ立ち寄ってほしい。

Inside of the shop:
選りすぐりの商品が並ぶベース専門“セレクトショップ”

 シックな雰囲気の店内に入ると、さまざまな種類のベースが陳列されているが、ブランドやコンセプトごとにわかりやすく配置されている。その店内の様子をお伝えしよう。

エフェクターについては、プリアンプやDIをはじめ、ベースに特化した製品を取り揃えている。

店内にはジェネレック製のスピーカーやヘッドフォンが接続されたミキサーを設置しており、DIなどの試奏もできる。

フィル・ジョーンズやバグエンドなど、ベースの持ち味を生かす高品位ベース・アンプが勢揃い。その音色を店頭で体感してほしい。

こちらはPGMやムーン、アトリエZなど、国産工房系メーカーが並ぶ。

フェンダーは定番シリーズから、カスタムショップのニュー・モデルまで幅広くラインナップしている。

フロアには、手に入れやすい価格ながら個性的なエピフォン、そしてSTRやテューン、バッカス、モモセといった国産ブランドなど、中級者に人気のモデルを数多く陳列している。

こちらはアイバニーズやヤマハ、ワーウィックに加え、キラーやリッケンバッカーなど特徴的なブランドが集合。

アップライトについては、アルター・エゴを筆頭に、ヤマハのSLBシリーズやNSデザインなどを置いている。

近年のトレンドでもある軽量デジタルのヘッドアンプを始め、自宅練習でも活用できるコンボ・アンプも充実。

Interview:山本研二(チーフ/池部楽器店 プレミアムベース)
“必ずおもしろいものが隠れていますから、それを探し当てに来ていただきたい。”

 同店のチーフである山本さんは、複数の楽器店が軒を連ねる心斎橋で、関西近郊で活動するベーシストのお客さんの流れを変えたいと語る。ベース専門のセレクトショップをオープンさせる際に描いた思いを聞いてみよう。

池部楽器店 プレミアムベース/チーフ
山本研二さん

──そもそも、このお店のコンセプトとは?
 基本的には、“セレクトショップ”というのがコンセプトで、初心者向けというよりも2本目以降をお探しの方に向けた商品が多いですね。また、エピフォンやフェンダージャパンといった、お求めやすい価格の商品も用意していますが、初心者向けというよりは、例えばご年配の方で、久しぶりにベースをやりたいなって思い立ったときに気楽にお越しいただけるような立ち位置の商品を置いています。

──セレクトショップとのことですが、どのような観点で商品選びをしているんでしょう?
 基本的には私が実際に触ったうえで商品を選んでいます。同じモデルであっても、抱えたときのバランスやネック・シェイプの処理についての個体差を見たいんです。また、当然ながらサウンドが大事ですね。あとは見た目やインスピレーションで選びます。最終的には“直感”という要素も大きいですね。

──オープン以降、どんなお客さんがいらっしゃいますか?
 お客さんの傾向については、思っていた以上に若い方にご来店いただいていますね。あとは……カップルのお客さんも多いです(笑)。いや、でもそれは良い傾向だなと思っていて。ベース専門店って、どうしてもマニアックな印象を与えがちじゃないですか。でも気兼ねなくお越しいただければありがたいと思いますし、落ち着いた雰囲気のなかで、気に入ったものを探してほしいですね。

──店内にはベース・アンプも充実していますね。
 ベース・アンプも入荷していますが、チョイスのポイントは、オーディオ的かつナチュラルという要素に加えて、その楽器が持つ、おいしい帯域や特徴がしっかり出るものを選んでいます。

──楽器のコンディションについては?
 楽器の調整は、ひと手間かけるようにはしていますね。ベースは弦高が変わると音も変わってしまうので、そういうところはお客様と話し合いながら調整します。調整します! っていうより、一緒に良いポイントを探しましょうっていう感覚ですね。

──今後の目標は?
 先ほどセレクトショップと言いましたが、加えて、情報を発信するアンテナショップとして機能したい。また、“ここにくれば何かあるんじゃないか”って思われる店作りを目指します。必ずおもしろいものが隠れていますから、それを探し当てに来ていただきたいですね。


池部楽器店 プレミアムベース:アクセス


大きな地図で見る

■住所:〒542-0086 大阪府大阪市中央区西心斎橋1-9-17 田万ビル3F
■営業時間:11:00〜20:00(木曜定休)
■TEL:06-6253-0061
■HP:http://www.ikebe-gakki.com/web-ikebe/premium-bass/


池部楽器店 プレミアムベースの商品在庫をデジマートでチェック!
池部楽器店 プレミアムベース デジマート店・トップ


ベース・マガジン(リットーミュージック刊)最新号はこちら