【連載】プロが感じる“本格派”エレドラの魅力

Impression of V-Drums 第2回:Yuumi [FLiP]

新進気鋭の女性ドラマーが語るライヴでのV-Drumsの実力

世界的に支持を得ているローランドのエレクトロニック・ドラム“V-Drums”。昨年発表されたフラッグシップ・モデル“TD-30KV-S”は、“V-Drums SuperNATURALサウンド・エンジン”を搭載した音源モジュールを核とし、より自然で豊かな音の表現を可能にした。本連載では、さまざまなフィールドで活躍するプロ・ドラマー達にTD-30KV-Sをプレイしていただき、その生の声をお届けする。第2回は、FLiPで力強いロック・サウンドを叩き出す注目の女性ドラマー、Yuumiが登場。TD-30KV-Sでライヴをしたこともある彼女に、その使用感を語っていただいた。

ドラムもコーラスも思い通りに届けられる

 私はこのモデル(TD-30KV-S)を使用して、6月にライヴをしたんですが、何よりコーラスが楽にできたことに感動しました(笑)。これってすごいことで、アコースティック・ドラムの場合、マイクにドラムの音が被ってしまうので、それをできる限り避けるようにセッティングする必要があるし、声量がないとモニターから返った声も、生音とマイクに入ったドラムの音にかき消されちゃうけど、V-Drumsだとその心配がないので、セッティングの自由度も高く、ドラムもコーラスも思うように届けられたんではないかと思います。私がこだわっているゴースト・ノートまでしっかりと表現してくれるのもうれしいですね。自分がこう聴かせたいと思って演奏しているのに、難しい部分ってあるじゃないですか?その1つが、ゴースト・ノートだと思うのですが、その1つ1つまで聴かせることができるので、ストレスを感じないですね。

 ライヴでは、チャド・スミスっぽい音を作りたくて、スネア、タムの音やその調整、アンビエンスとかを少しずつ変えて“ChadYuumi”っていうキットを作りました(笑)。普段から求めている音に近いものが、わりと短時間でできましたよ。アコースティック・ドラムの場合、“この音はどうかな”っていう音のジャッジまでに時間がかかるものですけど、エレクトロニック・ドラムは違うと思ったらボタン1つですぐ変えて、いろいろ試せるじゃないですか。どういう音が作りたいかをイメージしておけば、音作りは早いと思います。あと、アコースティック・ドラムだと音をミュートする方向で調整するんですけど、逆に伸ばすことができるから面白いです。私もスネアのサステインを伸ばしていって調整しました!あと、コンパクトでリムにつけられるBT-1というパッドを使って曲中に音色を変えるっていう方法もやったんですけど、ガラッと雰囲気が変わって新鮮でした。

  • シェルの材質、ヘッドの種類、スナッピーの張り具合いまで詳細に設定できるTD-30。写真はヘッドのチューニングの設定画面。ダイヤルを回すと画面のボルトも一緒に回るので、視覚的にも実際にチューニングしている感覚でできる。

V-Drumsを触れば“ドラム”をもっと知れる

 最近、メイン・キットにSPD-SXを組み込んだんですけど、プレイや魅せ方の幅が広がったと思います。SPD-SXを使う前提の曲作りとか、これからもっと生かしていきたいですね。これ(TD-30KV-S)もいろんな音色が入っていて、それによってプレイ・スタイルや叩き方まで変わったりするから面白いです。今はFLiPに似合う音を求めますけど、“意外とこの音はバンドに合うな”って発見もあるだろうし、FLiPとは違う音楽をやるときのイメトレにもなるし、ドラミングの幅が広がります。

 私は“ドラムをもっと知りたければ、V-Drumsを触ると手っ取り早いぜ!”と言いたいですね。シェルの素材、チューニング、ミュート、マイキングのパターンが何万通りと試せて比べられるから、ドラムの勉強になると思います。あと細かいニュアンスまでちゃんと聴けるから、録音すれば客観的に自分のリズムの癖とかヨレがわかりますよね。そういう意味では練習にもいいと思います。私ももっと早くにV-Drumsを知っていれば……!

Profile

Yuumi(ゆうみ)
1989年生まれ、沖縄出身。ガールズ・ロック・バンド、FLiPのドラム&コーラス担当。2005年にSachiko(vo&g)にバンドに誘われたことをきっかけに、FLiP結成と同時にドラムを始める。バンド内のムード・メーカーであり、パワフルで歌心あるドラムでFLiPの骨太サウンドを支えている。これまでにフル・アルバム3枚、シングル3枚をリリースしている。最新作は3rdアルバム『LOVE TOXiCiTY』(13年6月発売)。
FLiP Official Website

ステージで映えるルックスと確かな叩き心地のパッドを備えたハイエンド・モデル
Roland V-Drums TD-30KV-S

 今回の試奏で登場した、パッド/シンバル/スタンドを最上位グレードで統一したTD-30KV-S。スネア/タム/ハイハットはセンサーの検出精度が向上し、TD-30 の実力を最大限に発揮。パッドの外観はブラック・クローム仕上げとなり(カバリング交換も可能)、メタリック・グレーに変更されたシンバルや、クローム仕上げのラックとのマッチングは、ステージに置いても何ら遜色ない存在感を放っている。

  • Roland V-Drums TD-30KV-S
    オープン価格(市場予想価格600,000円前後)

     

    [キット構成]
    ■音源モジュール(TD-30)×1 ■Vキック(KD-140-BC)×1 ■Vパッド・スネア(PD-128S-BC)×1 ■Vパッド(PD-108-BC)×2 ■Vパッド(PD-128-BC)×2 ■Vハイハット(VH-13-MG)×1 ■Vシンバル・クラッシュ(CY-14C-MG)×2 ■Vシンバル・ライド(CY-15R-MG)×1 ■ドラム・スタンド(MDS-25)×1 ※キック・ペダル、スネア・スタンド、ハイハット・スタンドは付属しない。

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V-Proシリーズ共通の心臓部であり、活用の幅も広がった最新音源モジュール
TD-30 Drum Sound Module

 昨年発表されたV-Proシリーズ最大のポイントとなるV-Drums SuperNATURALサウンド・エンジンを搭載した音源モジュール。基本的なパネル・レイアウトや操作体系は、定評ある先代のTD-20 / TD-20Xを踏襲している。機能面での大きなトピックは、アンビエンス専用フェーダーの装備のほか、USBに対応したことが挙げられる。USBメモリーに保存されたオーディオ・ファイルの再生や、音色/セッティング・データのバックアップが可能になり、PCとの接続もUSB経由で行えるので音楽制作システムとの親和性が高まった。液晶ディスプレイの視認性も向上し、ステージなど暗い場所での操作が快適に。プロ仕様の製品にふさわしい質感のメタリック・パーツを随所に使った外観デザインも要注目だ。

  • Roland V-Drums TD-30 Drum Sound Module
    オープン価格(市場予想価格200,000円前後)

     

    [SPECIFICATIONS]
    ■ドラム・キット数:100 ■音色数:ドラム・インスト=1,100 、バッキング・インスト=262■ドラム・キット・チェイン:16チェイン(32ステップ/ 1チェイン)■フェーダー:8(KICK 、SNARE 、TOMS 、HI-HAT 、CRASH 、RIDE 、AUX 、AMBIENCE)■接続端子:TRIGGER INPUT×15 、MASTER OUT(L/MONO 、R)( 標準タイプ)、DIRECT OUT×8( 標準タイプ)、DIGITAL OUT(コアキシャル・タイプ、44.1kHz / 24-bit)、PHONES(ステレオ標準タイプ)、MIX IN( ステレオ標準タイプ)、MIDI (IN 、OUT/THRU)、USB COMPUTER 、USBMEMORY、FOOT SW(TRS 標準タイプ)、AC IN ■外形寸法:330(W)×258(D)×106(H)mm ■質量:3.2kg

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◎ローランドVドラム・シリーズに関する詳しい情報は、V-DrumsのHP(http://www.roland.co.jp/V-Drums/)をチェック!
◎製品に関するお問い合わせは、ローランドお客様相談センター(☎050-3101-2555)まで。

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