ハイ・ポジションの演奏性とクラシックなトーンを両立！

　ギブソン・レス・ポールが弾きたいけど、実はシングル・カッタウェイのギターが苦手──テクニカル系のプレイヤーを中心に、こんな悩みを持つ人もいるようです。そういった向きへ朗報です。ギブソンが120周年記念モデルの一つに、ダブル・カッタウェイのレス・ポールを加えてくれました。ハイ・ポジションでの演奏性が高く、サウンド自体はクラシックなレス・ポール・サウンドを持つ１本です。

　美しいAAAグレードのフィギュアード・メイプル、杢を活かしたTranslucent Redのフィニッシュ、そして12フレット・ポジションに燦然と輝く120周年のインレイ──本器が特別なモデルであることの証です。ピックアップにはバーストバッカー・リズム・プロ（フロント）、バーストバッカー・リード・プロ（リア）というPAF系のモデルを搭載し、まさに“Classic”なトーンをアウトプット。１ボリューム／１トーンとコントロールをシンプルにまとめているのも特徴です。

　それでは、このLes Paul Classic Double Cutawayのサウンドを、動画でチェックしていきましょう。

使用アンプ：マーシャルJVM205H（ヘッド）＋1960A（キャビネット）
使用シールド：ギブソン18' Purple Gibson Instrument Cable

明るくて抜けが良い、爽快感溢れるサウンド

　クラシックなトーンを持つ本器ですが、やはり全体の雰囲気はモダンな印象。泥臭いプレイよりも、多少現代的な方が合いそうです。まずはクリーン・トーンでサウンドをチェック。クセの無い、素直なハムバッカー・サウンドです。スタンダードなレス・ポールに感じる中低域の粘り気は少なく、明るくて抜けが良い音です。ここでは使用していませんが、この感じであればエフェクターの乗りも良さそうです。次に歪んだ音をチェック。かなり深めに歪ませてみましたが、音が潰れることもなく、しっかりと前に出てきます。粘り気よりも爽快感を感じるのは、クリーンの時と同じ印象。ダブル・カッタウェイにしたことが、演奏性だけでなく音質面にも影響していそうです。また、グローバーのペグも、はっきりとしたトーンと良好なサステインに影響しているのだと思います。

　そして、さすがの弾きやすさ。ロー〜ハイ・ポジションまで、何のストレスもなく移動できます。テクニカル系のプレイヤーでレス・ポールを敬遠していた人にも強くオススメできます。また、この見た目の良さや新鮮さから、ギタリストだけでなくギター／ボーカルが持っても似合いそうなギターです。もちろん、レス・ポール好きプレイヤーがバリエーションをつけるために手にするのもアリでしょう。限定モデルなので、早めの決断が必要なギターですね。

※次回の週刊ギブソン〜Weekly Gibsonは12月19日（金）を予定。