Bose S1 Pro+ wireless PA system × 松井祐貴&井草聖二
- 2024/04/25
Gibson USA / Les Paul Standard 2015
今回ご紹介するのはギブソンUSAのレス・ポール・スタンダード2015です。常に進化を続けるギブソンがリリースした最新のレス・ポール・スタンダードは、驚きの機能と多彩なサウンド、そして現代的なプレイヤビリティを持つ1本です。レス・ポール・スタンダード2015の魅力を、動画を交えて徹底的に分析します。
近年、ギブソンUSAのレス・ポールは“スタンダードは最新仕様、トラディショナルはビンテージ仕様”という棲み分けがなされています。レス・ポール・スタンダードの2015年版は、まさに最新の仕様が詰まった現代的な1本です。
ギブソンが誇るオート・チューニング・システムが精度を高め、さらに軽量化、操作性の向上にも成功。オープン・チューニングやダウン・チューニングに瞬時に対応するより実用的なシステムとして、2015年版USA製品に実装された(ファイアーバードなど一部除く)。詳しくはこちらを確認下さい。
ネック幅が広がり、非対称のスリム・テーパー・グリップや、ハイ・ポジションで指板のアールが緩くなるコンパウンド・ラディアスを採用したことでさらに演奏性が高まった。フレットはやや低めで、その処理の精度が高いため弦高も非常に低く設定可能。
フレットを押さえた時と開放弦の音の違いが少ないゼロ・フレット・ナットを採用。チューニングの安定性やサステインの向上にも一役買っている。
2つのボリューム・ノブの操作でフロント/リアのコイルタップが、フロント・トーン・ノブの操作でフェイズアウトが、リア・トーン・ノブの操作でサーキットのバイパスが可能。フロント・ノーマルとリア・タップのミックス等、トグル・スイッチと併用することで非常に多彩なサウンド・バリエーションを作ることが出来る。
その他、ヘッド裏に輝くレス・ポール生誕100周年のホログラム、ネジなしで着脱できるピックガード(ピックガードを外した際にもボディにネジ穴を残さない)、六角レンチで高さを調整できる新型チューン“オー”マティック・ブリッジ、専用ハードケースなど、2015仕様では多くの変更点があります。
それでは、最新型のレス・ポール・スタンダードの音色を、動画で確認してみましょう。
使用アンプ:マーシャルJVM205H(ヘッド)+1960A(キャビネット)
使用シールド:ギブソン18' Purple Gibson Instrument Cable
レス・ポール・スタンダード2015の基本的なサウンドは、レス・ポールらしいパワフルさはそのままに、より現代的な響きを持っていると言えます。具体的には引き締まったローや、ジャリッとしたミドル〜ハイのニュアンスが特徴で、ビンテージ系の粘りや色気とは一味違う、爽快感を持ったサウンドだと感じました。ピックアップはパワフルなバーストバッカー・プロを搭載し、アンプ直でもしっかりと歪みます。開放弦を交えたリフの、開放弦の部分がブーミーにならずにキレを保っているのはゼロ・フレット・ナットの威力でしょう。また、キレ、爽快感を持ったクッキリした音が持ち味のギターなので、カッティングに使っても心地よいのが印象的でした。
話題のオート・チューニング・システムG FORCEは、ボタンを押して全弦を鳴らすとすべてのペグが“キュルキュル”とまわり、すぐにチューニングが完了します。操作に慣れれば動画より格段に早くチューニングできることは請け合いです。それと、ボリュームを絞った状態でチューニングできる点もポイント。ライブでは、素早く静かに、これ1本で様々なチューニングに対応できるので非常に重宝しそうです。ここではレギュラー、オープンG、ドロップDの3種を試しています。モダンな響きを持つ本器の個性は、ダウン・チューニングとの相性も非常に良いと感じました。
サウンド・バリエーションが多彩な点も、本器の特徴。ここでは「フロント・ノーマル」、「フロント・タップ」、「ミックス・ノーマル」、「ミックス・タップ」、「ミックス・タップ+フェイズ・アウト」、「リア・ノーマル」、「リア・タップ」、「リア・サーキット・バイパス」を試していますが、それぞれニュアンスが異なることがわかると思います。ここで試したのはクリーンだけですが、歪みと各種サーキットを組み合せたり、ボリュームやトーンを微妙に調整していけば、無数のバリエーションを生み出すことが出来ます。
最後に弾き心地については、ワイドなネック幅がとても新鮮でした。これならビブラート幅の大きな人でも1弦が弦落ちする心配はなさそうです。多彩なサウンド、驚きの機能、そして現代的なプレイアビリティを持つ2015年版のレス・ポール・スタンダード。ぜひ楽器店などで、実際に手にしていただきたい1本です。なお、現在発売中のギター・マガジン2015年2月号でも特集「ギブソンUSA2015モデルの実力」を展開中。セッション・ギタリスト西川進さんの試奏コメントなども掲載されていますのでご確認ください!
※次回の週刊ギブソン〜Weekly Gibsonは1月23日(金)を予定。
価格:¥444,000 (税別)