プロフェッショナルなライブやレコーディングで、また練習用のエレクトリック・ドラムとして、世界標準の地位を獲得しているローランドのVドラムに新たなシリーズが登場した。

　システムの中枢となるドラム音源は、フラッグシップ・モデルTD-30直系のサウンド・エンジンを持つニュー・モデル「TD-25」。自然で表現力豊かなサウンドを誇る。キットは、スネアおよびタムには叩き心地と静粛性に優れたメッシュ・ヘッド仕様のVパッドを採用。特にスネアは、10インチのPDX-100を採用し、打点やリムショットの深さなど微妙な変化にも反応してくれる。ハイハットは、市販のスタンドに装着可能なVH-11を採用。踏み込みに合わせて上下動するため、通常のハイハットと同様の感覚で演奏できる上、ボウ／エッジの叩き分けや細かいペダル・ワークにも的確に反応する。

　「TD-25KV-S」は、スタジオやライブハウスのドラム・セットでもっともポピュラーと言える3シンバル構成で、より実戦的な練習が可能だ。VパッドはPDX-100（スネア、フロア・タム）とPD-85（タムタム×2）を採用。市場想定売価は260,000円（税別）。「TD-25K-S」は2シンバル構成で、VパッドはPDX-100（スネア）とPDX-6（タムタム×2）、PDX-8（フロア・タム）を採用。よりシンプルな構成となっている。市場想定売価は208,000円（税別）。

　「TD-25」は、Vドラム音源の新たなスタンダード・モデル。最高の音質と練習に役立つ機能を両立している点が最大の特徴だ。素早いレスポンス、連打時の自然の音色変化も秀逸で、スネアのロールやフラム、ゴーストノートはもちろん、ブラシによるスイープ奏法にも対応。繊細なニュアンスを的確に表現してくれる。そして、わかりやすくシンプルなパネル・レイアウト、操作性の高さも重要なポイント。インスト、チューニング、マフリング、レベルといったサウンドのカスタマイズやメトロノーム機能も、すべてトップ・パネルで操作できる。もちろん、リバーブやマルチ・エフェクト、イコライザーも内蔵しているため、満足の行く音作りが可能だ。

　さらに、練習をより効果的なものにするコーチ機能を備え、録音機能も強化。USBメモリーやオーディオ・インプット端子を使って音楽を再生し、一緒に演奏したデータを録音することが可能となっている。また、パソコンとの接続はUSBケーブルのみで行えるため、MIDIインターフェースを使用せずにオーディオ／MIDIデータの送信が可能。別売りのドラム練習ソフト「DT-1」と組み合わせれば、さらに幅広い練習も実現できる。TD-25単体での市場想定売価は105,000円（税別）。自宅練習をもっともっと充実させたいドラマー、実戦でもVドラムを取り入れたいドラマーにとっては特に必見の新製品と言えるだろう。

TD-25