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デジマート流 サックスの選び方

中古&新品&ビンテージ/サックス

  • 文:沖田 明也

ジャズ、吹奏楽、クラシック、ポップス、はたまたホーン入りのバンド・サウンドなどなど、サックスはどんなジャンルの音楽にも華を添える花形楽器。その煌びやかな音色と佇まいは、たくさんの人を魅了してやみません。今回は、デジマートでお買い得なサックスを選定するためのポイントを、メーカーの特長や歴史をおさらいしつつ代表的なシリーズ名や名器を交えて紹介していきます。皆さんの幅広い要望にお応えするモデルがたくさんラインナップされていますので、是非探してみてくださいね。

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※“ビンテージ”については、特定の定義に則ったものではなく、楽器店が“ビンテージ”と判断しているものを掲載しております。ご了承ください。

 ではまず、サックスの検索方法について触れておきます。デジマートの検索バーにある「管楽器」の中から「サックスすべて」、もしくはご自身のパートに合わせて「アルト」、「テナー」、「ソプラノ」、「バリトン」を選択。お目当てのメーカーがあればブランド名の入力ボックスから絞り込むこともできますので、お好みに合わせて条件を設定してパートナー探しをはじめましょう!

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※これからサックスを始める方は「管楽器の選び方ガイド サックス編」も是非ご覧ください。

【サックス選定のポイント】

 サックス選びのポイントは、何よりも自分の「やっていきたい音楽」と「出したい音色」にこだわって、そのイメージに近いものを選ぶのが良いでしょう。時々「このメーカーは吹きやすい」、「このメーカーは持ちやすい」(その逆も)などと耳にすることがありますが、現在出ている新品のものはどのメーカーも各々で研究を重ねて試行錯誤の末に作り上げられたものですから、一般的に吹きやすく、扱いやすくなっています。もし最初に触れて独特だと感じても、使いだして1カ月後には手に馴染んで違和感を忘れてしまうことがほとんど。そのため、何よりも「音楽としてやってみたいことを叶えてくれる楽器かどうか」という選び方が良いでしょう。
 また、経験者の方でしたら、今まで使っていた楽器や借りていた楽器と同じクラスか、1つ上のクラス以上を手にされることをお勧めします。楽器のクラスの違いは音質や表現力などにも大きく表れるので、今まで使っていたものより下のクラスを手に入れてしまうと、すぐに買い替えたくなってしまう場合があります。
 楽器選びでは、中古探しも見逃せません。中には通常新品の定価の半額くらいで出品されているものもあり、予算の中でなるべくグレードの高い楽器を買いたいと考えるならもってこいです。また、近年では量産体制が加速しメーカーによっては工業製品のような色が濃くなってしまっている個体も中にはありますが、中古であれば、現在と同じクラスのものでも、ひと昔前の手間暇かけて作られていた表現力の広い個体に巡り会えるかもしれません。

 今回は、主要メーカーの特長と名器を紹介していきますので、好みに合わせてあわせて各サックスをチェックしてみてください。

【国内メーカー】

YANAGISAWA

 日本が世界に誇るサックス専門メーカー。その歴史は古く、1896年(明治29年)の創業。アルトは2014年に、テナーは2015年に新しく“WOシリーズ”が発売となり、低価格の“ライトモデル”は吹きやすさと華やかなサウンドを、高価格の“ヘヴィモデル”は吹き応えと重厚感のある艶やかなサウンドを追求しています。素材は90年代より、通常の真鍮(イエローブラス)で管体が作られるモデルに加え、銅の含有率の高い“ブロンズブラス”でできたモデルや、純銀で作った高額モデルもリリースされていて音色のバリエーションも豊富。イエローブラスは一般的な音作りで幅広くジャンルを選ばない、ブロンズブラスはヤナギサワの魅力である柔らかなサウンドに上品さを加えていてクラシック系の方に人気、純銀製は反応が良く華やかなサウンドでクラシック系のソロをやられる方やフュージョン系の方に好まれる、というようにユーザーの求める雰囲気に合わせて検討できます。
 中古の狙い目は、根強い人気を誇る50(500)シリーズ。こちらは現行のヤナギサワよりも太く暖かなサウンドでジャズ系の方からの人気が高いです。左手小指で操作するテーブル・キィが初期型は固定式ですが、後期型はシーソー式になっているのが特徴です。また、もう一つ絶大なる人気を誇るのが“エリモナ”シリーズの880や800。ベルに貼り付けられたコイン型のようなヤナギサワのロゴと、左手に人差し指上部のフロントFキィに嵌め込まれた楕円型の大きな貝が目を惹きます。特に880は、その重厚感あるサウンドでジャンルを超えて愛され中古市場でも貴重なモデルであり、現行のWOシリーズは、この880に強い影響を受けた復刻版をイメージしているという話もあります。ちなみに、最近のヤナギサワは特にキィの配列などが小ぶりのため、女性でも扱いやすいでしょう。

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YANAGISAWAサックス(※画像はタイプの一例です。在庫を保証するものではありません。)

YAMAHA

 ご存じ、言わずと知れた総合楽器メーカーのヤマハ。サックスのみならず、管楽器全般の吹きやすさと音程の安定感に定評があります。ラインナップは入門者にも嬉しい低価格のモデルからプロ・ミュージシャン御用達のモデルまで幅広く、現在アルトでは5ラインナップにも拡充。そのクラスの違いはわかりやすく、モデル・ナンバーの最初の数字の数が増えるほどランクが上がっていきます。現在のアルトのラインナップでは”ヤマハ・アルト・サックス“を指す『YAS』の後の数字が2→3→4→6→8という順番です。以前は3から始まる3番台もありましたね。特に中高生の部活動で多く使われていることに代表される通り、吹奏楽系からの支持が非常に厚いのもポイントです。
 また、最上位クラスの“カスタム・シリーズ”には、クラシック向けに開発された875や、875の改良型であるEX、そしてジャズ向けに開発されたモデルの82Zがあります。82Zは、海外ではフィル・ウッズ、国内では多田誠司などの著名ミュージシャンも愛用していますね。さらに見逃せないのは、旧タイプの62! 通称“旧62”などとも呼ばれ、現行の62とは大きく違った魅力がありデイヴ・コーズをはじめとしたジャズやフュージョン系の方から人気を集めています。“J”のような形をしたベル部分のキィガードが目立った特徴です。このあたりのシリーズはデジマートに中古で出品されることもありますのでチェックしてみてください。

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YAMAHAサックス(※画像はタイプの一例です。在庫を保証するものではありません。)

【海外メーカー】

Selmer

 「サックスと言えば…?」と質問されたら、このセルマーを一番に思い浮かべる方が多いほどの老舗王道メーカー。現行では吹奏楽層からの支持がとても高いジュビリー・シリーズ2、シリーズ3と、ジャズ層から支持を集めるビンテージ・セルマーの復刻版とも言えるリファレンスがあります。
 1954年から製造されたMarkⅥや、1974年から製造のMarkⅦに代表されるビンテージのセルマーは、現行品とは違いほとんどの工程を手工で行なっており、その表現力の広さと独自のサウンド・キャラクターでさらに人気が集まっています。特に、アルトサックスではデイヴィッド・サンボーンらが愛用するMarkⅥのシリアル・ナンバー14万番台、テナーでは“5デジット” と言われるシリアルが5ケタの年代のものが根強い人気。また、1981年~85年までの5年間のみ製造されたSA80、通称“シリーズ1”は生産本数の少なさに対する人気の高さから貴重なモデルになっています。その後継機種で、1986年から現在ではジュビリー・シリーズでも継続して製造され続けている“シリーズ2”はロングラン・モデルで、時期により個性も変わっていると言われています。特に生産初期の80~90年代のものは、シリーズ1と共に高い人気を誇ります。

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Selmerサックス(※画像はタイプの一例です。在庫を保証するものではありません。)

CannonBall

 クラシックの指導者であった会長とスタジオ・ミュージシャンをしていた社長の2人のサックス・プレイヤーが1996年に立ち上げた、アメリカのサックス・メーカー。他のメーカーが行なっていなかった塗装や、多くの奇抜な発想によりパワフルで重厚感ある独自のサウンドを持つ楽器を製作しています。メインのラインナップは、キィボタンに通常の貝ではなく準宝石を装備し、ベルの直径も大きくしたキャノンボール社が求めていたサウンドの集大成とも言える“ビッグベル・ストーン・シリーズ”と、ビンテージのセルマーなどから影響を強く受けた“ビンテージ・リボーン・シリーズ”の2ラインです。
 2001年~2004年まで製造されたビッグベル・グローバル・シリーズも忘れられませんが、現行のビッグベル・ストーン・シリーズがやはり人気。2007年のマイナーチェンジでファットネックが標準装備されるようになってからのものが、特に好まれます。そんなビッグベル・ストーン・シリーズは、ブラックニッケルメッキを使ったモデルを手に取る方が多く、スタンダードなジャズはもちろん、フュージョン、スムース・ジャズ、ファンク、ロックなど現代的な音作りが求められる場でも活躍しており、ジェラルド・アルブライトをはじめとする多くのプレイヤーに愛されています。ビンテージ・リボーン・シリーズを使用している代表的なアーティストは、ブランフォード・マルサリスなど。また、晩年のスタンリー・タレンタインもキャノンボールを愛していた一人です。

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CannonBallサックス(※画像はタイプの一例です。在庫を保証するものではありません。)

Julius Keilwerth

 創業から90年の歴史を持つドイツのサックス・メーカー。しっかりとした作りと伸びやかなサウンドで80年代前後よりスムース・ジャズの世界で人気があり、特にグローバー・ワシントンJr.が愛用していたことで有名ですね。他の使用プレイヤーとしては、テナーではカーク・ウェイラム、ソプラノではデイヴ・リーブマンなどが挙げられます。現行モデルも人気は高いですが、特に80年代に製造された個体は、その独特の硬めのサウンドでたくさんのプレイヤーを魅了しています。

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Julius Keilwerthサックス(※画像はタイプの一例です。在庫を保証するものではありません。)

USビンテージ・メーカー<Martin / BUESCHER / (昔の)C.G.Conn / King>

 ビンテージ市場では、セルマー以外にもマーチン、ブッシャー、コーン、キングなどアメリカン・ブランドのビンテージに高い人気があります。特にこの4社は、セルマーの人気が出だすよりも以前の1920年代から50年代までに一時代を築いた楽器が多く、当時の製品は現代のものに比べてしまうと音程やキィ・アクションに扱いづらさを感じてしまうことも少なくありません。しかし、当時の職人が1本1本に手間暇をかけて手工で仕上げた楽器ですから、現代のサックスでは敵うことのできない表現力の広さ、器の大きさ、そして独特のサウンドと味わい深さを纏っています。こういったことに魅せられてビンテージ楽器を手にした場合は、音程の問題やキィの操作性の問題などは二の次に、その唯一無二のオーラを心から感じることができるのではないでしょうか。
 また、最近ではコーンのビンテージが再度注目されており、NewWonderシリーズや6M/10Mに代表されるArtistシリーズの人気が再浮上していますので、選択肢に入れてみるのも良いでしょう。

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USビンテージ・サックス(※画像はメーカー/タイプの一例です。在庫を保証するものではありません。)

台湾製ブランド<Antigua / Unison / (最近の)C.G.Conn / JUPITER / Cadeson / Sylphide / iO>

 低価格帯のサックスの中で目を離せないのが、数多くある台湾製のブランドです。低価格帯ということで中国製とひとくくりに考えられ、作りもあまりよろしくないと勘違いされがちですが、現代の台湾製はクオリティが高く、また人件費の安さからコストが下がって安価でも良い楽器が作られています。同じ価格帯であれば、国産の楽器などと比べてパーツ類やスペック面がワンランク上の内容である場合も散見され、ハイグレード仕様になっているものも多々存在しますので、色々と比較しながら好みの楽器を探してみると良いでしょう。

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【中古&ビンテージ・サックスを購入する際の注意点】

 有意義な中古サックス選びのために、最後に少し注意点を挙げておきましょう。「サックスの選定ポイント」でも述べましたが、ひと昔前の楽器はキィ配列などにクセがあるものもあるということを覚えておいてください。慣れるとは言え、全く違う感触になる場合もありますのでご注意を。そして、楽器の状態もチェックできればベストです。目に見えない部分に錆が浮いていないか、細かいけれども重要なパーツが壊れていないかなど問い合わせてみると良いでしょう。例えば、キィで穴を開閉しているタンポ(パッド)というパーツを全部取り替えると修理代だけで6~7万円かかってしまうこともありますのでくれぐれも慎重に。そして、楽器の修理歴や事故歴などは入念に調べておきましょう。他にも、ケースの有無などを確認しても良いかもしれませんね。以上に気を付けつつ、共に音楽を楽しんでいく素敵な伴侶を見つけ出してください!

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プロフィール

クロサワ楽器店 日本総本店 SAXOPHONE-LABO(サキソフォン・ラボ)
その名の通り「サックス関連商品の研究施設」を目指し、数多くのブランドを取り扱う日本最大級のサックス専門店。新品はもちろん、中古からビンテージまで取り揃え、マウスピースやリガチャー、リードなど数多くの在庫を備えており、初心者の方からプロのアーティストまで楽しめる。他にもリペア、試奏室、レッスンなども完備しており、サックスのことなら何でも相談可能。

沖田 明也(おきた あきなり)
静岡県静岡市出身。中学〜高校の吹奏楽部でホルンを経験後、専門学校で管楽器のリペアを学びながら、サックスを習得。クロサワ楽器に16年、SAXOPHONE-LABOの配属となって5年目に入るサックス有識者。

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