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  • TonePrint機能の内蔵で拡張性バツグンのUni-Vibe再現モデル

t.c.electronic / Viscous Vibe

t.c. electronic / Viscous Vibe

  • 試奏/文:坂本 信 写真/動画撮影:伊藤 大輔
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 昔ながらのコンパクトなエフェクト・ペダルと同じサイズ&使い勝手を受け継ぎながら、プリセットが入れ替え可能という、最新のデジタル技術を盛り込んだTonePrintシリーズのペダルで、ジミ・ヘンドリックスなどの愛用で知られる日本製の名機Shin-Ei Uni-Vibeをデジタル回路で再現している本機。原音のクオリティを最大限に維持するために、エフェクトのオン/オフ・スイッチはトゥルー・バイパス方式を採用しているのはもちろん、エフェクト・オン時にも原音はデジタル回路(AD/DAコンバーター)を通らない設計になっているのも特徴だ。

 Uni-Vibeはフェイザーの一種で、本機もSpeedとIntensityのノブでそれぞれモジュレーションの速さと深さを調節するのが基本だ。ただしSpeedノブは、回した時に元の設定から新しい設定に向かって徐々に変化するようになっており、本物のロータリー・スピーカーのような感覚が楽しめる。Volumeはエフェクト音と原音のミックス・バランスの調節ノブだ。ミニ・スイッチをChorusに設定すると通常のフェイザー効果が得られ、Vibratoに設定すれば原音がカットされて、ビブラート効果になる。

 ミニ・スイッチをTonePrintの位置にすると、出荷時のプリセットをはじめ、それ以外の様々なプリセットが利用できる。新しいプリセットは、メーカーのウェブサイトからダウンロードして、コンピューターからUSBケーブル経由でペダルに転送できるが、TonePrintシリーズの真骨頂は、スマホを使った転送方法にあるのだ。まず、AndroidスマホやiPhoneなどにインストールした専用の無料アプリで、好みのプリセットをダウンロードする。ペダルはマグネチック・ピックアップの付いたギターやベースと通常どおりに接続し、エフェクトをオンにしておく。そして、スマホの内蔵スピーカーを楽器のピックアップの上にかざし、アプリの指示に従ってBeamボタンをタップ。スマホのスピーカーからアナログ・モデムやファクスのような信号音が鳴り、ペダルのインジケーターが緑色で点滅し、赤に戻ったら転送完了だ。プリセットがダウンロードできるペダルは珍しくないが、ここまで使いやすさを追求したのは立派である。

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製品情報

t.c. electronic / Viscous Vibe

価格:¥17,500 (税別)

【スペック】
■コントロール:スピード、インテンシティ、ボリューム、コーラス/TonePrint/ビブラート切り替えスイッチ■入出力:インプット×2(ステレオ、モノラル)、アウトプット×2(ステレオ、モノラル)、Mini USBコネクター■電源:DC9V、9Vバッテリー■外形寸法:約72(W) x 122(D) x 50(H)
【問い合わせ】
TCグループ・ジャパン TEL:03-5614-4133 http://www.tcgroup-japan.com/
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