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- 2024/03/22
Gibson / 2016 J-29 Rosewood
ラウンドショルダー・ボディ/ローズウッド・サイド&バックのギブソン・アコースティックの新機軸、J-29が2016年仕様にアップデート。ギブソン・アコースティックの魅力であった軽やかさと歯切れの良さに、クリアな深鳴りを加えた本器についてご紹介します。
2014年にデビューしたギブソンJ-29 Rosewoodは、長い歴史を持つギブソン・アコースティック・ギターの中では新しいモデルです。伝統のラウンドショルダーを持ちながら、ボディ・サイド&バックにマホガニーではなくローズウッドを採用している点がポイントです。マホガニー材はJ-45やハミングバードなどの超が付くほどの人気機種に採用されているため、そのサウンドがギブソン・アコースティックの個性を司るひとつの要素として認知されています。軽やかで暖かみのある、ブルージィなマホガニー・サウンドを好むギブソン・ファンは多いはずです。他方、カントリーに合うようなクリアな音色を持つローズウッド・サイド&バックを好む人もいます。そんな要望に応えるため、J-29 Rosewoodは開発されました。
ボディ・トップはシトカ・スプルース、ネックはマホガニー、ローズウッド指板、30年代スタイルのアドバンスドXブレイシングという伝統的なスペックで、今回の最新仕様ではピックアップがL.R.バッグスのElement VTCにアップグレードしています。ボリュームとトーンのコントロールが付いて、ステージでさらに扱いやすくなりました。また、指板のエッジを丸く処理することで、手にした瞬間から馴染むように仕上げられています。最新のPLEKマシンを使ったフレット処理や、オイル加工された指板もより弾きやすくなった要因です。フィニッシュのグロス仕上げも一層艶やかになり、トラスロッド・カバーには、そんな高品位な証左となる“2016”の文字が刻まれています。
実際に試奏してみて、J-29 Rosewoodの音質面の特徴は明るくクリアな響きにあると感じました。以前の週刊ギブソンで紹介したJ-45と比較すると、ピックを使ったコード・ストロークの際、J-45では「ガラガラ」と鳴るのに対し、J-29のサウンドは「サラサラ」とした印象です。ミドル・レンジが豊かな J-45に対し、J-29ではもっとレンジが上下に広がったと言ってもいいかもしれません。音を言葉で説明するのは難しいのですが、実際に両動画を見比べていただければニュアンスの違いがよくわかると思います。その印象は指で弾いた際も同じで、J-29は優しく弾いても高域がよく伸び、透明感があります。もちろん、どちらが良い・悪いということではなく違う個性を持っているということですから、好みのギターを選んでくださいね。J-45ユーザーが違うニュアンスのギターとして、本器を入手するのはアリだと思います。
ギブソン・アコースティックの新機軸、2016 J-29 Rosewoodをぜひチェックしてみてください。
※次回の週刊ギブソン〜Weekly Gibsonは12月18日(金)を予定。
価格:¥316,000 (税別)