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  • 週刊ギブソン Weekly Gibson〜第84回

これがレス・ポールの現在地! レス・ポール・トラディショナル 2016 T

Gibson USA / Les Paul Traditional 2016 T

  • 実演・文:井戸沼尚也 動画撮影:編集部 写真撮影:八島崇 録音協力:加藤和彦(オンキヨー) 映像編集:熊谷和樹 取材協力:Gibson Brands Showroom TOKYO

ギブソンの最新情報を毎週お届けする世界唯一のコンテンツ、週刊ギブソン。2016年の第一弾は、伝統に則った作りとサウンドを今に届けるGibson USA Les Paul Traditional 2016 Tをご紹介します。2016年の最初に、基本中の基本のレス・ポール・サウンドを押さえておきましょう!

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使用アンプ:マーシャルJVM205H(ヘッド)+1960A(キャビネット)
使用シールド:ギブソンInstrument Cable

王道を行くべく細やかな工夫!

 上の動画をチェックされた皆さんにはおわかりの通り、ここにはトリッキーな音や、特別な機能は何もありません。あるのは太くコシがある音、長く伸びるサステインといった誰もが描くレス・ポールの基本にして王道とも呼べるサウンドです。レス・ポール・トラディショナルはその名の通り、レス・ポール本来のサウンドにこだわったシンプルな作りを維持しつつ、実は“現代において使える良品”であるために細やかな工夫が施されたモデルです。

 ボディ材はメイプル・トップ/マホガニー・バック、ネック周りはマホガニー・ネック/ローズウッド指板で構成され、ヒールを含めてトラディショナルな仕様。しかし、より軽量なギターを好む現代のプレイヤーに向けて、マホガニー・ボディにはトラディショナル・ウェイト・リリーフが施されています。また、ナットには磨耗に強くサステインに優れるTekToidというグラファイト製を採用し、フレットの仕上げはPlekマシンを用いてより精密に加工(弦高を低めにしてもビビりにくい精度の高さを誇ります)、そしてグリップは心持ち薄く仕上げられ、現代的なプレイに対応しています。HPシリーズに引き継がれたオート・チューナーとは異なり、オーソドックスなマニュアル・チューナーを搭載、ナット幅も1.695インチとこちらも標準的です。

  

これがレス・ポールの現在地

 実際に本器を弾いてみたところ、やはり“レス・ポールを弾いている充実感”を強く感じました。クリーンに近いロー・ゲイン時でも音に温かみがあり、ブルージィな演奏によく合います(1分30秒あたり〜)。ゲインを上げた時のハリがある音(0分37秒あたり〜)も、クラシックなロックには最高でしょう。こうした音を生み出すには、材や構造だけでなく、57クラシック・ピックアップも大きく貢献しているのではないでしょうか。バーストバッカーやカスタムバッカー、MHSハムバッカーなど、ギブソン各ディヴィジョンから素晴らしいピックアップが続々と出てきていますが、オーソドックスな57クラシックもやはり名ピックアップとして再評価されるべきものだと個人的には感じています。

 このLes Paul Traditional 2016 Tは冒頭から述べてきたとおり、レス・ポールの基本となるサウンドを持ちつつ、現代的なニーズに応えるプレイアビリティも備えている、まさにレス・ポールの現在地と呼べる1本。“今年、初めてギブソン・レス・ポールを買ってみたい”という方に、ぜひオススメです。


※次回の週刊ギブソン〜Weekly Gibsonは1月15日(金)を予定。

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製品情報

Gibson USA / Les Paul Traditional 2016 T

価格:¥327,000 (税別)

【スペック】
■ボディ:メイプル・トップ/マホガニー・バック(トラディショナル・ウェイト・リリーフ) ■ネック:マホガニー ■指板:ローズウッド ■フレット:22 ■ピックアップ:57クラシック(フロント)、57クラシック・プラス(リア) ■コントロール:ボリューム×2、トーン×2、3ウェイ・ピックアップ・セレクター ■フィニッシュ:ヘリテイジ・チェリー・サンバースト(写真)、デザート・バースト、ハニー・バースト、アイス・ティー、ライト・バースト、ワイン・レッド
【問い合わせ】
ギブソン・ジャパン http://www.gibson.com/
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