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- 2024/03/22
JHS Pedals / Angry Charlie V3
何とも分かりやすいネーミングのディストーション・ペダルをご紹介します。その名もAngry Charlie V3。直訳すると「Marshallさんの怒り」。いかにも歪みそうな名前ですよね(※Jim Marshall氏のミドル・ネームはCharles)。
このペダルの第一印象は「これは安心して踏める歪みペダルだな」でした。使い勝手が良いと言い換えても良いかもしれません。そう感じたポイントを3つご説明したいと思います。
1. JCM800どころではない深い歪み
JCM800系のハイゲイン・サウンドが持ち味と言われるこのペダルですが、JCM800の実機に触れる機会って今やほとんどないのではないでしょうか? 何を隠そう僕も生まれてこの方一度もJCM800の実機に触れたことがありません。ただ、そんな僕にでもひとつ確実に言えるのは、このペダルはとても良く歪むということです。基本中の基本的な話ですが、良く歪むというのはとても大事なことで、アンプ側をちょっとだけ歪ませるとかブースターを前段に置くといったひと手間をかけることなく、バッキングからリードまでこれ1台で歪みを賄うことが出来るわけです。
2. EQが非常に柔軟
前バージョンのV2まではトーン・コントロールがTONEとPRESENCEのみだったのですが、新バージョンのV3ではBASS、MIDDLE、TREBLEの3バンド・アクティブEQへと刷新されています。それぞれのQが広くカット/ブースト量も十分にあるため、非常に柔軟な音作りを素早く行なうことが出来ます。もっと言うとアンプとの相性を気にせずに使うことが出来る、痒いところに手が届くペダルと言えます。
3. ギターのボリューム操作によく追従する
深い歪みとボリューム操作への追従をペダルで両立するのはそう簡単なことではないと思うのですが、このAngry Charlie V3はその課題を上手く解決していると感じます。楽曲の中でリードを弾いていると、どうしてもクリーンとディストーションをシームレスに行き来しなければならないシチュエーションに遭遇しますが、このペダルであれば十分に対応可能だと思います。
この使い勝手の良さはどこから来るのだろうと色々考えたのですが、やはり特定のアンプをリファレンスにしているという事実が大きいのかなと感じます。普段アンプ直に慣れている人ほどストレスなく導入できるペダルだと思うので、ぜひチェックしてみてください。
動画に収録しているAngry Charlie V3を使用したデモンストレーション曲のフル・バージョンが試聴できます。高音質でのダウンロードも可能です。ダウンロードはこちらから!
リットーミュージック刊『ギター・マガジン2016年6月号』Alexandrosの白井眞輝氏を試奏者に迎え、本稿とは違った角度でAngry Charlie V3のサウンド、魅力をインプレッションしています。他にもCharlie Brown V4やMorning Glory V4など人気5機種の試奏インプレッション、お馴染みDr.Dによるブランド/機材解説など読み応え十分。ぜひこちらもチェックしてみてください。
価格:オープン
Godspeed/青木征洋(ゴッドスピード/あおき・まさひろ)
東京大学工学部卒。2005年にギターインストの流布を目的とした「G5 Project」を開始。4thアルバム「G5 2013」ではオリコンCDアルバムデイリーチャート8位にランクイン。2008年にカプコンに入社し、戦国BASARAシリーズ音楽制作を担当。2014年に同社を退社した後は自身の音楽レーベルViViXとしての活動を本格化させる一方で、ストリートファイターVの作曲を担当する等、ゲームコンポーザーとしてもグローバルに存在をアピールしている。2016年4月に新世代のギター・インスト・プロジェクト「G.O.D.」としてリリースするアルバム「G.O.D.111」の収録曲がKONAMIの音楽ゲームGITADORA Tri-Boostに収録されるなど、音楽ゲームにも活動の場を広げている。
ViViX Webサイト