Bose S1 Pro+ wireless PA system × 松井祐貴&井草聖二
- 2024/04/25
Gibson / Songwriter Deluxe Studio EC
ギブソン・アコースティックには、J-45やハミングバード、J-200など歴史的名器が数多くラインナップされていますが、それらの機種とは異なるベクトルを持ち、新たな歴史を切り開いていくモデルがあるのをご存知でしょうか。今週は、ギブソン・アコースティックの新機軸となるSongwriter Deluxe Studio ECをご紹介します。
ギブソン・フラットトップ・モデルは、戦前より長年にわたりアコースティック・ギター市場を牽引してきました。現在、ギブソンは数々の歴史的名器をリイシューする一方で、新たなニーズを吸い上げ、次代を担うモデルの開発にも余念がありません。その代表的なモデルがこのSongwriterシリーズです。もともとは2003年発売のSongbird Deluxeを母体に、2007年にはSongwriter Deluxe Modern Classicとなり、2016年現在ではSongwriter Studio、Songwriter Deluxe Studio EC、Songwriter Cutaway Progressiveの3機種をラインナップしています。
今回紹介するSongwriter Deluxe Studio ECは“EC”の名の通り、エレクトリック(Fishman Prefix Tピックアップ搭載)で、カッタウェイ仕様となっています。スケールはギブソン・アコースティックでは比較的珍しい25 1/2のロング・スケールで、ボディ・サイド&バックにローズウッドを採用(トップはシトカ・スプルース)。独自形状のピックガードや、ローズウッドのカスタム・ブリッジも個性を主張しています。これらの仕様が生み出すサウンドは“泥臭さが魅力”と評されることが多いギブソン・アコースティックのモデルの中で、異なる個性を持っていると言えるでしょう。
本器を試奏した印象は、やはりロング・スケール+ローズウッド(サイド&バック)の影響で、明るくハリのある音色だと感じました。ピックで弾いても指で弾いても音が凸凹せずに、広いレンジでキレイに鳴ります。特にCやGのメジャー・コードが爽快に響き、カントリー/ブルーグラスのプレイヤーにはもってこいです。また、ロング・スケールによる弦の張りの強さなどは特に感じませんでした。
非常に扱いやすく、弾きやすいギターで、特にカッタウェイの効果でハイ・ポジションが楽に弾けますし、ハイ・ポジションでも音が詰まったりせずキレイに伸びるので、ソロ・インストゥルメンタルを弾くようなプレイヤーにもお薦めできます。現代的な響きと弾きやすさを持つ即戦力の1本、ぜひご確認ください。
※次回の週刊ギブソン〜Weekly Gibsonは7月8日(金)を予定。
価格:¥388,000 (税別)