プロビデンスより、生産完了となったプログラマブル・エフェクツ・コントローラー「PEC-04」の後継機種として、新たに「PEC-4V」が登場した。

　バージョンアップした「PEC-4V」の“V”は、さまざまな形で製品化されている同社のアクティブ・インピーダンス・コンバーター（バッファー・アンプの一種）「VITALIZER」の搭載を意味している。これにより、多くのジャック／プラグ／ケーブルを経由するスイッチャーにおいても原音に忠実な音質をキープし、音質の変化や劣化を抑えてくれる。もちろん、ロー・インピーダンス化された後に接続すると、かかり具合が変わってしまうファズなどのエフェクターに対応するため、バイタライザー回路を通らないインプット端子も装備。エフェクト・ループは4つ（シリーズ接続ループ×3＋セパレート・ループ×1）装備し、その4つのループの組み合わせを4パターンまでプログラムして簡単に呼び出すことができるプログラム・モードと、4つのループを個々にオン／オフするダイレクト・アクセス・モードの切り替えが可能となっている。なお、ループ4は完全に独立したセパレート・ループで、センドはN.C.（ノーマリー・クローズ）タイプのコントロール端子として、アウトはN.O.（ノーマリー・オープン）タイプのコントロール端子として、アンプのチャンネル切り替えやミュート用のループ、A/Bアウトの切り替えなど、さまざまなセッティングに対応。

　さらに、PEC-04から受け継いだ4系統のDC9V外部電源出力（合計400mA）を装備し、同社のパワーサプライ「Provolt9（PV-9）」が誇るショート・プロテクション回路（どれか一つの出力がショートしても他の出力には影響しない）や、オート・リカバリー機能（出力がショート状態から正常な状態に復帰した場合、自動的にDC出力が復旧）、非常にクリーンな電源供給を実現するダブル・フィルタリング機能も実装している。他のモデルでも多くのプロから絶賛されているフット・スイッチの操作性や、LEDレンズと超高輝度LEDの採用による高い視認性も重要なポイント。スイッチャーの導入や買い替えを検討しているギタリストには、ぜひチェックしてほしい逸品だ。