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  • 2種の歪みモードを搭載した超多機能ベース・プリアンプ/DI!

Palmer / Pocket Amp Bass

Palmer / Pocket Amp Bass

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 高性能なスピーカー・シミュレーターやDI、プリアンプなどで定評のあるドイツの老舗ブランド、パルマ―からコンパクトなベース用のペダル/プリアンプ、Pocket Amp Bassがリリースされました。本機はすでにリリースされていたギター用のPocket Ampのベース版ということですが、ギター用のPocket Ampのコントロール・ノブが4つなのに対して本機は8つもあり、搭載する機能も大変多彩です。

◎クリーン/ドライブ・サウンドの傾向
 音を出してみて感じたのは、とてもベース・アンプらしいニュアンスのプリアンプだということと、歪みエフェクターのような側面もあるということです。EQセクションは効果がとてもわかりやすく、スピーカー・シミュレーションを搭載することもあり、空気感があり、太く柔らかい音色傾向──つまりは本物のベース・アンプのような操作感を持っています。クリーンの音色を確認している動画のほうでも、その様子がよくわかりますね(3:52近辺と4:19近辺を比較してみてください)。

 オーバードライブは良く歪みます。歪み単体(Blendを全開)では比較的荒々しいソリッドな印象ですが、ドライ音を混ぜたりEQを施しつつスピーカー・シミュレーションを併用したりすることで、フル・チューブのベース・アンプを歪ませたような太く生々しい音色を作ることもできますね。ファズは名前の通りの毛羽立った、いかにもファズらしい音色。往年のファンク系のソロなどに相性が良さそうです。クリーン/オーバードライブ/ファズと音色傾向はまったく異なるものの、どれも実用的な音色なので歪み用エフェクターとしても活用できますが、どのモードで使うか迷ってしまいますね。

◎まさに“アンプ”を意識したプリアンプ/DIである!
 ベース用のDIは一般的に、素材の音色を変えずにそのまま出力しようとするハイファイな傾向の機種と、積極的にアレンジを加えて新たな音色を作る傾向の機種があると思うのですが、本機は明らかに後者向きだと言えるでしょう。ブレンドの機能はベース・アンプのマイク録りと、素のライン録りをミックスしているような感覚ですし、サチュレーションもアナログ・レコーディングを再現しているかのようです。

 歪み用エフェクターとして、宅録環境のDIとして、練習用のアイテムとしてなど、さまざまな活用方法が考えられるPocket Amp Bass。機能が豊富ながらも、どれも本格的に練り込まれていて実用的な効果を発揮してくれるので、1台持っているととても重宝するでしょう。

ツマミはもちろん、スイッチ類も豊富。歪みモード切り替えに加え、キャビネット・タイプを選べるのもポイントだ。

筐体上部にはアンプ・アウトやDIアウト、エフェクト・センド/リターン端子(TRSケーブルに対応)を備える。

PADスイッチ付きのインプット、ヘッドフォン・アウト、AUXイン、そしてスルー・アウトも装備した筐体下部。

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製品情報

Palmer / Pocket Amp Bass

価格:¥30,000 (税別)

【スペック】
●コントロール:ベース、ミッド・レベル、ミッド・フリーケンシー、ハイ、ドライブ、ブレンド、サチュレート、ボリューム、モード切り替えスイッチ(クリーン/オーバードライブ/ファズ)、プリ/ポストDI切り替えスイッチ、フットスイッチ切り替えスイッチ(ミュート/バイパス)、キャビネット・タイプ切り替えスイッチ(フラット/モダン/ビンテージ)、-12dB PADスイッチ、グラウンド/リフト・スイッチ ●入出力端子:インプット、ヘッドフォン・アウト、AUXイン、スルー・アウト、DIアウト、ライン・アウト、エフェクト・インサート ●電源:9V〜12V DC、9V電池 ●外形寸法:100(W)×100(D)×55(H)mm ●重量:0.36kg
【問い合わせ】
モリダイラ楽器 TEL:03-3862-5041 http://moridaira.jp/posts/palmer-pepampbass
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