‘80sを彷彿させるHHタイプのストラト・モデルがシャーベルから登場!
サスティンが長いパワフルなサウンドが持ち味

Charvel
SO-CAL STYLE 1 HH

 80年代にメタル系プレイヤーの間で大人気だった仕様を踏襲した、シャーベルの新製品。ハムバッカー×2、フロイド・ローズ・ブリッジ等、当時の音楽を演奏するにはマストの仕様だ。早速、音を出してみる。

 試奏は、ヒュース&ケトナーのチューブ・マイスターに直結で行った。ピックアップにパワーがあり、よく歪む。サスティンも十分。それでいて、動画の後半に少し出てくるが、手元のボリュームを絞ると歪みの量もすっと落ちる。結構扱いやすいのだ。プレイヤビリティもテクニカル系プレイヤー御用達だけあって、全く問題ない。

 考えてみれば、当初はメタル向けギターとして登場したこの仕様も、その後、ポップスのバック等で普通に目にするようになった。今ではスタンダードな仕様の1つである。そうなった理由には、こうした扱いやすさもあるのだろう。本器はパワフルだが癖がない音なので、エフェクトの乗りもいいはず。あまり歪まない古いタイプのマーシャルにつないで、オーバードライブをブースター代わりに使ってゲインを上げてもいい味が出るだろう。意外とオールマイティに使えそうだ。

 価格も比較的抑えられており、コストパフォーマンスが高い。普段はこの手のギターは弾かないがフロイド・ローズ付きのギターを1本は持っておきたいという人にも、お勧めだ。

  • フロントがダンカンのSH-6N、リアが同じくダンカンのTB-6。

  • フロイド・ローズのブリッジ。これでしか出せない音、これでしかできないプレイが確かにある。

  • 手元側にボリューム、奥にピックアップ・セレクターというのは、なかなか考えられたレイアウトだ。

  • フロイドローズ・ブリッジとセットで、チューニングの安定性とサスティンを高めるロック式ナット。

  • Charvel / SO-CAL STYLE 1 HH

Specifications

●ボディ:アルダー●ネック:メイプル●指板:メイプル●フレット:22●スケール:648mm●ピックアップ:セイモア・ダンカンSH-6N(フロント)、同TB-6(リア)●コントロール:ボリューム、3ウェイ・ピックアップ・セレクター●ブリッジ:フロイド・ローズ●ペグ:シャーベル・チューニング・マシン●付属品:ギグバッグ●カラー:キャンディ・アップル・レッド(写真)、キャンディ・アップル・ブルー、ブラック、スノー・ホワイト
価格:130,000円(+税)

製品情報・問い合わせ:神田商会

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[試奏者PROFILE] 井戸沼尚也(いどぬま・なおや)

大学在学中から環境音楽系のスタジオ・ワークを中心に、プロとしてのキャリアをスタート。CM音楽制作等に携わりつつ、自己のバンド“Il Berlione”のギタリストとして海外で評価を得る。第2回ギター・マガジンチャンピオンシップ・準グランプリ受賞。現在はZubola funk Laboratoryでの演奏をメインに、ギター・プレイヤーとライター/エディターの2本立てで活動中。