現代的なスペックを搭載したメサ/ブギーの高出力型のフルチューブ・ベース・アンプ

Mesa/Boogie
Bass Strategy

 質実剛健なアンプとして定評のあるメサ/ブギー。近年はCarvineシリーズのようにプリチュープ+トランジスタの回路構成からなるハイパワー・モデルが主流の同社だが、今回紹介するのは久々となるフルチューブ・タイプのStrategyだ。プリに12AX7を3本、パワーにKT88を8本を搭載し、出力は最大で何と465W!フルチューブ・モデルとしてはド級のハイパワーだ。パネル部分を見るとインプットのセレクト・スイッチはノーマルとアクティブに加えて、パッシブ楽器に高域を付加するブライトの3パターンを用意。コントロールはCarvineシリーズでも見られたトーン・キャラクターを5段階から調節できるVoiceセレクターを搭載する。EQは3バンドのパラメトリックに加えて、9バンドのグラフィックを搭載する。またパワー管の駆動本数をフル/ハーフ/ローから選択するMulti-Wattスイッチを装備し、演奏環境に合わせて出力を変更できる。それ以外にもDIアウトのプリ/ポスト・スイッチ、ミュート/プレイ/サイレント・レコードの切り替えスイッチなど、多彩な用途に対応する現代的なスペックを備えている。

 そのサウンドはメサ/ブギーらしいゴリっとした硬質なアタック感と、チューブらしい低域が同居したサウンド。とは言え、真空管っぽいユルさはなく、タイトで締まったキャラクター。3バンドEQはベース/トレブルがアクティブだが、ミドルはパッシブになっていて、楽器のトーンのように使うことができる。9バンドのグライコはしっかりと効くので積極的な音作りにも対応する。このようにコントロール類が多いと、どこで音を決め込んでよいか迷ってしまうこともあるが、そんなときに便利なのはVOICEセレクターだ。ミッド・スクープからふくよかなミッド・サウンドまで、どのプリセットも扱いやすい。ここをフラットにしてEQで作り込んでいくのもアリだろう。ロックやファンク、フュージョンなど、低域にパワー感が欲しい音楽にはもってこいのモデルと言える。

  • リアパネルには拡張ペダル用の入力端子に加えてDIアウト、センド/リターン、チューナー・アウトなど多彩な入出力が揃う。

  • Mesa/Boogie / Bass Strategy

Specifications

●出力:465W(Multi-Watt FULL時)●パワー・アンプ:チューブ●コントロール:インプット・セレクト・スイッチ、ゲイン、ベース、ミドル、トレブル、ボイス切り替えスイッチ、EQスイッチ、マルチワット切り替えスイッチ、9バンドEQ、DIプリ/ポスト切り替えスイッチ、ミュート・スイッチ、DIレベル、ソロ・スイッチ、パワー、スタンバイ、DIグラウンド/リフト・スイッチ●入出力端子:インプット、拡張スイッチ入力×4、フットスイッチ端子、スピーカー・アウト×5、DIアウト、センド/リターン、拡張ループスイッチ端子、チューナ・アウト、スレーヴ・アウト●外形寸法:480(W)×189(H)×335(D)mm●重量:約22.3kg
価格:オープン・プライス

製品情報・問い合わせ:キョーリツコーポレーション

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