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デジタル・ピアノ(電子ピアノ)の
構造と機能について

  ここでは、デジタル・ピアノの構造を説明します。キャビネット・タイプを例に、全体の構造を見てみましょう。


 
デジタル・ピアノの構造
 
  「鍵盤」
  デジタル・ピアノの多くは標準サイズの88鍵仕様です。タッチも年々改良され、より生ピアノのハンマー・アクションに近いものになっています。さらに低音部から高音部にかけて、鍵盤の重さを変えているものや、重さを好みに応じて変えられるものもあります。各メーカーによって、重さ、返り、深さなどに微妙な違いがあるので、弾き心地こだわるのであれば、試奏することをオススメします。また、演奏ガイド用に鍵盤が光るものや、材質に木製を使ったものなど、各社工夫を凝らしている部分でもあります。鍵盤数は、クラシックやジャズなどを、譜面通りに演奏したい人は迷わずに88鍵を選びましょう。一方、コード弾きなど歌の伴奏を中心に弾きたい人はフル鍵盤でなくても、こと足りるでしょう。


  「フット・ペダル」
  通常は3本で、右側は音を伸ばすサステイン・ペダル(ダンパー・ペダル)、中央は鍵盤を弾いた状態で踏むとその音だけが伸びるソステヌート・ペダル、左側は音を弱くするソフト・ペダルです。スタイリッシュ・タイプでは、ダンパーのみ1本のフット・ペダルが付属していることが多いです。譜面を見て本格的に演奏したい人、音の長さや強弱にもこだわりたい人には必要なものですが、音の長さや強弱にはあまりこだわらず、しばらくは手の動きだけで精一杯という人は使わなくてもいいでしょう。


  「スタンド」
  キャビネット・タイプの場合はデザインの一部となっていますが、運ぶときに鍵盤部と分離できるものもあります。


  「スピーカー」
  キャビネット・タイプの場合は本体内部に隠れていて、外からは見えないものが多いのですが、スタイリッシュ・タイプでは多くが、鍵盤の奥にステレオで付いています。出力も10~40W×2とさまざまです。ステージ・ピアノや、シンセサイザーなど、スピーカーのないものでは、外部のアンプに接続して音を出す必要があります。


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  続いて、デジタル・ピアノならでは機能を見ていきます。メーカーや機種によって、有無や仕様の違いがあるので、購入の際は自分の欲しい機能が搭載されているか、事前に確認するといいでしょう。
 
デジタル・ピアノの機能
  「音色セレクター」
 
ピアノを含むいろいろな楽器の音色を選ぶことができます。ピアノ以外には主に、エレピ、ハープシコード、オルガン、ストリングス、ベース音などがプリセットされていて、音源は主にサンプリング音源を使用しています。演奏モードによっては、2つの音を重ねたり、左右の手で違う音色を弾いてアンサンブルを楽しむことも可能です(2つの音を重ねた場合、最大同時発音数は半分になります)。音色数は機種によって数音~数百音色と差があり、GM対応音源やドラム・セットを内蔵しているものもあります。テクノロジーの進化によって、サウンド・クオリティは年々高くなっています。


 
  「エフェクト」
 
リバーブ、コーラス、ディレイなどのデジタル・エフェクトをかけることができます。リバーブを深くかければ広いホールで演奏しているような気分にもなれます。効き具合も選べるので、曲調に合わせて使い分けるといいでしょう。


  「メトロノーム」
 
電子メトロノームが内蔵されていて、従来の「カチカチ」音から、ドラムのリズム・パターンまで、多くのプリセット音が入っているものが主流です。リズム・パターンを使えば弾き語りもより楽しめます。


  「トランスポーズ」
 
全体の音を半音ごとに上げ下げできます。移調が苦手な人でも、これを使えば同じ指使いで弾け るので、歌の伴奏のときなどに便利です。


  「チューニング」
 
生楽器と合奏するときなど、半音以下の微妙な音程のズレを合わせるときに使います。


  「レコーディング」
 
手軽に自分の演奏が録音できるので、聞き返したり、左右の手を別々に練習したい人には便利です。レコーディングできるトラックも、1トラック~数十トラックとさまざまです。実際は音そのものではなく、演奏データを記録しています。


  「デモ演奏」
 
ピアノが弾けなくても、そのサウンドをチェックしたいときに便利なのが、内蔵されたデモ演奏です。当然、各社は気合いを入れて制作しているので、その素晴らしい演奏に聴き惚れてしまうこともしばしば。収録曲は数曲~数十曲とこれも各機種で差があります。


 
他にも「自動演奏」、「液晶ガイド画面」など、製品によっていろいろな機能があります。より多機能なものに興味がある人は、楽器店頭や各社の製品HPなどで調べてみるといいでしょう。


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  最後に出入力端子を見てみましょう。製品によって前面、後面、鍵盤の下など付いている場所が違いますが、前面や鍵盤の下に付いている方が、使い勝手はいいようです。
 
 
出入力端子
  「ヘッドフォン端子」
 
1人でヘッドフォンを使う場合は1つでもいいのですが、最近の製品は2人でも同時に聞けるように端子が2つあるものが主流です(当然ヘッドフォンも2つ必要です)。ここにジャックを差し込むとスピーカーからの音は消えます。また、多くはフォノ端子なので、ポータブル・プレイヤーなどのミニ・ジャックのヘッドフォンで聞く場合は変換アダプターが必要です。


  「IN PUT/OUT PUT端子」
 
通常IN PUT/とOUT PUTはステレオになっています。INは、外部のサウンドをデジタル・ピアノ本体のスピーカーから鳴らしたいときに使います。例えば、CD音声を入力して、それに合わせて演奏したりするときに便利です。OUTは、本体以外のスピーカーに接続して音を出したり、レコーディング機器に接続して録音するときに使います。ステージピアノやシンセサイザーでは、音色ごとに出力できるようなパラOUT端子を備えているものもあります。


  「ペダル端子」
 
キャビネット・タイプ以外で、フット・ペダルを使いたいときに接続します。端子によってダンパ-/ソフト/ソステヌート・ペダルが使えるようになります。機種によって違いますが、1~3端子を備えています。


  「MIDI端子」
 
MIDI INとMIDI OUTがあり(THRUがある場合もあります)、MIDIデータを送受信するときに使います。MIDIデータとはひとことでいうと演奏データのことで、このデータをパソコンや単体シーケンサーに取り込めば、保存/編集/再生が簡単にでき、作曲やレコーディングに威力を発揮します。最近ではUSB端子を使ってパソコンと直接接続できるタイプもあり、インターネットと接続して、ちょうど着メロのように簡単に楽曲データをダウンロードすることもできます。


 
デジタル・ピアノ(電子ピアノ)のメリット
ここまでで、デジタル・ピアノの機能をざっと見てきました。これらを含めたデジタル・ピアノのメリットをまとめてみると下記のようになります。
音量調整やヘッドフォンが使えるので、周囲に配慮して練習できる。家族に音を聴かれたくない場合にも、ヘッドフォンがあれば一人で気軽に練習できる。
省スペースや軽量なものが多いので2階や高層階への運搬も楽にできる。
値段も安いものから揃っている。
ピアノ以外にもいろいろな音が内蔵されていて、エフェクト機能で音色変化も楽しめる。
調律やメンテンナンスが不要。部屋の温度や湿度などにも気を使わなくてもよい。
トランスポーズやチューニングなどを使って、音程を簡単に変えられる。
パソコンやMTRと接続すれば作曲やレコーディングにも活用できる。
レッスン機能があれば、内蔵曲を使った練習ができる
 

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