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200W、4チャンネル仕様の完全限定ガスG・シグネイチャー・アンプ
ガスG本人のサウンドに肉薄できるセッティング表付き!

Blackstar
S1-Blackfire 200

[2013/1/10] 文&試奏:井戸沼 尚也/写真:星野 俊

 オジー・オズボーンやファイヤーウインドで活躍するギタリスト・ガスGのシグネイチャー・アンプがこのS1-Blackfire200。型番の200というのは出力の200Wから付いたのだろう、本当に音がでかい。動画は防音スタジオで撮影しているが、それでも200Wのモードで弾くと部屋が軋み、それ以上弾くのは憚られた(リア・パネルに出力切り替えがあるので下げました)。大体、この200WモードでPAなしでバランスを取れるドラマ―がいるとは思えない。それくらい、でかい。

 コントロールは、クリーン、クランチに加え、Fire、Fulyという2つのハイゲインチャンネルがある。順に弾いてみたが、クランチの段階で、もうかなり歪む。さらにFire、Fulyのサウンドは……その前に、なんとこのアンプには“本人のセッティング表”が付属する。その通りに設定して弾いてみると、“ガスG大好き!ライブで本人の音を浴びまくりました”というスタッフ氏いわく「これは、かなり近い音ですよ」。……大変恐縮だが、演奏者の腕とギター本体の問題はとりあえず棚上げしていただいて、アンプのポテンシャルとしてはそのくらい高いようだ。ガスG好きの人が近いタイプのギターを持てば、本当に肉薄できるのではないだろうか。歪みは深いが粒が細かく、ピッキングのニュアンスもしっかり出るので、弾いていて気持ちがいい。

 国内限定20台のみ、ファンならなんとか手に入れたいところ。それと音がでかい・でかいと連呼したが、出力切り替えのみならず、宅録機材に直でつなげるスピーカーエミュレイト・アウトプットを持つことも、つけ加えておこう。

Blackstar
S1-Blackfire 200

[SPECIFICATIONS]
■出力:200W ■チャンネル:4 ■真空管:12AX7(プリ部)×4、12AU7(プリ部)、KT88×4(パワー部) ■コントロール:DPR、ボリューム、プレゼンス、レゾナンス、ベース×2、ミドル×2、トレブル×2、ISF×2、各チャンネル・オン/オフ・スイッチ×4、インピーダンス・セレクター(4Ω/8Ω/16Ω)【CLEANチャンネル】ゲイン、ボリューム、ブライト/ウォーム 【CRUNCHチャンネル】ゲイン、ボリューム、スーパー・クランチ【FIRE&FURYチャンネル】ゲイン、ボリューム ■入出力端子:インプット、スピーカー・アウト×2、MIDI(イン/スルー)、フットスイッチ ■外形寸法:705(W)×278(D)×280(H)mm ■重量:27.2kg ■付属品:ガスGアクセサリー(CD、キー・リング、トレーディング・カード、他)
価格:336,600円

[試奏者PROFILE] 井戸沼尚也(いどぬま・なおや)
大学在学中から環境音楽系のスタジオ・ワークを中心に、プロとしてのキャリアをスタート。CM音楽制作等に携わりつつ、自己のバンド“Il Berlione”のギタリストとして海外で評価を得る。第2回ギター・マガジンチャンピオンシップ・準グランプリ受賞。現在はZubola funk Laboratoryでの演奏をメインに、ギター・プレイヤーとライター/エディターの2本立てで活動中。