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47種のエフェクター、8種のアンプ・モデリングから
最大6種を同時に使用できる超多機能マルチ・ストンプボックス

ZOOM
Multi Stomp MS-50G

[2013/1/10] 文&試奏:井戸沼 尚也/写真:星野 俊

 画期的な新製品を次々と発表しているZOOMが、今回はマルチ・エフェクターではなく、“マルチ・ストンプ”という新しいカテゴリーの製品を発表した。この小さなストンプボックスのサイズに、47種のエフェクター、8種のアンプ・モデリングが内蔵されており、それらを最大で6種同時に使用できるという。早速、試奏してみた。

 冒頭のエフェクト・オフ(ギターとアンプのみ)の素の音に続いて、クランチ~オーバードライブ系のサウンドをチェック。このトーンは、あの有名な“緑色の国産オーバードライブの名機”を模したエフェクトを2台直列でつないだサウンドである。ミドルが張り出すアレの特徴が出ているうえに、アレ単体よりゲインが高いのがわかるだろうか。こういう使い方ができるところが、本機の面白さだ。

 続いてZOOMらしいハイゲイン・リード+ディレイのサウンドと、クリーンのディレイ+モジュレーション系のサウンド、そしてオートワウ系のエフェクト+軽いクランチ気味のアンプ・モデリングの組み合わせをチェック。私はかなりピッキングが弱いので、オートワウの機種によってはワウが反応しないこともあるが、これはしっかりとかかる。ピッキングのタッチに対するレスポンスが良く、特に弱いピッキングをした場合にはアタックだけが消えるような面白い効果も感じられた。

 例えばライブの時に「この曲は一瞬だけコーラス+ディレイが必要で、別の曲では一瞬だけ飛び道具系のエフェクトが欲しい」ということがあるだろう。これ単体で全編押し通すのももちろんよいが、これを「一瞬対応の専用機」として使うのもオススメ。お気に入りのエフェクト・ボードをずいぶん軽くできるはずだ。

ZOOM
Multi Stomp MS-50G

[SPECIFICATIONS]
■エフェクト:47 ■アンプ・モデリング:8 ■コントロール:パラメーター・ノブ×3、カーソル・キー ■入出力端子:インプット、アウトプット×2、USB ■電源:9VDCアダプター、単3電池×2、USBバスパワー ■外形寸法:77.5(W)×130.3(D)×58.5(H)mm ■重量:350g
価格:10,500円

[試奏者PROFILE] 井戸沼尚也(いどぬま・なおや)
大学在学中から環境音楽系のスタジオ・ワークを中心に、プロとしてのキャリアをスタート。CM音楽制作等に携わりつつ、自己のバンド“Il Berlione”のギタリストとして海外で評価を得る。第2回ギター・マガジンチャンピオンシップ・準グランプリ受賞。現在はZubola funk Laboratoryでの演奏をメインに、ギター・プレイヤーとライター/エディターの2本立てで活動中。