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踏んだ途端にロックな“勢い”が出てくる
ゲイン補正〜ディストーションまで歪みの質を高めるエフェクター
Boot-Leg.
Gain Helper GHP-2.0
[2013/3/1] 文＆試奏：井戸沼 尚也／写真：星野 俊
ブートレッグのプリアンプ／ブースターGain Helperがバージョンアップした。以前のモデルにはトーンがなかったそうで、サウンドの幅が広がったことになる。早速、使ってみた。
まずはアンプをクランチに設定。リフやコードカッティングなどそれぞれで、まず本機をオフした状態で弾き、次にオンして同じものを弾いて音質をチェックした。その違いは、ご覧の通り。オフのペラペラ気味のトーンが、オンにすると音に張りが出て、グッと前に出てくる。歪みの量もそれに伴って増えるが、本機で歪ませるというよりは、音を太くして艶を出すために使うイメージだ。
単音弾きの途中ではオンとオフを繰り返している。一度オンの音を聞いてからオフの音を聞くと、本機なしではかなり寂しい状態なのがわかるだろう。
本機は設定次第でディスト―ション的な使い方もできる。クリーンな状態でコードを鳴らし、その後本機を踏んでみると、歪みはもちろん、音圧が強烈に増していることがわかるはずだ。かなり呑気な感じのコードをテレキャス特有のカシャカシャした音で弾いているのだが、本機を踏んだ途端にロックな“勢い”が出ている。
手持ちのアンプやドライブ系エフェクトの歪みの質を高めたい人には、魅力的な1台だ。
Boot-Leg.
Gain Helper GHP-2.0
[SPECIFICATIONS]
■コントロール：ゲイン、SW-Tone、マスター ■入出力端子：インプット、アウトプット ■電源：9Vアダプター ■外形寸法：82（W）×110（D）×44（H） ■重量：350g
価格：25,200円
[試奏者PROFILE] 井戸沼尚也（いどぬま・なおや）
大学在学中から環境音楽系のスタジオ・ワークを中心に、プロとしてのキャリアをスタート。CM音楽制作等に携わりつつ、自己のバンド“Il Berlione”のギタリストとして海外で評価を得る。第2回ギター・マガジンチャンピオンシップ・準グランプリ受賞。現在はZubola funk Laboratoryでの演奏をメインに、ギター・プレイヤーとライター／エディターの２本立てで活動中。
