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スティーヴ・ルカサー・シグネチャーの初期型が復活!
クリーンから激歪みまで粒のそろったサウンドが魅力

MUSIC MAN
2013 Limited Edition Luke 1

[2013/6/27] 文&試奏:井戸沼 尚也/写真:星野 俊

 TOTOのメンバーであり、かつてはスタジオ・ミュージシャンとして名をはせたスティーヴ・ルカサー。日本におけるこの人の影響力といったらそれはそれは凄いもので、特に80〜90年代の日本のポップスで聴こえるギターの多くが、スティーヴ・ルカサー・マナーで弾かれている。そんな彼のシグネチャー・モデルの初期型が、生産から20周年を経て限定生産で復活した。

 まずは歪ませて、有名なリフなんかを弾いてみる。音の輪郭がくっきりしていて、音圧もある。結構深く歪ませても、腰が砕けず、バランスがいい。次にクリーンでカッティング。もちろんエフェクトはかけていないが、少しコンプをかけてカチッとさせたような、非常に整った音だ。先ほどのKAMINARIがヴィンテージ系のサウンドだとしたら、こちらは明らかにHi-Fiな音がしている。KAMINARIは弾き手の上手い・下手もはっきりと表すギターだが、こちらは誰が弾いてもそれなりに仕上げてくれる印象だ。どちらが良い・悪いではなく、その違いが面白い。

 本機を再び深く歪ませてみるが、やはり音の粒立ちがはっきりしている。ネックの握り、ジョイント部の処理なども良好で、とにかく弾きやすい。オリジナルのトレモロ・ブリッジの操作性も良く、アーム・ダウンするとこれでもかというくらい音程が下がる。途中、コードを弾いてアーム・ダウンした時に、低音弦がベロンベロンになって前に飛び出してくるところも、映像で確認できると思う。

 とても弾きやすく、クリーンから激歪みまで守備範囲の広い、優秀なギターだ。歌モノのバック等で幅広いサウンドが必要な人には、最高の一本だろう。

MUSIC MAN
2013 Limited Edition Luke 1

[SPECIFICATIONS]
■ボディ:アルダー ■ネック:メイプル ■指板:ローズウッド ■フレット:22 ■ピックアップ:EMG SA×2、EMG85 ■コントロール:ボリューム、5ウェイ・ピックアップ・セレクター ■ペグ:シャーラーM6La ■ブリッジ:ミュージックマン・フロイドローズ・ロッキング・トレモロ with ファイン・チューナーズ ■カラー:パール・ブルー(写真)、パール・レッド
価格:346,500円

[試奏者PROFILE] 井戸沼尚也(いどぬま・なおや)
大学在学中から環境音楽系のスタジオ・ワークを中心に、プロとしてのキャリアをスタート。CM音楽制作等に携わりつつ、自己のバンド“Il Berlione”のギタリストとして海外で評価を得る。第2回ギター・マガジンチャンピオンシップ・準グランプリ受賞。現在はZubola funk Laboratoryでの演奏をメインに、ギター・プレイヤーとライター/エディターの2本立てで活動中。