軽快なトーンが心地よい!
ヴァンザント品質のムスタング・タイプがリーズナブルな価格で登場

Vanzandt
MGV-R2

[2013/8/8] 文&試奏:井戸沼 尚也/写真:星野 俊

 こだわりの仕様と作りの良さで知られるヴァンザント。限定モデルとして発売されていた同社のムスタング・タイプが、よりリーズナブルな価格になって再登場した。

 サウンド・チェックでは、まず歪ませてみる。ムスタング・タイプならではの、良い意味で軽さを感じるトーンだ。ダイナミック・トレモロの動きがスムーズ過ぎて、ついつい必要以上にアーミングをしてしまった。ハーモニックスにアームをかけると、それだけでChar様の気分を味わえる。

 続いて、クリーン・トーンでソロを弾く。やはりピックアップの出力が高くない感じの、ちょっと“コロコロ”したニュアンスのこのタイプならではのトーンだ。カッティングで使っても気持ち良さそう。

 オリジナルのムスタングはストラトやテレキャスに比べて低価格の、いわゆるスチューデント・モデルだった。だが本機は、大人にこそ弾いて欲しいギター。万能ではないし、扱いにくい面もあるモデルだが、このタイプにしか出せない味がある。本機はヴァンザント・クオリティで作ってあるので、じっくり調整すれば応えてくれるはずだ。しっかりしたムスタング・タイプが欲しいという大人に、楽しんで弾いて欲しい。

Vanzandt
MGV-R2

[SPECIFICATIONS]
■ボディ:アルダー ■ネック:メイプル ■指板:マダガスカル・ローズウッド ■フレット:22 ■スケール:610mm ■ピックアップ:St Flat-Pole×2 ■コントロール:ボリューム、トーン、ピックアップ・スイッチング×2 ■ペグ:ゴトー ■ブリッジ:ダイナミック・トレモロ・テイルピース・タイプ ■カラー:ピュア・ホワイト(写真)、キャンディ・アップル・レッド、ソニック・ブルー、レイク・プラシッド・ブルー ■付属品:ギグバッグ
価格:231,000円

[試奏者PROFILE] 井戸沼尚也(いどぬま・なおや)
大学在学中から環境音楽系のスタジオ・ワークを中心に、プロとしてのキャリアをスタート。CM音楽制作等に携わりつつ、自己のバンド“Il Berlione”のギタリストとして海外で評価を得る。第2回ギター・マガジンチャンピオンシップ・準グランプリ受賞。現在はZubola funk Laboratoryでの演奏をメインに、ギター・プレイヤーとライター/エディターの2本立てで活動中。