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シンプルで使いやすい真空管搭載オーバードライブ!
高級ハンドメイド機に負けないリッチなトーン

VOX
Tone Garage Straight 6 Drive

[2013/10/1] 文&試奏:井戸沼 尚也/写真:星野 俊(*印のみ)

 VOXからオールアナログのコンパクト・エフェクター・シリーズTone Garageが発売された。本機は、12AX7の真空管を搭載し、電池駆動でも高電圧を供給する新技術Hi-Voltを使っているというオーバードライブ。早速、音を出してみた。

 まずは素の音を少しだしてから、本機をオン。なるほど、これはギターの特性やピッキングのニュアンスが出しやすいペダルだ。歪ませると、何をつないでもそのペダルの音になってしまうタイプと、使用ギターのおいしいところを引き出してくれるタイプのペダルがあるが、本機は後者だ。

 途中で、ブライト・スイッチを入れると、さらに良くなった!低音域の巻弦の質感、ピッキングのニュアンスが、さらに良く出る。これは、高級ハンドメイド系のオーバードライブにも、負けていないんじゃないだろうか。このギター(シングルコイル・ピックアップ、マホガニー・ボディのギルド)との相性が良いのかもしれないが、恐らくシングルコイル搭載機ならどれも相性が良さそう。ハムバッカー搭載機でも、このブライト・スイッチとトーン・コントロールの設定次第で良い音が出せると思う。とにかく、おいしいポイントを見つけるのが楽なペダルだ。

 緑色のオーバードライブといえば名機チューブ・スクリーマーが有名だが、あれの中低音を締めて、ゲインやトーンの可変域をぐっと広げた感じだろうか。とても良いペダルだと思う。ぜひ試してみて欲しい。


VOX
Tone Garage Straight 6 Drive

[SPECIFICATIONS]
■コントロール:ボリューム、ベース、トーン、ゲイン、ブライト・スイッチ■入出力端子:インプット、アウトプット■電源:単三乾電池×6もしくはACアダプター(別売)■外形寸法:87(W)×132(D)×63(H)mm■重量:420g
価格:18,900円

[試奏者PROFILE] 井戸沼尚也(いどぬま・なおや)
大学在学中から環境音楽系のスタジオ・ワークを中心に、プロとしてのキャリアをスタート。CM音楽制作等に携わりつつ、自己のバンド“Il Berlione”のギタリストとして海外で評価を得る。第2回ギター・マガジンチャンピオンシップ・準グランプリ受賞。現在はZubola funk Laboratoryでの演奏をメインに、ギター・プレイヤーとライター/エディターの2本立てで活動中。