Vintage
この記事は、 ギター・マガジン2008年2月号 の「VINTAGE GUITAR CAFE」から一部抜粋したものです。
1966 EPIPHONE E-252/Broadway
エピフォンの歴史は古く,1800年代末にギリシャ出身のアナスタシアス・スタトポウロによって楽器作りが始められた。息子のエパミノンダス(エピ)に引き継がれ,1928年にはエピフォン・バンジョー・コーポレーション(その後エピフォン・インクに変更)へと発展。30年代から本格的なアーチトップ・ギター製造に乗り出したエピフォンは,やがてギブソンと競合するほどの人気ブランドとなったが,43年にエピが亡くなると,企業規模は縮小していく。57年に,かつてのライバル・ブランドだったギブソンの親会社にあたるCMIによってブランドが買い取られると,ニューヨークにあった工場はギブソンと同じミシガン州カラマズーへと移転,69年までの間,エピフォンはギブソンの兄弟ブランドとして生産された。
アコースティック・アーチトップ・ギターとして31年に発売されたブロードウェイは,やがて17 3/8インチ幅の大型ボディが採用され,カッタウェイ,ピックアップといったオプションが用意されるようになった。ギブソン傘下に加わった58年には,エレクトリック・アーチトップ・ギターとして生まれ変わり,それまでのエピフォン・ピックアップとよく似た,ギブソン製ミニ・ハムバッキング・ピックアップが組み込まれることになる。
66年製のこのブロードウェイには,伝統的なエピフォン・スタイルが色濃く残されている。オリジナル・シェイプのヘッドストック・フェイスには,小型のスクリプト・ロゴとオリジナル・マークが記されている。同社のルーツとなるギリシャ神殿を連想させる形から“コラム(円柱)”と呼ばれるこのインレイは,30年代から使われてきた由緒正しいもの。1 9/16インチのスリムなナット幅に25 1/2インチのロング・スケールという個性的なスペックを採用したネックは,ローズウッド/マホガニー製である。深いヴェネチアン・カッタウェイが施されたボディや弦のテンションを考慮して生み出されたフリークエンシーター・テイルピースといったものも,エピフォンならではのオリジナル・デザインである。
2基マウントされたミニ・ハムバッキング・ピックアップは,69年でカラマズー・エピフォンが終了するのと入れ替わるように,レス・ポール・モデルなどのギブソン・ギターに転用されていった。





