Vintage
1960年代のGRETSCH PX6119 Chet Atkins Tennesseanを探す
この記事は、ギター・マガジン2008年8月号の「VINTAGE GUITAR CAFE」から一部抜粋したものです。
1967 GRETSCH PX6119 Chet Atkins Tennessean
カントリー・ジェントルマンと並ぶビートルズ・ギターとして知られるグレッチ・テネシアンは,1950年代に発売されていた人気モデル/PX6120の1ピックアップ・バージョン/PX6119が進化したものである。
チェット・アトキンスのアドバイスを具体化する形で58年に発売された PX6119 は,当初 PX6120と同じサイズのボディに,フィルタートロン・ピックアップが一基マウントされており,チェットの曲名から“テネシアン”というモデル名が付けられた。そして,61年に大きく手が加えられ,ボディ厚が2インチあまりの薄いシンライン・サイズとなり,フィードバックを防止するために,fホールがふさがれ,ペイントによる“シミュレイテッドfホール”が採用されている。同時にチェリー・ウォルナット・フィニッシュが施されたことで,完全な別モデルへと変貌をとげた。また,新しく開発されたハイロートロン・ピックアップが2基マウントされるようになった。小型ハムバッキング・サイズながら,中身は完全なシングルコイル構造になっている。PX6120とはまったく違う仕様になり,結局は,モデル番号の PX6119 のみが継続されたに等しいと言える。
よりシャープなエレクトリック・トーンへと変化した60年代テネシアンは,エレクトリック・フラットトップが台頭してくるまでは,ボーカル・グループなどのリズム・ギターとして人気を博した。70年には再び f ホールが空けられたが,オーバードライブ・トーンにはうまく対応できなかったこともあり,一度は表舞台から消えていく。
67年製のこのギターは,60年代グレッチの特徴となる,モデル・ネームが刻まれたメタル・プレートがヘッドストック・フェイスに取りつけられている。また,珍しい形のチューナーはオランダのヴァン・ゲント社製。60年代のグレッチ社は,時折り,イギリスのバーンズ社が採用していたハードウェアが使われることがあったが,これもそのひとつだろう。ボディの表/裏には,プライウッド・メイプルをプレス加工して作られたアーチが施されており,カントリー・ジェントルマンがセミ・アコースティック構造なのに対して,こちらは完全なホロー構造になっている。アルミニウム製のノブが取り付けられた3つの可変コントロールはすべてボリューム。ネック横にあるスイッチは,トーンとピックアップ・セレクター。ブリッジ横のアルミのノブの脇には,ボリュームのオン/オフ・スイッチが設置されている。





