Vintage
この記事は、ギター・マガジン2007年4月号の「VINTAGE GUITAR CAFE」から一部抜粋したものです。
GIBSON 1978 EDS-1275
ギブソン社からダブル・ネック・モデルが発売されたのは1958年。当時のモデルはSGに似たシェイプをしていたものの,ボディは分厚いカーブド・トップ・タイプで,スプルースとマホガニー材から作られたセミ・ホロー構造だった。また,通常の6弦ギター・ネックに対する2本目のネックは,12弦ギター,6弦オクターブ・ギター,そして4弦ベースというバリエーションが用意されていた。62年には,現在のモデルとほぼ同じSGシェイプのソリッド・マホガニー・ボディへとモデル・チェンジされたが,ダブル・ネック・モデルの生産台数はごく限られており,70年代初頭までの出荷台数を合計しても110台あまりにすぎなかった。その後,75年にはついにレギュラー・モデルの仲間入りを果たし,安定した本数が製産されるようになる。レッド・ツェッペリンのジミー・ペイジ,そしてイーグルスの面々が使用したことも影響し,EDS-1275はダブル・ネック・ギターの定番モデルとしてさらなる人気を博した。
この78年製EDS-1275は,初期型量産モデルならではの特徴を備えている。まず,ヘッドストック・フェイスにはつき板がなく,ブラックに塗装されフェイスにはゴールドのデカール・ロゴが貼られている。軽量/コンパクトさから採用されたクルーソン・デラックス・チューナーは,フェンダー・タイプのボタン・ツマミ,そして通常のブッシングではなく,グロメット(ハトメ)タイプのものが使われている。ネックは,マホガニーではなく3ピースのメイプルから製造されており,強度を考慮したためだろうか,15フレット位置でボディとジョイントされ,最終フレットは20となっている。70年代の同モデルはギブソン・カラマズー・ファクトリーで生産されており,同時期のセミ・アコースティック・ギターなどとも共通する,やや大きめのボリュート加工が施されている。
マホガニー材から作られたボディは,いわゆるSGの流れを汲むストリーム・ラインで構成され,角を斜めに面取ったベベルド・エッジ加工が全体に施されている。ピックアップ,ブリッジまどのパーツ類は6弦モデルと同じものが12弦側にも使用されているが,軽量なテイルピースはこのモデル専用にデザインされたもので,6弦/12弦ともに表側から弦のボールエンド部分を引っかけて固定するタイプとなっている。





