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Gibson Les Paul(ギブソン/レス・ポール)

Gibson Les Paul(ギブソン・レス・ポール)の歴史と変遷(記事一覧はこちら)

レス・ポール・スペシャルの変遷

【1955年型】シングル・カッタウェイのレス・ポールJrの2ピックアップ・バージョンとして登場

 前年に登場したシングル・カッタウェイのレス・ポールJrの2ピックアップ・バージョン。このモデルには、耳がない“ソープ・バー”タイプのP-90が2基搭載されている。カラーもライムド・マホガニーという黄色っぽい新色が採用された。このカラーは、俗に“TVフィニッシュ”、“TVイエロー”とも呼ばれ、モノクロ映像時代のテレビに映った時に見栄えがよい色味を目指したという説が一般的だ。ボディやネックの材質については、Jrと同様。

レス・ポール・ジュニア(1954年型〜1958年型)

 1980年代からのギター・ファンの中には、当時のTVCMで渡辺香津美がこの年代のレス・ポール・スペシャルを抱えて「ユニコーン」を弾く映像を覚えている人も多いだろう。

【1959年型】初頭にダブル・カッタウェイとなる

【1960年型】ダブル・カッタウェイを踏襲し、ピックアップの位置を変更

 この年、ピックアップのレイアウトが見直された。具体的には、フロント・ピックアップの位置が少しブリッジ側に寄っている。これはダブル・カッタウェイになったうえに、Jrと違ってネックの延長上(ボディとの結合部分)にフロント・ピックアップが乗っていることから起こるジョイント部分の強度不足の対策である。

 よりフロントらしい甘さを持つ59年型、少し“センターピックアップ”のような風味を感じさせる60年型と、サウンドの好みが分かれるところだ。