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フェンダーによる山内総一郎の新しいモデル“マルーン”が誕生した。テレ・シェイプにホロー構造のマホガニー・ボディ、2ハムバッカー配列など基本的にはシンライン・デラックスを踏襲しているが、数々のオリジナルなアイディアが盛り込まれた1本だ。まずfホールは両側に空いており、1弦側のホール上にはオリジナル形状のピックガードを配置。ブリッジ部にはビグスビーとジャズマスターのサドルを組み合わせて音に空気感を与えており、このような仕様からやや音の輪郭がぼやけすぎる可能性もあるが、トーン・ノブを廃してサーキットをシンプルにすることでエッジを出している。ボディとネック両方に施されたバインディングもポイントだ。
このギターを作るにあたって、ふたつのきっかけがありました。まずは単純にハムバッカーの音が欲しかったということ。フジファブリックにはいろんな曲調があって、ライブの時にシングルコイルで弾き通すこともできるんですが、もっとミドルの強さが欲しいと思うことも多かったんですよね。
もうひとつは、10月20日に大阪城ホールでバンドの結成15周年を記念したワンマンがあるんですが、そこに合わせてギターを作りたいと思っていたんです。そして僕は出身も大阪なので、故郷にまつわる要素を取り入れたいと思っていた時に“マルーン”と呼ばれる阪急電鉄の車両の色を思いついたんですよ。高校時代は通学で毎日阪急に乗っていて、大阪城ホールはその頃からの夢だったんです。そういう思い出を形にしたかったんですよね。
シンラインって箱モノというよりはテレキャスターのソリッドな音に少し空気感を加えたような音だと思うんですが、このギターはもう少しセミアコ的なマイルドさを狙っています。それでまずはマホガニー・ボディやfホールを増やすことを決めて、そこに合わせてほかの材やパーツを選びました。
すでにライブでも使っているんですが、Shawbuckerのおかげでメインのストラトキャスターと持ち替える時もあまりセッティングを変えなくていいし、歪ませた時のフィードバックが気持ち良くて、ついやりすぎちゃってますね(笑)。
ユニークな仕様が積極的に取り入れられたテレキャスター・“マルーン”。モデル名とカラーリングは阪急電鉄の車両に使われている茶色の塗装、通称“マルーン”に由来している。基本的にはテレキャスター・シンライン・デラックスをベースにしているが、fホールが両側に空いているなど、より一般的なセミアコに近いまろやかな音色を狙っているのが特徴だ。
ペグにはビンテージのデュオソニックなどと同じタイプの白いプラスチック・ボタンを採用。音質を気に入っているほか、バインディングと色味を統一する狙いもある。
ハカランダを指板に使ったネックのシェイプには、山内本人が所有する54年製テレキャスターのネック形状をプロファイリング。ポジション・マークにも“クレイ・ドット”と呼ばれるビンテージ・スタイルを取り入れるなど、細部までこだわりが詰め込まれている。
PUにはティム・ショウ氏が手がけるShawbuckerを搭載。メインで使うストラトキャスターと持ち替える際にも音のギャップが少ないという。
ボディは平面なので通常ではピックガードが張り付いた形になるが、金具を使って浮かせている。
サドルはジャズマスターのものを使用し、アームにはビグスビーを搭載。本人曰く“音に空気感を加えることが目的”とのこと。
ヘッドをブラック・フィニッシュにすることで、全体に引き締まった印象を与えている。ストリングス・ガイドが丸型なのもポイントだ。
●ボディ:ホンジュラス・マホガニー ●ネック:メイプル ●指板:ブラジリアン・ローズウッド(ハカランダ) ●フレット:21 ●スケール:648mm ●ピックアップ:Shawbucker(リア&フロント) ●コントロール:ボリューム、3ウェイ・ピックアップ・セレクター ●ブリッジ:ジャズマスター・ブリッジ with フェンダー・ビグスビー・ビブラート・テイルピース ●ペグ:ビンテージ・スタイル with エイジド・ホワイト・ボタン ●カラー:マルーン
※製品版は細部の仕様が異なる可能性がございます。
Fender Telecaster Maroon ¥330,000 税込(15本限定・先着順)
やまうち・そういちろう◎1981年生まれ、大阪府茨木市出身。大学在学中からプロ・ミュージシャンとして活動し、2004年にフジファブリックへ正式加入。高い技術に裏打ちされた創造性に溢れたギター・アプローチは多方面で高い評価を受けている。
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