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  • Dr.Dの機材ラビリンス 第3回

THE CHEESE GUITAR!!〜個性派チェンバー構造ギター

  • 文:今井靖

『Dr.Dの機材ラビリンス』第3回は、内空構造(チェンバー)をもったエレクトリック・ギターの特集だ。チャンバー、チェンバー、セミ・ソリッド、セミ・ホロウ、セミアコ等々、その名称も構造もメーカーやモデルによってさまざまだが、どんなスタイルであれ内部に空洞を設けることで確実にサウンドは変化する。今回も「すべて試奏して書く」のスタイルで、20機種を超える個性派チェンバー構造ギターをセレクトしてみた。

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プロローグ

 「アコギがフランスパンだとすれば、エレキはエレメンタルチーズだね」。

 昔、修業時代に世話になったスタジオのオーナーが、よく夕飯を食いに行ったバーでベロンベロンに酔っぱらったあげく、毎晩のように新入りに宣っていたお気に入りのフレーズがこれだ。その頃は大してその台詞の意味を深く考えたりした事は無かったが、今、こうやってギターに関するコラムを書く立場にもなれば、その常套句が決して的外れな妄言でもなかった事に気が付く。外側が香ばしくパリパリに焼けたフランスパン。確かにアコースティック・ギターに似ている。ギターの木の色も、そう言われてみれば何だかパン色でうまそうだ。中は空気を通し、外皮は形成されたら最後、形を変える事ができず、何よりその外側の素材で味(音)が決まる。

 一方、エレキ・ギター(ソリッド・ギター)。こちらは、漫画などでよく見る穴空きチーズ……某ネズミも大好きなエレメンタルチーズに瓜二つだ。中身はずっしりと詰まって重く、空気を通さない。表面の穴は製造過程で発生した小さなディボットで、全体が柔らかいのでその穴を広げる事も、また、必要があれば好きなように切ったり角をそのままかじったりできる。それがギターのキャビティのザグリやヒール落とし、コンター加工などに由来するささやかな転義であることは自明とさせていただきたい。

 ただし、それらは残念ながら食べ物ではないので、重さや個数では量り売れない。

 楽器は「音」で売る。食べ物は「味」で売る。だが、そこには明確な違いがある。フランスパンやチーズは中をえぐったり角を取ったりしても「味」は変わらないが、ギターは中の空洞や外形が変われば「音」が変わるという点だ。特に、形状を後から修正できるチーズ的素養を持つソリッド・ギターの場合はその特性が顕著だ。その内部空間構造の設計は、「音」の響きそのものを変え、それはそのギターという楽器の存在価値をも変えてしまう。そこが、チーズとエレキ・ギターの大いなる違いと言えよう。

 そうなると、ほぼ形状の固定化しているアコースティック・ギターよりも、多彩な形状を形成できるソリッド・ギターの方が、その構造に関するアイデアによって「音」を追求し易い雛形であるという事実が見えてくる。もっとはっきり言ってしまえば、そのギターを加工するビルダーやルシアーの『腕』や『発想』が、そのままギターの価値を飛躍的に高める事だってあり得るということだ。否、今まででも、それは十分に起こりえていたはずだ。

 世の中には、ソリッド・ギター、アコースティック・ギター(ホロウ・ギター)があり、その間のものをセミ・ホロウと呼んだりする。だが、今までの話を鑑み、よく考えてみて欲しい。本当の意味で、パーフェクトに“ソリッド”なギターなど存在するのだろうか?

 木材は、その全体を持って共鳴し、音楽的な響きを生む。たとえ小さな穴一つ、角が一ミリ欠けただけでも、元のサウンドとは違う響きになるはずなのだ。それが気付かないほどに小さなものであったとしても、それは確実な差異だ。さらに、木には木目があるので、寸分違わない位置に穴を開けたとしても、同じ木目の木が存在しないのと同じ理由で、その響きは構造的相違を回避できない。ならば、アッセンブリやスプリングを収納するキャビティに対して、稼働式ブリッジのためのザグリに対して、あるいは内部配線のためのトンネルに対して……もはや、何をか言わんやである。そして、その差こそがギターのギターたる個性であり、醍醐味であり、そして個体差ともなる、『木製ギターの可能性』そのものでもあると考える事はできないだろうか。

 ならば、ソリッド規範の筐体に、ルシアー独自の感性によるチェンバー(内空構造)をさらに追加する試みは、そのもっとも先進かつ独自のアイデンティティを示すための挑戦と言える。ビルダー達のノミのひと堀りが、未だ誰も呼び覚ませなかった『オリジナル・サウンド』という付加価値を掘り起こす作業になるかもしれないのだ。それは、ロマンであり、もっともささやかで決定的な、サウンドに及ぼすプライオリティに他ならない。

 ギターにチェンバーを宿す。それは、外から見ただけではわからない職人のプライド。プレイヤーはその冒険にこれからも永遠に付き合うだけだ。願わくば、それがパンやチーズのようにいつも美味しくあることを祈りながら。

商品の選定・紹介にあたって

 実際に調べてみると、セミ・ホロウやチェンバード・ギターの境界というものは実に曖昧である。大まかに区切られたものを見比べてみると、セミ・ホロウ=チェンバーのギターとは、あくまで「サイドが一体化したバック材をくり貫いて、主にサウンドに変化を付けるために加工したもの」というニュアンスで評価されているものが大多数であった。空洞容量や、ホールの有無、形状、センター・ブロック、サウンド……それらには何一つ統一された規範は見いだせなかったというのが本当の所だ。まあ、もともと、チャンバー、チェンバー、セミ・ソリッド、セミ・ホロウ、セミアコ等、その区分けも各メーカーが好きなように呼称して発生していたようであるから、当然と言えば当然の結果だ。今回はその中でも、個性的な個体構造を持つ機種を厳選してみた(テレキャスのシンラインやGibson ES-335など、もはや部類でくくれる一大メジャーどころはあえて外してある)。空洞の構造一つでどれだけはっきりとサウンドに影響するのか? その事実を、これを見て改めて認識していただければ幸いだ。あなたのギター選びのエレメントを確実に追加する、現代チェンバー・ギターの真実をここに開帳する!

個性派チェンバード・ギター


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01 Gretsch [G6128TDS-GLD/G6128T-QM/G6128T-TM]

 老舗Gretschのロングセラーであり大定番のDuo Jet。その歴史は古く、1950年代から多くのマイナー・チェンジを経ながらも、独特のチェンバー構造を持つセミ・ホロウ個体として固有の響きを堅持し続けたモデルの一つである。ネック・ジョイント部から伸びる‘H’型芯はボディ・エンドに到達しておらず、中で上下に音が回る広いコの字型空洞部を持ち、トップにはfホールを備えない……そのスペックだけ見ると、くぐもったような抜けの悪い音を想像させがちだが、実際には素朴で芯のある実につややかなトーンを放つ。フル・ホロウではない厚めの芯構造とエレキ・ギター特有のメイプル・トップという組み合わせが生んだ絶妙な配置は、柔らかめのピックや指での繊細なアタックを良く拾いつつ、それがボディを介したスパンの長い複雑なサスティンに覆われて、なんともいえないまろやかな色彩を生む。豪奢なBigsbyのテイルピースを備えていても、基本がチェンバーなので取り回しが楽なのも特徴の一つだ。このルックスに惹かれる人も多いはずだ。ピックアップにはハムバッカーの“Filter Tron”とシングルの“Dyna Sonic”を備えたモデルが存在するが、どちらも非力かつミドル寄りな出音で、硬質なハイゲインを備えたアンプとはのきなみ相性が良くない。このモデルがそもそも低音をうるさく再生しないので、FenderのBassmanやビンテージのRIBERA、もしくはロックで使いたいのなら思い切って200W以上のベース・アンプと組み合わせても面白いかもしれない。いずれにせよ、元々カントリー向けなこの繊細かつヒープな出音を大音量で活かすには一工夫が必要だが、一旦ハマれば、外見、音、ともに最高の個性となる上、また、この個体にはそれを許す「懐の深さ」のようなものが備わっている気さえする。今回リンクを用意したモデルは、いずれも限定としてFSR(ファクトリー・スペシャル・ラン)仕様の130周年記念モデル群。シングルでゴールド・パーツの“TDS-GLD”、そしてハムバッカー、キルティッド/タイガー・メイプル・トップのカラー・バージョン“T-QM”と“T-TM”。いずれも今手に入る最高のDuo Jetだが、すでに国内での数は限られてきているので、気になる人は即検索だ。 [この商品をデジマートで探す]


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02 Danelectro [59]

 独特の発想でアバンギャルドなモデルを次々と生み出すDanelectro。その中にあって、半世紀を経て未だ再生産を繰り返す人気モデルと言えば、“59-DC”を思い出す人も多いだろう。アシカの形のピック・ガードに、リップスティック・ピックアップ、そして、サイドに敷かれたテープ・カバー。どこかとぼけた風貌だが、ボディの左右を大胆にくり貫いたチェンバー構造と、硬質繊維板の一種である「メゾナイト」のボディから繰り出される音はユニークきわまりない。バシャっと弾けて潔い……そんな、外連味の無い音とでも言おうか。セミ・ホロウ独特の鮮やかで芯のある倍音はなく、むしろアタックは柔らかく、余韻は金属的。意図的に平べったくした音質はやや低音がダブつき気味だが、ミドルには独特の突っ込みがあって、レンジこそ狭いが意図的にパーカッシブな音を呼び出せるという利点がある。ハウりやすいのでなかなかギター側の音量を上げきれないのが玉にきずだが、クランチでも十分個性的な発声が期待できる個体だ。2000年代に入ってからは“59-DC”“DANO”等の名義で再生産を繰り返していたが、現在では、初期50年代オリジナルと同じローズウッド・サドルを採用した“O”と、広がりのあるサスティンを持つバダス・タイプのブリッジを装備した“M”に細分化されている。 [この商品をデジマートで探す]


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03 RS Guitarworks [Slab Electro]

 ビンテージ・ギターの復元やリペアで実績を積み、実践的なエイジド加工では全米随一との評判を取るまでに成長した職人工房が贈る最高品質のダンエレ・オマージュ。そして、メゾナイト・ボディやリップスティック・ピックアップをしっかり採用しながらも、その音は別次元。むやみにファンブルしないピントのあったレスポンスと、太い響きを伴った立ち上がり、そしてネックを含めた全面でバランスを取る峻烈な共鳴は驚愕の一言。それでいて、どこか懐かしいあのダンエレ特有のチープでグリッジな音質も保っている。この個体に採用されているRS独自のテレキャス・タイプ・ブリッジがそうさせるのか、クリーンで強くカッティングしても、チャキっとはね返る高音に混じって光沢のある低音の追随が感じられる。この音のバランスは、シンラインなどで見られる高音も低音も速いタイプとは違い、また一風変わったこれにしかない音色を生む。チェンバーの特性を研ぎすますための、現代職人による「遊び心」が詰まった名品だ。 [この商品をデジマートで探す]


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04 Godin [A6 Ultra/Acousticcaster]

 カナダの鬼才Robert Godinが果たしたアコースティック・サウンドとエレクトリック・ギターにおけるプレイアビリティの画期的な融合が、エレアコやエレキ・ギターの根本的な構造上の矛盾や欠点を看破し、その先にある新世代の音響的革新を生み出した事は確かだ。限定生産のA6 Ultraなどのモデルはまさにその最先端とも呼ぶべき進化系で、サウンド・ホールを持たず、エレキ・ギターと同等なフルサイズ・ピックアップを備えたセミ・ホロウ仕様。“Double Chamber Body”と命名されたピエゾ空間用の後方キャビティを持っているのが特徴で、マグネット・タイプのフロント・ピックアップのみが駆動する場合でも、ボディ・エンド側の空間構造が見事にきらびやかなアコースティック並みの高域の倍音を導き出す。そのサウンドも、ハイパス気味に設定されたピックアップと良くバランスされており、耳に痛いピーキーな帯域の一歩手前で上手く角が殺された音質に仕上がっている。それでいて、その音はあくまでもエレキに近く、アンプを歪ませても上手く金属的な部分を吸ってパンチに変える力強ささえがある。何よりもチューブ・アンプのモダンな歪みの中でもソリッド・ギター並みにハウらないというその圧巻の機能性にも注目したい。チェンバード・ギターの概念を変える、新しい理論の体系がここにある。 [この商品をデジマートで探す]


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05 Suhr [Standard Chambered]

 ずば抜けた音質と取り回しのしやすさで、世界中のスタジオ・ミュージシャン御用達となっているSuhr“Standard”のチェンバード・モデル。どの材で組まれても、安定したコシの強いミドルの出方と、凛としたアタック、そして噴きこぼれるようなサスティンはお手の物。一聴して違うのは低音の出方。完全ソリッドのものに比べ、低音の膨らみと彩りがあるのがはっきりとわかる。クリーン〜クランチだとそれがより顕著で、指弾きになるとさらにタッチ・センスの差にもなって現れてくる。どちらが良いとは言えないが、ハイゲインな技巧派よりは、立体的な音質を重視する叙情派プレイヤーにオススメの温かな音色が持ち味と言えよう。全体的にクラシカルなダイナミクスを呼び起こす明るい倍音が目立つので、タイトなミュートを控えてメロウなプレイに集中すれば、この音質を最大限に活かす事ができるはずだ。特にシングルコイルのピックアップを多用するプレイヤーには、新たな表現力を手に入れるきっかけとなる音を得られるかもしれないというアナウンスを付け加えておこう。また、一部のレア・スペックには“Cat Eye”ホールを持つスプラッシーな音抜けを持つ個体も存在しているので、興味のある人は探してみると良いだろう。 [この商品をデジマートで探す]


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06 Carvin [Allan Holdsworth Signature Fat Boy]

 元々、ストラト・タイプにハムバッカーを搭載したり、その大きな指を活かしたレガート奏法をしやすいようにRの少ない指板を好んで使用したりと、ギターの改造に余念がないAllan Holdsworth。オリジナル・モデルの創作にも意欲的だった彼が、既存の概念を打ち破る完全に新しいサウンドを欲した末に生み出したギターが、この“Fat Boy”だ。大胆な上下のチャンバー構造にテレキャスをやや平たく引き延ばしたようなバスウッド+コア・トップのボディ、そしてチューン“オー”マティック……裏から身体に伝わるバリッとしたややワイルドなささくれにも似たシャギーと、香るように膨らんでそのまま太いサスティンに昇華する倍音の出方の組み合わせはまさに絶妙。とくに弱い音に対する拾音力が尋常では有り得ないレベルまで活性化されており、指の皮がほんの少し触れただけのフィンガー・ピッキングでもニュアンスが出せるほど。22個のポールピースを装備するオリジナル・ハムバッカーの甘すぎずマットなサウンドと合わさって、柔らかいタッチの技巧派には、クリアで抜けの良いサウンドで無駄無くテクニックを披露できるアイテムとしては最上位のバランスを保っている個体ではなかろうか。指板の幅が広く平らでも、ネックが不必要に薄くなりすぎていない点も好感だ。ピックで使うなら是非0.9mm以下のもので撫でるように弾いて、その驚くほど繊細かつちょっとクールな表現力に酔いしれて欲しい。[この商品をデジマートで探す]


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07 DGN Custom Guitars [Paragon Semi Hollow]

 今や米国東海岸を代表する“Les Paul”シェイプなハイエンド・ギター・メーカーの一つに名を連ねるDGN。そのフラッグシップでもある“Paragon”は、うわさ通り、手に取った瞬間から高次元な素養が伝わってくるほどの逸品。あまり馴染みの無いスパニッシュ・シダー(センダン)をボディとネックに採用したサウンドは、マホガニーのそれよりも強く反響しつつ、輪郭のある硬質な余韻を伴う。トップはメイプルなので、“Les Paul”スタイルでありながらかなりしゃきっとしたアタックと高速なレスポンスを維持し、なおかつ“Les Paul”特有のあの丸っこいダイナミクスもほのかに残すという全く新しい響きに昇華されている。透明感のある音がどの帯域からも飛び出すので、ジャズなどでは無類のパフォーマンスを発揮できそうだ。今回紹介するのはチェンバー構造を持つセミ・ホロウ・タイプだが、むしろプレイによってはタイト過ぎるサウンドになりがちなこの材の組み合わせの中で、その内空構造が一旦音を咀嚼して豊潤なトーンに変えるクッションの役割を忠実に果たしているのがわかる。安易な軽量化とは一線を画した「コントロールされた共鳴」がいかに柔軟なプレイを導くのか……それを体感したい上級者にこそ使われるべき品質であると言えよう。ちなみに“Paragon”にはソリッドやフル・ホロウの仕様もあり、それぞれ差別化された素晴らしいトーンを持っているので、“Les Paul”に一段上の表現力を求めたい人には是非試す事をお勧めする。 [この商品をデジマートで探す]


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08 Brian May Guitars [Brian May Special]

 もはや説明不要な名機“Red Special”を、Brian May本人名義のブランドで再現した公認コピー・モデル。80年代のGuild製や近年のK’z製などのハイエンド機とは異なり、イギリスのBurns製の後を継いだ廉価版として普及を目指したモデルだが、その音はやはり独創的で意外なほど完成度が高い。センター部分の左右に大胆にザグリを入れたチェンバー構造と、直列ピックアップの独特のフェイズ・サウンドの組み合わせはやはり強烈。あのぱきぱきとしたサウンドにはやや及ばないものの、ワイルドな突出とセミ・ホロウの包み込むようなマイルドさが上手く合わさって、ミドルが豊潤な現代でも使い易いトーンになっている。ネックも実物のあの極太タイプではなく、根元にいってもやや薄めに作られており、プレイアビリティは上々。とはいえ、ハイ・フレットでピーキーになり、ミドルが平たくなる感じは本家さながらで、これはこれで良くまとまった個性的な音色と十分言えるクオリティだ。わざわざ銀貨でピッキングするようなディープなクイーン・マニア以外には、偏見の無い新しいサウンドとして是非受け入れて欲しいものだ。[この商品をデジマートで探す]


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09 b3 [Wood]

 GibsonとFenderという二大メーカーのCustom Shopを渡り歩いた、現代屈指の職人Gene Bakerが主催するハイエンド・ブランドb3。そのほとんどをカスタム・オーダー形式で請け負う中において、定型ラインナップの一つとされているのがこのチェンバー構造の“Wood”だ。元々、昵懇であったRobben Fordが多く好んだように、彼の生み出す上方に大きく空間を取ったセミ・ホロウの個体には、悠久の時を経たかのような枯れたビンテージ・トーンと太いフィールに支えられた現代的なレゾナンスの同居がある。その音粒は何で弾こうが常に一定のダイレクト感があり、丸く、羽のような軽快さを持ち合わせる。ふわっと香って、ぱりっと抜ける…言葉で言い表すのは難しいが、恐ろしいまでに弾いていてストレスの無いギターであることは確かだ。目の詰まったギンギンのクリーン・アンプはもちろん、Soldanoクラスのビッグなハイゲイン・リードも何なく乗りこなせる小器用さと、歪みの中でも潰れないプリっとした歯切れの良いアタックが最高。無論、余計なフィードバックなど皆無だ。中にはお得意の“Talon Hole”(爪形ホール)を持つ個体もあり、いっそう磨き上げられたウォームかつライトなトーンも選んで行ける。ただし、現在、本国工房では“Wood”の生産がストップしており、国内に現存する個体もわずかなのでこの希有なサウンドを体感したい人は入手を急ぐべし。 [この商品をデジマートで探す]


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10 MUSIC MAN [REFLEX]

 同社の最新技術が生んだ個性的な仕様により、新たなサウンドを勝ち得た前衛機種。まず、指状の太さの斜線型チェンバーによって音の拡散を一定方向に集約し、ソリッド並みに芯のある音と操り易い軽やかな余韻がうまく溶け合うように構成されている。しかも、ブリッジ周りからネック部にかけてはマホガニーを使ったブロック構造に差し替えられており、セミ・ホロウ・タイプでは難しい引き締まった低音も確保されているのが最大の特徴。軽くて、良く響き、ロックな音という、実に贅沢な仕様は、ともすれば妥協点の探り合いになってしまいがちなチェンバード・ギターの欠点を完璧に補い、さらに個性を持ってそれに応えるという超優等生な適性を持つ。大音量でもしっかりダイナミクスを維持したステージ映えするサウンドなので、ライブでガンガン使って欲しい個体だ。 [この商品をデジマートで探す]


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11 Sadowsky Guitars [Setneck Archtop SP]

 現行ではセンター・ブロック=ホロウを中心に制作するSadowskyが、以前ショウモデル用として手がけていたクローズド・チェンバーのスペシャル・モデル。独特のくびれたボディは通常の“Les Paul”タイプよりも上下に空洞を設けるスペースが少ない分、ピックアップそのものへの反響が最小限に抑えられ、独特の派手な倍音がうるさくならない絶妙に圧縮されたトーンを持つ。ただし、ボディ・エンド側にはたっぷりと余裕が取られており、ブリッジに伝わるアタックの返しは豊かで、ストレートな音色を生んでいる。Lollerのピックアップが持つ叙情的で滑らかな特性と良くマッチしており、ピッキングを軽くするだけでビンテージの枯れたサウンドも簡単に呼び出せ、バーサタイルな音源としての用途を強く意識している事を感じさせる仕上がりになっている。現存する本数こそ少ないが、現代チェンバード・ギターの神髄を体感できる逸品としてここに紹介しておく。 [この商品をデジマートで探す]


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12 Provision [PSST]

 山口県宇部市に拠点を置くハンドメイド・カスタム工房Provision Guitarの、独創的なコンセプト・モデル。ストラト・シェイプの中身をくり貫いた大胆なチェンバー構造に加え、その最大の特徴とも言うべき裏面のスリット加工がふくよかな空気感を演出する。ボディ裏にエア・ホールを設ける事により、微細な弦の振動を伝える鮮やかなレスポンスを体感できるだけでなく、身体への密着具合をコントロールしながら意図的に響きの量をミュートすることさえ可能で、他には無い新感覚のプレイ・スタンスを構築可能。実際に出ている音は身体で感じるほど強い放射感は無く、ソリッド・ギターのフラットで引き締まったアタックだけをうまく活かしたまま、アコースティック特有の丸みのある共鳴だけを適度にブレンドしているような音だ。通常のホロウ系が持つガチャついた出音が気になっている人には、素晴らしくまとまったエアー感のみを与えてくれるギターとして重宝するだろう。 [この商品をデジマートで探す]


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13 FREEDOM CUSTOM GUITAR RESEARCH [RRH/RRCH]

 独創的なオリジナル技術が注ぎ込まれたフラッグシップ・モデル“RR”シリーズの中で、チャンバー構造を持つセミ・ホロウ・モデル群。幅広のセンター・ブロックとサイド面にもうけられた特徴的なサウンド・スリットがもたらす音は、アコギさながらのたっぷりとした高音の倍音を有したゴージャスなサウンド。弦を爪弾いた瞬間から四方に飛沫を上げて舞い上がるきらびやかな共鳴は、現代風の整った出音を持ちながらも、十分に遊び心のあるラウドなレスポンスを有している。一見、扱い難いかと思えばそうでもなく、アタックの粒は良く揃っていて整頓されており、ソリッド・ギターからの持ち替えでも驚くほど違和感は無い。そのパワー感溢れるスナッチ・サウンドは単音弾きでも失われる事が無く、立ち枯れしない強力なサスティンがロックやブルースのソロに最適。 [この商品をデジマートで探す]


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14 T's Guitars [ARC-STD]

 国産ワンオフ・メイドの騎手T’s Guitars謹製、定番チェンバード・ギター“ARC”シリーズのスタンダード・モデル。きりっとしたフォルムから思い描かれる通りの、良く抜ける精錬された響きを持つ優秀な個体だ。アルカイック……とでも言おうか、ほのかにピッキングにまとわりつく、ソリッド・ギターでは決して得られない明るさと、爽やかな余韻。「アコースティク感」や「エアー感」と言ったものを全面に押し出さない代わりに、弾き手にはきっちりとその効果を意識させるだけの「鳴り」はある。アンプを通すとその音は更に独特で、自分が思っている以上にミドルが強く出ており、低音はタイトだが力強く響く。まさに一段階上の大人のサウンドと言った印象だ。T’sお得意のバズ・フェイトン・チューニングにも当然のように対応しており、より正確な音を求めるユーザーにも好評だ。低音の開放感と弦のシャギーなタッチが良く出るようにトップに釣り針状のサウンドホールを施した“ARC-Hollow”もあるので、求める音によって使い分けると良いだろう。 [この商品をデジマートで探す]


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15 Yamaoka Archtop Guitars [K-3]

 著名なジャズ、フュージョン系ミュージシャンが使用するYamaoka Archtop Guitars Strings Artブランドの名品“K-3”。バイオリンを思わせる引き締まったくびれを持つシェイプと、トップ、バック共になだらかにデザインされた美しいアーチは、まさに国内随一の工芸品的魅力を持つ。かなりしっかりした主張のある音で、弦の硬質感を上手く引き出した輪郭のあるサウンドと、うるさ過ぎない倍音のきらめきがうまく溶け合ったクリアな響きが実に現代的。しっかりとした剛性のあるマホガニー・ネックの手馴染み感も上質で、無意味に拡散しがちなチェンバード・ギターの音質を上手く引き締めるのに役立っているようだ。335系のものよりも透明感とアタックがあり、ソリッド・ギター並みのタイトな低音を持つ。オールド・マーシャル等でハウリングを気にせず目一杯鳴らせる数少ないセミホロウ・ギターの一つだろう。 [この商品をデジマートで探す]


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16 Kino [Treebud Dinky 22]

 長野発の新鋭ブランドKinoが手がける、斬新な機体構造を持つニュー・モデル。ブリッジの下に金属製のアンカー・ブロックを埋め込む事で、余計な反響を抑え込んで音像の輪郭を浮き立たせる仕様が特徴。このアイデアによる音の出方はかなり顕著で、うまく突出しないように抑えられた倍音が優雅なビロードのように平行に広がって行き、セミ・ホロウ感を十分の残したまま絶妙なコンプ感を持つ密度の濃いサウンドを構築している。チェンバー構造もバー・スタイルの彫り込み式なので、アタックのボコボコした印象は少なく、ピックで強く弾いてもきちんと各弦の分離が聴こえる力強いつっこみが味わえる。ちなみにハイエンド・モデルには、「Guardian Bridge System」で知られる株式会社トキワ製のアルミ・フレームが指板の下に仕込まれており、さらにワイドで明瞭なトーンを味わえる。[この商品をデジマートで探す]


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17 Aria Pro II [PE-1500 RI]

 70年代を彩った国産名機、待望の復刻版。完璧なジャパン・メイドにして、上質なフォルムとなだらかなアーチ、オール・メイプル削り出しのチェンバー・ボディとネック…今見てもほれぼれするような完成度を誇る。ゴリゴリとしたワイルドな立ち上がりと、漂うような優雅なサスティン。キーンとする高域寄りな音質を生む、ブリッジとテイルピースが一体化したマニア垂涎の“Super Matic”ブリッジも合わさり、独特のアカデミックな音質を創造する。ただし、ピックアップが歪み系なので出音が平べったくなり、モダンな用途では使い勝手が限定されがちなのは惜しい限りだ。もし、ビンテージ・タイプの手巻きピックアップに乗せ替えた場合、この個体がどれほど優れた音を出すのかを期待せずにはいられない、そんな秘めたポテンシャルを改めて感じさせる名器である。 [この商品をデジマートで探す]


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18 Sugi [SH485]

 世界標準の“Created in Japan”精神を提唱し続ける国産ハンドメイドの精鋭ブランド、Sugi Guitars。そのルシアーズ・コレクションとしてラインナップされる “SH485”は、チェンバー構造を活かして、発色の濃い音をワイドかつスピーディーに聴かせる事のできるオリジナル・モデル。ネック、ボディともマホガニーの筐体からは、程よく分厚いミドルを有した野太いトーンを堪能でき、しかも、そこにはビンテージ・テイストな甘い荒涼感が常につきまとう。倍音の派手さはうまく押さえられ、地に足の着いた真っ直ぐな出音が現代のマットな歪みにも上手く適応するため、アンプを選ばずにセミ・ホロウのサウンドを活かせるのが良い。ホロウ系のギターでは失われがちなボリュームへの追随も抜群で、ブリッジ・ミュートを多用する奏法でも低音に無用な箱鳴り感を出さずに済むこのチューニングは、チェンバード・ギターの新しい規範となるかもしれない。 [この商品をデジマートで探す]


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19 dragonfly [Maroon BC Custom]

 某楽器店オーダーの特別仕様チェンバード“Maroon”。通常はソリッド仕様だが、セミ・ホロウにすることで、この幅の広いオリジナルのシェイプを更に活かした、ぱりっとした派手な響きをさらに攻撃的に用いる事ができるようになった。全体的に音が大きく粒立ちもはっきりとしているためダンブル系クリーンには軒並み相性が良く、パンチのあるエッジと密度の高い高音が生む石を打つようなきらめくクリスタル・トーンが楽に作れるのも魅力の一つだ。その一方で、ハード・ロックのバッキングも楽々こなせるほどのドライビング・フィックスを備えるため、高密度な歪みに合わせてピッキングのみで直感的にアタックのメリハリをコンポーズすることができる。音量を上げた際自動的にミドルの飽和を削る画期的なレスポンスを持つオリジナル・ピックアップのおかげで、ハイゲインを利用したハーモニック系テクニックでもフレーズがぼやけないので、実に使い勝手が良い。[この商品をデジマートで探す]


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20 Crews Maniac Sound [OSL Hybrid]

 元はCrewsとK&Tの合作「プレイヤーズ・チョイス」が原型。“OSL Hybrid”はピックアップにSAYTONE製“Sledge Hambucking”のタップ仕様バージョンを載せた、オールラウンドな特性を持つギターに仕上がっている。小部屋を複数作るタイプのチェンバード加工を施されたボディは、空間を押し広げるような大きなレゾナンスではなく、複数の絡み合った倍音による毛羽立ったトーンで力強くアタックをまとめあげる。“Sledge Hambucking”は基本的にビンテージのトーンなのだが、この個体独自の倍音構成と上手く融合して太い出音を構成するだけでなく、低音にスピード感を与える効果を持っているので、かなり強めのピッキングにも音が分離する事無く余裕で追随してくる。それでいて、歪み出す力点が中域近くにあるので、既存のセミ・ホロウともひと味違った、斜め下から飛んでくるようなかなり独特のサウンドを作り出す。ネックがナロー目に作られていることもあり、竿部はそれほど派手に響かず、ボディの鳴りを阻害しないのもこのスタイルに良く合っている。バランスのとれた実践向きのモデルと言って良いだろう。 [この商品をデジマートで探す]


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21 Ibanez [MRG(6~15)]

 こちらは某楽器店オリジナル・シリーズで人気の高い、Ibanez製“MGR”。歴代プロジェクトの中ではMRG6以降のバージョンがチェンバー構造で製造されており、それ以前とは響きが全く異なる。最新式ではチェンバーが丸いくり貫き穴型で、軽量化よりもむしろ、中空構造の弊害でもある低域の膨張感をバランスするためのチューニング・パイルとして加工されているように見える。適度に出音が豊かで、適度にレスポンスが良い……セミ・ホロウとソリッドの丁度美味しい部分が残るようにバージョン・アップしてきているのがよくわかる。実際の手応えとしては、全体がまるで新品の弦を張ったようなきらびやかさを有する事を除けば、低音が邪魔になる事も無く、中高域の歪みもしっかりと厚みがあり、かなりソリッドに近い。アコースティックなクリーン・アルペジオとガッツのあるパワー・リフの両方が必要なシンフォニック・プログレや旧ストーナー・ロックなどでは、すべからく最高のパフォーマンスを引き出す選択として特に重宝されるべき優良機種だ。 [この商品をデジマートで探す]


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22 Rokugen [花梨]

 元、寺田楽器のビルダーだった北村 碩麗氏が立ち上げた「創作楽器工房 六弦琴」のエレキ部門Rokugen。およそギターには適性がなさそうな素材を用い、その細密かつデリケートな技巧と抜群のアイデアで芸術品の域にまでその完成度を高めた製品群…それは、まさに神業と呼ぶに相応しい出来を顕示する。大型機械を使用しないオール・ハンドメイドで組まれるこの“花梨”も例外ではなく、先人達の無数にカバーされてきた“Les Paul”スタイルのギター達を遥かにしのぐ、まさに超絶とも言うべき驚愕の仕様を誇る。気乾比重0.40〜0.90という重く硬い素材“花梨”をトップとボディにまんべんなく使いチェンバー加工を施したこのギターは、深い響きを伴った優美な倍音が真っ直ぐに放たれるクリアなサウンドが持ち味。硬質なピークは彩り豊かで、高速なレスポンスを持ちつつも絶妙な‘遊び’と‘余韻’を同居させている。鋭い出音によりタッチの感覚が失われることもなければ、鈍い低音にアタックがかき消されるような事も無い。その最高の音ともに、ボディ・サイドに向かって柔らかに流れるカーブ形状や、非対称ネックの手馴染みの良さによるプレイアビリティにも今後は注目が集まる事必至の高品質ギターだ。ちなみに、90年代の「六絃」や、リペア等を手がける「六弦屋」とは別なので混同無きよう。 [この商品をデジマートで探す]


エピローグ 

 GibsonのLes Paul Standardに、純正のソリッドとは呼べないモデルがある事を知ったときは、さすがに驚きを感じたものだ。正確に言えば、ビンテージのものなどはほとんどがソリッド・ギターと言える構造だったが、近年はそうではないモデルもある……という事実に、だ。近い話で言えば、数年前にGibsonが公式に発表した「モダン・ウエイト・リリーフ(Modern Weight Relief)」がそれにあたる。早い話、ギター自体の軽量化のため、内部の木材を放射状にくり貫いてチェンバー構造を作る加工の事だ。その前にもGibsonはチェンバード構造のボディを“Les Paul”で採用した事を何度か通知しているが、実はその前からもチェンバー加工は施されていたようなのだ。正確な年代はわからないが、すでに1980年代にはそのソリッドとは言えない仕様の“Les Paul”は存在していたようだ(もちろんすべてのモデルではない)。

 最初に気がついたのはもう20余年以上前の事になる。当時、私が所有していた“Les Paul”が7Kgほどあったのにもかかわらず、友人が所有していた同じ“Les Paul”が5Kg未満だった事を知ったのがきっかけだ。材もほぼ同じで大きさも同程度だったにもかかわらず、2Kg近くの差には明らかに違和感を覚えたので、結局、関西のある大学でX線を使って内部を見せてもらったのだ。その結果、友人のレスポールはコの字に中がくり貫かれていた。それに対して私のギターは中までみっちりと木が詰まっていた。実際、その事実を知ったときは、ホッとしたような、今まで重いギターを担いでいた自分を馬鹿馬鹿しく思うような……どこか複雑な気持ちだった。友人はそのまったく逆の気持ちだったに違いない。

 当時、Gibsonは“Les Paul”シリーズのチェンバー加工についてあまり公にしていなかった事もあり、全くその仕様について気がつかずにソリッドと信じて使っていた人たちが私の周りにもたくさんいた。もちろん、音で納得して購入したわけだから文句を言う事は無かったのだが、やはり「音」にかかわるその情報は購入希望者にわかるように示すのが親切と言えるだろう。後で知ってもし想像と違えば、それはそのギターを作った職人の誠意を疑ってしまう事にもなりかねないからだ。その意味でも「モダン・ウエイト・リリーフ」の公表は意味のあることと言えるだろう(ちなみにヒストリック・コレクションは、その製品の性質からリリースからこれまでウェイトリリーフを行ったことはない)。

 ギターの内部構造とて、今は価値の一部。「音」とともに、削った木材の意味にすら等価を求めたい……そんな時代が来ているのは確かなようである。

 それでは、次回の『Dr.Dの機材ラビリンス』もお楽しみに。

番外編

※公開時にはデジマートでの在庫がないために残念ながら本編では割愛したが、ぜひ紹介しておきたいモデルのリンクを掲載しておこう。興味のある人は、たまにチェックしてみてほしい。

Yokoyama Guitars [Leaf Limited Edition]

 元Morrisの職人で、今や国内屈指のルシアーとして名高い横山正氏の個人工房産、オリジナル・ギター“LEAF”。その名の通り、まるで木の葉を思わせる様なうっとりする丸みのあるラインと、生きているかのような極上の木目を持つトップ材を組み合わせたフラット・トップ・ギターで、アコギ職人らしく、内部は大胆なチェンバー構造を持つ。見た目の柔らかな印象とは逆に、しっかりと根を張った剛性感のあるサウンドが特徴。コーンと澄んだと爽やかなレゾナンスがネックまでビリビリと伝わって来る感覚は、この狂いの無いセットネック構造から生み出されるものなのか…本当の意味で一分の隙もない完成されたバランスを持つギターに仕上がっている。生産本数も少なく、市場に出ると即売れの品だが、メール等を通じて直接オーダーすることも可能。

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プロフィール

今井 靖(いまい・やすし)
フリーライター。数々のスタジオや楽器店での勤務を経て、フロリダへ単身レコーディング・エンジニア修行を敢行。帰国後、ギター・システムの製作請負やスタジオ・プランナーとして従事する一方、自ら立ち上げた海外向けインディーズ・レーベルの代表に就任。上京後は、現場で培った楽器、機材全般の知識を生かして、プロ音楽ライターとして独立。徹底した現場主義、実践主義に基づいて書かれる文章の説得力は高い評価を受けている。

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