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全ドラマー必携の一冊!『ドラム・セット・ファイル』

Rittor Music Mook

  • 文:デジマート・マガジン編集部、渡邊光一(リットーミュージック/出版2部)

長らく音楽シーンを牽引してきた国内外の大御所から、唯一無二の地位を築き上げたミュージシャン、そして、熱気溢れる新進気鋭のバンドマンまで、名だたるプロ・ドラマー、合計111人のドラム・セットを大判のカラー写真と仕様楽器のスペックを明記した図版で徹底紹介する『リズム&ドラム・マガジン』のスペシャル・ムック『ドラム・セット・ファイル』がリットーミュージックから発売されました。今回は担当編集者・渡邊氏の情熱溢れる本書誕生秘話とともに、ドラム・セットの魅力を紹介します!

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プロ・ドラマー111人の個性あふれる愛器たちを、心ゆくまでご堪能あれ!

 どのページを開いても、ドラム・セット、ドラム・セット。今までにこのような本に出会ったことがあるだろうか?総勢111人にも及ぶプロ・ドラマーの様々なこだわりが体現された、個性の塊のようなドラム・セットを眺めていると、時間が過ぎるのも忘れてしまうだろう。

 そんなドラム・セットの魅力が溢れ出した本を作りたい一心から生まれた本書では、長らく音楽シーンを牽引してきた国内外の大御所から、唯一無二の地位を築き上げたミュージシャン、そして、熱気溢れる新進気鋭のバンドマンまで、名だたるプロ・ドラマーのドラム・セットを徹底紹介。大判のカラー写真と使用楽器のスペックを明記した図版、そして、詳細な解説で各セットの全容を明らかに。細やかな特徴が光る3点セット、スネア/キック/ハットだけの超シンプル・セット、2バス以上の巨大な要塞セットなど、ドラマーのこだわりが百花繚乱。個性あふれる愛器たちを、心ゆくまで堪能して欲しい。

 そして巻末には、ドラムの種類から、シンバルの部位や構造、ハードウェアからパーカッション類に至まで、「実はよくわかっていない」「今さら聞けない」ドラムにまつわるさまざまな用語を、カテゴリ別に事典としてまとめた『ドラム・セット用語事典』を特別掲載している。是非活用してドラムをより一層楽しんでもらいたい。

[掲載ドラマー、本誌の詳細・ご購入はこちらから!]

〜本誌の一部を紹介〜

『ドラム・セット・ファイル』より〜Drum Sets File #001:村上“ポンタ”秀一

『ドラム・セット・ファイル』より〜Drum Sets File #002:神保彰

『ドラム・セット・ファイル』より〜Drum Sets File #010:晁直、Drum Sets File #011:あらきゆうこ

『ドラム・セット・ファイル』より〜ドラム・セット用語事典

編集者が語る『ドラム・セット・ファイル』誕生秘話

『ドラム・セット・ファイル』はここから始まった〜112人目のドラム・セット

 今回本書の編集を担当したリットーミュージック/出版2部の渡邊です。この本を企画/編集するくらいですから、僕自身ももちろんドラマー。かれこれ15年、ズッタンズズタン、ドコドコ、タカタカやってきました。

 あれは中学3年生のこと。舞台は神奈川県西部の片田舎。テレビの音楽番組に出ていたバンドの華やかさに魅了され、気の合う友人と「バンドやるべ!」と。とはいえ、バンドはやりたいけれど、ルックスも良くなければ性格も前に出るタイプじゃなかったので、後ろで極力目立たないドラムに飛びついたわけです。幸いにもボーカル担当の友人の家にドラム・セットがあったので、床に転がっていた割り箸をスティック代わりにポコポコ叩いて遊んで。それからスティックを手に入れて、初めてしっかり叩いた時の音のデカさとその快感でドラムの虜になりました。

 そして、中学の卒業ライブを終えて高校に入る頃。来ました。「ドラム・セットが欲しい」熱。住宅環境から考えて家で叩けるはずがないのに、欲しい。「自分のセット」が欲しい。バンドマンなら自分のセットを持ってなきゃイカン。とにかく、欲しい。テレビで見るさまざまなドラマーが叩くそのセットを見れば見るほど美しく感じ、それに負けない自分だけのセットを手に入れたくて。

 そんなある日のこと。ベッドタウンでよく見かける青い看板の某ハー○オフにフラリと立ち寄ったところ、いたんです。深紅に輝くコイツ。

TAMA ROCKSTAR-DX / 22"×16"BD、12"×11"TT、13"×12"TT、16"×16"FT、14"×6.5"SD 14" TAMA HiHat、20" TAMA Ride

 ラグやスタンドなどに錆が浮いてお世辞にも綺麗とは言えない、むしろボロボロだけど、その真っ赤なフィニッシュに共鳴しちゃったんです。そして何より、高校生のお財布にも優しい20,000円という価格。すぐ家に帰って親に頼んで車を出してもらって、支払を済ませ積み込み。家にセットがやってきた!ヤァヤァヤァ!「自分のセット」を手に入れた感動を噛み締めながら、分解して色んなところの錆を落とすために研磨、研磨、研磨。錆びてから時間が経っていたため限界はあったけど、少し綺麗になった新しい相棒を眺めて、また感動。それからというもの、公民館の練習室に持ち込んではドカドカドコドコ。タムとスネアが深胴で構成されるパワフルな鳴りは僕にロック魂を宿してくれました。今は僕が実家を出て離れ離れ、また錆が浮いてきちゃったけど、いつになってもドラムを愛する気持ちを思い出させてくれる素敵なパートナーです。

 『ドラム・セット・ファイル』は、ここからはじまりました。一介のアマチュア・ドラマーが持っているセットにもこれだけの思い出があります。これがプロ・ドラマーなら、共に踏んだ舞台の数、レコーディングの歴史、カスタマイズの苦悩など、本書に収録した111名ぶんのセットには数えきれない歴史があるはず。1台1台にそんな妄想をしながら読んでもらうのも、面白いかもしれません。

 沢山のドラム好きのみなさんに楽しんでもらえますように! ドラム・セット万歳!

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製品情報

リットーミュージック / リズム&ドラム・マガジン『ドラム・セット・ファイル』

価格:¥2,160 (税込)

【発売日】
2014/7/11
【CONTENTS】
プロ・ドラマー111人、珠玉の愛器。

長らく音楽シーンを牽引してきた国内外の大御所から、唯一無二の地位を築き上げたミュージシャン、そして、熱気溢れる新進気鋭のバンドマンまで、名だたるプロ・ドラマーのドラム・セットを徹底紹介。大判のカラー写真と使用楽器のスペックを明記した図版、そして、詳細な解説で各セットの全容を明らかにします。細やかな特徴が光る3点セット、スネア/キック/ハットだけの超シンプル・セット、2バス以上の巨大な要塞セットなど、ドラマーのこだわりが百花繚乱。個性あふれる愛器たちを、心ゆくまでご堪能ください。

[掲載ドラマー、本誌の詳細・ご購入はこちらから!]

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