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音質にキョウガク! 操作性はバツグン! UVERworldもゾッコンのATW-1501の実力!【ベース編】

audio-technica / ATW-1501

  • 文:伊藤大輔
  • 撮影:ほりたよしか(製品写真を除く)

エフェクターなどと一緒に足もとに設置できる高品位デジタル・ワイヤレスシステムATW-1501。簡単操作で可搬性もバツグン、手軽にワイヤレスになれる本機は、ライヴを主戦場として活動するバンドマンを中心にアツい視線を集めている。ここでは、日本屈指のライヴ・バンドとして数々のステージを経験し、アグレッシブなパフォーマンスでオーディエンスを沸かせるUVERworldのベーシスト、信人が本機をチェック! また今回同時取材を行った「ギター編」では同じくUVERworldのギタリスト、彰&克哉によるATW-1501の試奏レポートを公開中!バンドのみんなで合わせてチェックしてほしい。

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UVERworldのギタリスト、彰&克哉によるATW-1501試奏レポート[ギター編]はこちら!

高音質かつシンプル操作が魅力のデジタル・ワイヤレス

 ATW-1501は、楽器用の“デジタル・ワイヤレス・システム”だ。本品の解説の前に、近年のワイヤレス製品のスタンダードとなっているデジタル・ワイヤレスについて簡単に解説しておこう。従来のワイヤレスは音声を圧縮して電波送信し、受信後に再度、拡張して音声に変換していたため音質に劣化が生じていた。しかし、信号をデジタル化して転送するデジタル・ワイヤレスは、波形状態の音声情報を0と1のデジタル信号へ変換することで、情報の伝達ロスをなくし、音質を劣化させることなく再生できるようになった。さらに、同一空間でのチャンネル使用数も従来のワイヤレスと比較して多くなるなど、汎用性も高くなっている。

デジタル・ワイヤレスシステム ATW-1501 / 価格 ¥47,000(税抜)
送信機(トランスミッター/左)と受信機(レシーバー/右)。送信機は約100gという軽さが魅力で、単三形電池を2本使用。アルカリ電池を選べば、連続で6時間の使用が可能だ。ベース本体と送信機をつなぐシールドも付属し(デフォルトはストレート・タイプ)、別売でL字型も用意されている。受信機はストンプ・タイプで、付属のACアダプターを使用。サイズ感は大きめのエフェクターくらいで、エフェクター・ボード内にも問題なく収納できる。

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 本題となるATW-1501は、オーディオテクニカ初のデジタル・ワイヤレス・シリーズ“システム10”の系譜を受け継いだ楽器用モデルだ。受信機(レシーバー)はストンプ・タイプで、エフェクターと並べて設置できるほか、24bit/48kHzの高音質設計で、最大で8チャンネルの同時使用も可能。送受信機は2本のアンテナを搭載し、安定した送受信を行なうための3つのダイバーシティ(通信の向上を図る技術のこと)を装備する。2本のアンテナの受信状態の良いほうを自動選択する“スペースダイバーシティ”、ふたつの同一データを時間差で送信して音声エラーを回避する“時間ダイバーシティ”、別々の周波数でやり取りする“周波数ダイバーシティ”により、安定したデータの転送を実現している。さらに、送受信機がリアルタイムに双方向通信して干渉周波数を自動回避するなど、徹底したノイズや混線対策が施されている。

 本機の魅力は何と言っても操作性の高さだ。ワイヤレスは基本的に送受信機のチャンネル設定が必要となるが、本機は自動でチャンネルを設定してくれるため、わずらわしい事前の設定いらずで使用できる。さらに、8台の送信機(トランスミッター)を事前登録できるマルチペアリング機能も特筆すべきポイント。送受信機をあらかじめペアリングしておけば、送信機の電源オン/オフのみで受信機と自動で接続してくれるため、楽器の持ち替えなどもスムーズに行なえる。ベースを持ち替えるプレイヤーには嬉しい機能だろう。また、アンプの切り替えにも対応する“A or Bモード”、チューニングなどに便利な“A Muteモード”と出力モードを選択できるのも、ライヴで使用するプレイヤーには重宝するだろう。

アウトはAとBの2系統を備え、ふたつのアンプを使い分けたり、片方をチューナー用として使用したりもできる(=A Muteモード)。

受信機には8台の送信機を事前に登録可能だ(=マルチペアリング機能)。

ペアリングの方法も簡単で、SYSTEM IDボタンを押して1〜8までの番号を選んだあとPAIRボタンを長押しし、その後、送信機のPAIRボタンを長押しするだけ。ペアリング後は送信機の電源オン/オフだけで自動接続される。また、受信機のインジケーターでは送信機のバッテリー残量を3段階で表示し、急なバッテリー切れなどの事態を防ぐ。

UVERworld 信人's Impression

音質もレスポンスも全然問題なし。バンドマン向けのワイヤレスですね。

 僕らUVERworldにとって、ワイヤレスは重要なアイテムなんです。ステージングも激しいし、僕もギターのふたりも動き回るし、何も気にせずに楽器をブンブン振り回したり、動けるような環境じゃないとライヴのクオリティが落ちちゃう。昔は僕もギターもワイヤードだったんですけど、シールドが絡まって“お前がシールドを気にしないで動くからや!”みたいな余計な言い合いになったり(笑)、けっこうトラブルがあったりもして。そんなこともあって、6年前くらいにワイヤレスを使い始めたんですけど、そのときにいろんなモデルを弾き比べさせてもらって、ワイヤレスもモノによって音がけっこう変わるなって実感したんです。

 試奏させてもらったATW-1501は、音がシャープになってヌケがよくなる印象を受けました。ロック・バンドのなかでスラップをしてもしっかり聴こえてきそうですね。ワイヤレスって、ギターで使ったときには気にならなくてもベースで使った途端に音ヤセがヒドいものもありますけど、これはそういう部分もまったく感じませんね。シールドを挿して弾き比べてみてもやっぱり音ヤセは感じない。ベースは音ヤセしないかどうかっていうところがめちゃめちゃ重要になってきますから、このポイントはデカいです。あとワイヤレスを選ぶときに気にするのはレスポンスですけど、全然遅れみたいなものも感じないですし、離れて弾いてみても問題なし。半径20メートル離れても平気みたいですけど、特別大きな会場でなければ問題なく使えると思います。

 8台までトランスミッターを登録できるのも、僕みたいにたくさんベースを持ち替えるプレイヤーには嬉しいし、エフェクター・ボードに入れられるっていうところも、バンドマンのことを考えて作っているんだなと思います。トランスミッターがめちゃくちゃ軽くて、付けてることが気にならないのもステージではすごく助かりますよね。ライヴに集中するにはステージ上でどれだけストレスフリーの状態になっているかっていうところが重要ですから、このトランスミッターの軽さもポイントだと思います。うちのギターのふたりも気に入ったみたいで、うるさいくらいにギターを鳴らしまくってました(笑)。昔のワイヤレスに比べて価格もお手頃だと思いますし、ワイヤレスのビギナーにもお薦めできるんじゃないでしょうか。

信人とUVERworldのギター陣。左が彰、右が克哉。

UVERworldのギタリスト、彰&克哉によるATW-1501試奏レポート[ギター編]もチェック!


【2014楽器フェア情報】2014楽器フェア(11月21日〜23日@東京ビッグサイト西1&2ホール)のオーディオテクニカブース(F-09)では、ATW-1501の試奏が可能! 気になった人はぜひこのサウンド&操作性を体感しよう!
デジタル・ワイヤレスシステム[STOMPBOX]- SYSTEM10 特設サイト


ベース・マガジン2014年11月号にも本特集記事が掲載されています!

 リットーミュージック刊『ベース・マガジン2014年11月号』でも「ウワサのデジタル・ワイヤレスシステム ATW-1501を信人がチェック!」と題して本特集記事を掲載中! ここではお見せできなかった画像も掲載されているので是非チェックしてください。また、今回のATW-1501試奏特集は、同じくリットーミュージック刊『ギター・マガジン』と同時取材を敢行、ギター編ではUVERworldのギタリスト、彰と克哉を試奏者に迎えATW-1501を徹底チェックしているので、こちらもお楽しみあれ!

ベース・マガジン 2014年11月号の詳細はこちらから!(リットーミュージック・ウェブサイト)
ギター・マガジン 2014年11月号の詳細はこちらから!(リットーミュージック・ウェブサイト)

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製品情報

audio-technica / ATW-1501

価格:¥47,000 (税別)

【スペック】
●運用電波帯域:2.4GHz ISMバンド●オーディオ・ダイナミック・レンジ:109dB●歪率:0.05%以下●通信距離:半径20m、直径40m(見通し時、妨害電波がない場合)●動作温度範囲:0〜40℃●オーディオ周波数特性:20〜20,000Hz●オーディオ・サンプリング:24bit/48kHz
【レシーバー】●受信方式:自動チャンネル設定方式●最大オーディオ出力レベル:12dBV(φ6.3mm TRSバランス)●電源:DC12V(付属ACアダプター使用、日本国内専用)●外形寸法:約101(W)×44(H)×130(D)mm●質量:約565g
【トランスミッター】●送信出力:10mW●電源:DC3V(単3形アルカリ乾電池×2)●動作時間:約6時間(単3形アルカリ乾電池使用時)●外形寸法:(突起部除く)約70.2(W)×107(H)×24.9(D)mm●質量:約100g(電池除く)●付属品:ACアダプター(レシーバー用)、固定テープ2組(レシーバー用)、1.0m S型ギター・ケーブル●別売:1.0m S型ギター・ケーブル AT-GcWB(税抜 ¥3,500)/1.0m L型ギター・ケーブル AT-GRcWB(税抜 ¥3,500)
【問い合わせ】
オーディオテクニカ http://www.audio-technica.co.jp/mi/
デジタル・ギターワイヤレスシステム[STOMPBOX]- SYSTEM10 特設サイト
http://www.audio-technica.co.jp/proaudio/sc/system10/stompbox/
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プロフィール

信人(UVERworld)
滋賀県出身。UVERworldは幼なじみや同級生によって結成され、2005年にメジャー・デビュー。その後、日本武道館や大阪城ホールでのワンマン・ライヴ、フェスへの参加など積極的な活動を展開し、2010年には東京ドームでのワンマンを成功させた。2014年に以前よりサポートとしてバンドに携わっていた誠果(manipulator,sax)を正式メンバーに加え、7月には8枚目となるアルバム『0CHOIR』をリリース。7月5日には京セラドームにてワンマンを成功させた。
UVERworld 公式サイト

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