使い勝手が良く、ベーシストの可能性を広げてくれるプロビデンスのベース・FX・コンソール「BFX-1」が登場。4個のエフェクト・ループ（シリーズ・ループ3個＋セパレート・ループ1個）を備えたスイッチャーで、バッファー回路には多くのベーシストに愛用されているプリアンプDBS-1の回路をもとに作られたバイタライザーBを採用し、信号をロー・インピーダンス化。ペダル・システム内のパッチ配線とスイッチングによる音質変化や劣化を防ぎ、あらゆるルーティング状況でも安定した音質を保つことができる。また、BASS／MID／TREBLE／PRESENCEの4バンドEQとプリアンプを装備し、入力信号に対して最大6dBまでブースト可能。ループOFF時にはセンド出力がミュートされ、ゲインの高いエフェクターを接続した際に頻発するクロス・トークによる発振を防ぐ。なお、これらアクティブ回路には厳選したパーツを用いており、ロー・ノイズながら低い周波数帯でも抜けの良い音質を実現。内部動作電圧は20Vに昇圧し、高いダイナミック・レンジを確保している。

　さらに本機の魅力は、コンパクトながらシリーズ（直列）接続ループだけではなく、セパレート・ループを備えている点だ。バイタライザーBやEQを通したくない場合、あるいはバイタライザーを通してロー・インピーダンス化するとエフェクトのかかり方が極端に変わってしまうファズ等のエフェクターを接続する場合などに、この独立ループは活躍。センド端子がN.C（ノーマリー・クローズ）タイプ、アウト端子がN.O（ノーマリー・オープン）タイプとなっているため、外部アンプのチャンネル・セレクターとしても使用できる。他にも、ミュート・スイッチやA/B入力セレクターとして、さらにセパレート・ループのインとアウトを接続することで4個目のシリーズ・ループとして使用するなど、さまざまな接続方法が可能となっている。

　また、D.I.出力を備えており、ライブやレコーディングでも柔軟に対応。出力ラインは、ループ3（シリーズ・ループ）／ループ4（セパレート・ループ）のいずれかを選択できる。グランド・リフト・スイッチも備えているため、他の機器との結線によるノイズ対策も万全。加えて、バイタライザー・スルー端子も装備。バイタライザー・インもしくはイン端子から入力された信号がバイタライザー回路のみを通り、安定したサウンドで常時出力。チューナーを接続すれば、演奏中にチューニングを確認することも可能だ。1台であらゆる場面に対応し、多様に活用できる本機。多彩なサウンドを操るベーシストには、ぜひチェックしてほしい。