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  • 週刊ギブソンWeekly Gibson〜第159回

現代的なスペックでアップデートされたLate 60’s Hummingbird

Gibson / Late 60’s Hummingbird

週刊ギブソン第155回では60年代後期の仕様を忠実に再現したJ-50を紹介しましたが、今回は同様に60年代後期のギブソン・アコースティック・ギターの仕様である14度ヘッド角やナロー・ネックを備えながらも、今の時代にアジャストする柔軟性も併せ持った魅力的なハミングバードをご紹介します。

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モンタナ工場初生産! 現代的なアップデートを施した60年代後期モデル
Gibson Late 60’s Hummingbird

 ギブソン初のスクエア・ショルダー(いかり肩のように四角い形)タイプのアコースティック・ギターとして、ハミングバードがデビューしたのが1960年。ピックガードに描かれたハチドリがとても印象的で、キース・リチャーズやシェリル・クロウ、国内でも長渕剛や河口恭吾らを筆頭に、数々のミュージシャンの手に渡ってきました。今回ご紹介するのは、ジャニス・ジョップリンの使用でも知られる1960年代後期モデルのスペックを元に、現代的かつ実用的なアップデートが施された1本です。早速詳しく見ていきましょう。

 トップはシトカ・スプルース、サイドとバックは厳選されたマホガニー。美しいチェリー・サンバーストのフィニッシュは、ジャンボ・フレットとパラレログラム(平行四辺形)の指板インレイと相成り、60年代の匂いをそのまま持ってきたようなビンテージ感を漂わせています。ローズウッドのブリッジは、1968年頃から採用されたダウンベリー・ブリッジ(下向きに膨らみのある形状のブリッジ)で、本来の60年代後期モデルと言えばアジャスタブル・サドルですが、本モデルでは実用面を優先し、固定式のボーンサドルが採用されています。

本器の大きな特徴のひとつであるナット幅40mmのナロー・ネック

ボディ・トップ、バックに施されたマルチプライ・バインディング

ピックアップはL.R.バッグス・リリックを搭載

 そして、このギターの最も大きな特徴は、そのネックの幅とヘッド角。ナロー・ネックと呼ばれるナット幅40mmのネックは非常にスリムで、通常のナット幅43.8mmと比べるとほんの数ミリの違いなのですが、握ってみると一目瞭然、大きな違いを感じられるでしょう。それに加えて、14度に設定されたヘッド角。これらの組み合わせは、これまでにモンタナで生産されたことのない仕様。伝統を知った上でのこだわりが生んだモデルと言えるでしょう。

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ナロー・ネックと14度ヘッド角が生み出す
心地良すぎるサウンドとプレイアビリティ

 実際に手にとって爪弾いてみると、ナロー・ネックと14度のヘッド角の魅力をすぐに感じることができました。ヘッド角が数度緩やかになったことで、テンションも少しだけ緩まり、いつまででも弾いていられるような弾き心地の良さを獲得したと言えます。

 低音弦の張り感が映えるようなコード・ストロークをしてみても、そのサウンドにテンションの緩さを感じることはありません。歌をしっかりと支えるような、またバンド・サウンドの中でも決して埋もれない、太く大きく芯のある音が出ます。ロック・ミュージックのイメージが強いハミングバードですが、張り感のある低音弦と、キラキラと豊かな倍音を含んだ高音弦は非常にバランスがよく、フィンガー・ピッキングのスタイルでも、その個性を遺憾無く発揮してくれます。

 単音でのメロディー弾きでも前述のナロー・ネックと14度ヘッド角の恩恵を得られ、非常に滑らかな弾き心地です。強いテンション感からの解放は、演奏のポテンシャルを次のレベルへ押し上げる助けとなるのでしょう。またこのギターには、L.R.BaggsのLyricが搭載されていますが、ギターの前にマイクを立てて集音したような、リアルな音質を動画で比較できますのでぜひチェックしてみて下さい。

 ロックはもちろん、土の香りがするようなアーシーなサウンドから、ハチドリの美しい鳴き声のようなキラキラとしたフィンガー・プレイまで、今の時代に生まれた1960年代後期ハミングバードの美しいハニー・トーンを、ぜひあなたの腕の中で奏でてみて下さい。

色とりどりなハミングバード

 今回は見た目も美しい60's ビンテージ・チェリー・サンバーストのハミングバードを紹介しました。仕様やサウンドの好みはもちろんですが、好みのフィニッシュを探してみるのはいかがでしょう。ここでは色とりどりのハミングバードを紹介します。

暗闇から鮮やかな赤い光を放つハチドリ Eric Church Hummingbird Dark

ロックでリッチなアコギHummingbird Standard

反応抜群のロックなアコギ Hummingbird Vintage


※次回の週刊ギブソン〜Weekly Gibsonは7月14日(金)更新を予定。

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製品情報

Gibson / Late 60’s Hummingbird

価格:¥497,000 (税別)

【スペック】
■ボディ・トップ:シトカ・スプルース ■ボディ・サイド&バック:マホガニー ■ネック:マホガニー ■指板:ローズウッド ■ブリッジ:ローズウッド ■ペグ:ゴトー ■ピックアップ:L.R.バッグス・リリック ■フィニッシュ:60's ビンテージ・チェリー・サンバースト
【問い合わせ】
ギブソン・ジャパン http://www.gibson.com/
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プロフィール

エバラ健太
えばら・けんた●1983年、東京都出身。地元と第2の故郷徳島を拠点に、全国各地を旅する弾き語りシンガー/ソングライター。作詞・作曲だけでなくアレンジ・録音・ミックスまでを自ら手がける。的確なギター・ワークと歌唱によるオーガニックなサウンドを、デジタルマシンで即興的に加工しながら情緒的に歌い上げるライブは、既存のジャンルにカテゴライズされない新しい音楽シーンの幕開けを予感させる。自身の活動の他、CM、TVなど、さまざまなレコーディングにも参加。Morris FingerPicking Contest 2015にて最優秀賞、オリジナルアレンジ賞を受賞。最新ソロ・アルバムは初のフィンガー・ピッキング・アルバムとなる『7』。

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