使用アンプ：マッチレスSpitfire '15（ヘッド）＋マーシャル1960A（キャビネット）
使用シールド：ギブソンInstrument Cable

SGスペシャル2017 TとSGフェイデッド2017 Tの違いは？
Gibson SG Special 2017 T & SG Faded 2017 T

　1961年のデビュー以来、幾多の仕様変更を経てきたギブソンSG。2017年のギブソンUSAは、ユーザーの好みに合わせてSGスタンダード、SGスペシャル、SGフェイデッドの3機種にそれぞれ伝統的な仕様のT（Traditional）と先進的な仕様のHP（High Performance）の2タイプを用意。さらに新作となるSシリーズのSGフュージョンの計7機種をレギュラー・モデルとしてラインナップしています。

SG Special 2017 T

　まず初めにご紹介するSGスペシャル2017 Tは、非常にトラディショナルなSGですが24フレット仕様という点が特徴のモデルです。昨年のスペシャル2016 Tはミニ・ハムバッカーを搭載し、ネック材にはメイプルを採用していましたが、この2017モデルはマホガニー・ネック、ハムバッカー・ピックアップ（リズム／490R、リード／490T）という、よりトラディショナルな仕様となりました。リーズナブルな価格で手が届きやすい正統派のSGといった趣です。

トラスロッド・カバーには“Special”の刻印

2017モデルはカバード・タイプのハムバッカー・ピックアップを搭載

ボディ・フィニッシュによりカラーリングの異なるノブを採用。サテン・チェリーはブラックとなる

SG Faded 2017 T

　一方のSGフェイデッド2017 Tは、インレイなどの装飾をシンプルにし、フィニッシュをサテン仕上げにすることで、さらに価格を抑えたモデルです。ルックス面では、スペシャル2017 Tと異なり、ピックガードがラージタイプになっていますので違いは一目でわかるかと思います。仕様面での違いは、こちらはメイプル・ネックを採用しており、フレット数は22です。しかし、それ以外はマホガニー・ボディ、ローズウッド指板、そしてピックアップもハムバッカー・ピックアップ（リズム／490R、リード／490T）という点はスペシャル2017 Tと共通しており、単なる廉価版とは言えない実力を持ったモデルです。

Faded 2017 Tはノン・カバード・タイプのハムバッカーを搭載

トップハット・ノブとピックアップ・セレクターはブラックで統一

導管の浮き出たサテン仕上げのボディ・フィニッシュ

サウンド的にはかなり近い！　ルックスで選ぶのもアリ！

　今回は2台のSGを弾き比べてみました。サウンドに関わる仕様としては、スペシャルがマホガニー・ネック、フェイデッドがメイプル・ネックですが、他はピックアップも含めてほとんど近い仕様です。そのせいか、思った以上にサウンドも近いことに驚きました。ネックの違いがもっと音に影響するかと思っていたのですが、マホガニー・ネックのスペシャルがしっかりとハイが出ていること、また、メイプル・ネックのフェイデッドがいわゆる“SGらしい音”をしているため、両者に大きな違いはありません（もちろん、厳密には異なり、メイプル・ネックのフェイデッドの方がトレブリーだと感じるでしょうが、アンプやペダルで調整できる範囲だと思います）。

　ただし、冒頭にも触れたようにSGスペシャルは24フレット仕様です。ただでさえハイ・ポジションが弾きやすいSGですが、さらに弾きやすかったことは追記しておきます。例えば、ハイEまでフルに流れるように弾きたいテクニカルなプレイヤーはスペシャル、より安価でSGらしさを堪能したい人にはフェイデッドがオススメですが、両者は見た目が大きく違うので、好みのルックスで選ぶというのも大いにアリだと思います。

SGを一気に聴き比べ！

　ここでは過去の週刊ギブソンで紹介してきたSGを改めてチェックしてみましょう。2017年のSGスタンダードや昨年のSGスペシャルなど、様々なモデルの聴き比べをお楽しみください！

SG初期型仕様に現代的ひとひねりを加えたSGスタンダード2017 T

AKIHIDE（BREAKERZ）× Gibson & Epiphone SG 2016

驚異的コスパとワン＆オンリーな魅力！ SG Special 2016 T

※次回の週刊ギブソン〜Weekly Gibsonは7月21日（金）更新を予定。