アメリカはジョージア州アトランタに拠点を構える新進気鋭のブランド、キャスト・エンジニアリングより「Texas Flood／Casper／Pulse Drive」に続く新製品が2機種登場した。

　NAMM 2017で発表され、注目を集めた「GYPSY HAZE」は、ジミ・ヘンドリックスとスティーヴィー・レイ・ヴォーンが使用したことで知られるタイコブレア社のオクタビアをもとに、独自のアレンジを加えたアッパー・オクターブ・ファズ。オクタビア・サウンドに加え、通常のファズ・モードも備えており、さらにオクターブ・モードと、ユニークなスタッター・モードを装備、オクターブ・モードは、オリジナルのオクタビアと同様にトランスを使用し、ビンテージ・オクタビアの特徴を見事に再現。スタッター・モードは、オクターブ・ファズとノン・オクターブ・ファズを行き来する、ユニバイブにも似たトリッキーな効果が得られる。その周期は、タップ・テンポで自由に設定可能。そして、テンポに合わせてポットの根元が点滅するため、ステージでの視認性も抜群だ。

GYPSY HAZE

GYPSY HAZE（オクターブ・モード）

GYPSY HAZE（スタッター・モード）

　同じくNAMM 2017で発表された「Peace Drive」は、セントルイスを中心に活躍中のギタリスト、マイク・ジトと共同開発したという正統派オーバードライブ＋ブースト・ユニット。右側は、豊かな表現力を持つローゲイン・オーバードライブで、ピッキングのダイナミクスに応じて、きらびやかなクリーンからクランチまで対応。ちなみに、オンにすると3つのノブが赤色に点灯する。左側は、マイク・ジトこだわりのブースト・ユニット。コントロールはゲインとレベルで、オンにすると2つのノブが緑色に点灯する。オーバードライブとブーストは、もちろん単独での使用が可能で、両方オンにするとサステインが増し、クリーミーで豊潤なドライブ・サウンドが得られる。さらに、手前真ん中にあるオーダー・セレクター・スイッチにより、接続順を変更することが可能。前に接続されたユニットのカラーが、リングのエッジに点灯する（オーバードライブが前＝赤色、ブーストが前＝緑色）。今回新登場した対照的な2機種、ぜひ好みのモデルをチェックしてみてほしい。

Peace Drive