VOXから超小型ギター・アンプ「MV50」に続く、新たなNutube採用アンプが3機種一挙に登場した。

　NutubeとはKORGとノリタケ伊勢電子の共同開発により誕生した、小型化と省電力化、超寿命を実現した画期的な新型真空管。豊かな倍音成分、独特なコンプレッション感、素早いレスポンスなどが特徴だ。このたび登場したのは、アコースティック・ギター用／ベース用／キーボード用の3モデルで、超軽量＆小型ながら50Wの出力を実現したコンボ・アンプだ。キャビネット部分は、「VOX / VX Ⅰ、Ⅱ」で培った構造を継承しながらも、さらにバスレフと補強構造を新設計。側面にはサポート・ウッドを追加して、不要な共振を抑え、低域のレスポンス低下を防いでいるのもポイントだ。

　「VX50 AG」は、インスト・インとマイク・インの2チャンネル仕様を持つアコースティック・ギター用アンプ。各チャンネルに独立したボリュームとEQを備え、インスト・インにはハウリングを軽減するPHASEスイッチ、コーラスとリバーブ・エフェクト、マイク・インにはファンタム電源とリバーブを搭載。小さな筐体ながら弾き語りパフォーマンスには必要十分な機能を有しているのが特徴だ。さらにスピーカー部分には大口径のダクトを1本搭載し、低域を増強。オーディオライクな高音質を実現している。オーガニックなアース・カラーもポイントで、その印象と同様に色づけのない、素直でフラットなサウンドを出力してくれる。

VX50 AG

VX50 AG

VX50 AG

　「VX50 BA」は、ベース／ロー・ミッド／ハイ・ミッド／トレブルの4バンドEQを備えた小型ベース用コンボ・アンプ。キャビネット部分には、より低域を獲得するためにダクトを2本搭載し、軽量＆小型ながら余裕のあるパワー感と迫力のある低音を実現している。さらにコンプレッサーとオーバードライブ・エフェクトを内蔵しており、4バンドEQと相まって幅広いサウンドメイクが可能となっている。なお、DRIVEスイッチとCOMPスイッチの両方をオンにすると、オーバードライブ・サウンドとコンプレッションの効いたクリーン・サウンドの低音がミックスされ、歪んでいながらも低音が失われないユニークなサウンドを得られる。加えて、VOXのベース・アンプ伝統のレッド・カラーと、3機種の中では唯一の縦型VOXロゴ、そしてメタル・グリルを採用するなど、ルックス面のポイントも高い。

VX50 BA

VX50 BA

VX50 BA

　最後はキーボード用モデルの「VX50 KB」。3チャンネル仕様となっており、それぞれに独立したCLIPインジケーター付きのボリュームに加え、3チャンネル共通の3バンド・マスターEQとマスター・ボリュームを搭載している。例えばキーボード3台、あるいはキーボード2台とマイク1本を同時に接続＆出力するなど、さまざまな用途と状況に柔軟に対応することができる。さらにチャンネル3には、ライン／マイク・インの切り替えスイッチとPHASEスイッチを備えている。また、本機も「VX50 AG」と同様に、スピーカー部分には大口径のダクトを1本搭載し、低域を増強。オーディオライクな高音質を実現している。鍵盤をモチーフにしたホワイト・ブラック・カラーも、鍵盤アンプらしいシックな雰囲気を醸し出している。

VX50 KB

VX50 KB

VX50 KB