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  • “トラディショナル”と“ハイブリッド”が両輪を成す、新生・日本製フェンダー

露崎義邦(パスピエ)meets Fender Made in Japan BASS

Fender / Made in Japan Traditional, Hybrid Bass

誕生から35周年を迎え、2017年秋に“Made in Japan”としてリニューアル・デビューを果たした日本製フェンダー。本国米国からシニア・マスタービルダーのクリス・フレミングを迎え、木材の選定や製造工程、工場レイアウトからパーツに至るまでを見直し、その品質を格段に向上させた。ここでは『ベース・マガジン 2018年1月号』と連動し、同シリーズにおけるふたつのライン──オーセンティックな仕様を持つ“Traditional”、伝統とモダニティを融合させた“Hybrid”──の全貌を公開。露崎義邦(パスピエ)を試奏者に迎え、その実力に迫る。

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露崎義邦(パスピエ)× Fender Made in Japan BASS

Made in Japan Traditional 70s Jazz Bass

1975年製をもとにした、唯一無二のアッシュ・ボディJB

 アッシュ・ボディが正式採用された1975年製をもとにした1本。ブロック・インレイのポジション・マークやネック・バインディングなどもあり、見た目的にも独自性を感じるが、ビンテージ・スタイル・ピックアップのリア側が、オリジナルどおりブリッジ寄りに設置されており、サウンド的にも他モデルと一線を画す。ネック・ジョイントももちろん3点止めだ。ロゴは黒地に金縁のモダン・ロゴ。ソリッド・カラーも3色ラインナップしている。[この商品をデジマートで探す]

Fender / Made in Japan Traditional 70s Jazz Bass

Fender / Made in Japan Traditional 70s Jazz Bass

Specifications
■ボディ:アッシュ ■ネック:メイプル ■ネック・シェイプ:U ■指板:メイプル ■フレット数:20 ■フレット:ビンテージ・スタイル ■指板ラジアス:7.25” ■スケール:34” ■ブリッジ:4サドル・ビンテージ・スタイル ■ナット:牛骨 ■ナット幅:1.5” ■ピックアップ:ビンテージ・スタイル・シングルコイル・ジャズ・ベース×2 ■コントロール:ボリューム×2、マスター・トーン ■カラー:ブラック、ナチュラル(写真)、カリフォルニア・ブルー、トリノ・レッド

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Tsuyuzaki's Impression

アンサンブルのなかでしっかりキャラを残してくれる

 70年代のキャラクターが踏襲されていて好みのサウンドでした。立ち上がりの良さとレンジのなかで混ざってもキラッとした部分があるので、バンドで合わせても、埋もれずにしっかり前にプッシュして出てくれると思います。現代の音楽にも馴染みやすい部分がすごくあると思いますし、ロックな曲だったり、ベースがグイグイ引っ張っていくような曲でも、アンサンブルのなかでしっかりキャラを残してくれるんじゃないかなという印象です。

Made in Japan Hybrid 60s Jazz Bass

USA製ピックアップを搭載した、モダン仕様の60sジャズ・ベース

 アルダー・ボディの60年代ジャズ・ベースをもとに、モダンな演奏性を狙ったニュー・モデル。Traditionalシリーズとの一番の違いはネック周りで、9.5インチ・アールというフラット目な指板とミディアム・ジャンボ・フレット、サラサラとしたサテン・フィニッシュの採用により、スピーディーなフィンガリングもしやすくなっている。ピックアップはUSA製のビンテージ・タイプ。過去と現在をつなぐ、日本製らしい1本だ。[この商品をデジマートで探す]

Fender / Made in Japan Hybrid 60s Jazz Bass

Fender / Made in Japan Hybrid 60s Jazz Bass

Specifications
■ボディ:アルダー ■ネック:メイプル ■ネック・シェイプ:U ■指板:ローズウッド ■フレット数:20 ■フレット:ミディアム・ジャンボ ■指板ラジアス:9.5” ■スケール:34” ■ブリッジ:4サドル・ビンテージ・スタイル ■ナット:牛骨 ■ナット幅:1.515” ■ピックアップ:フェンダーUSAビンテージ・ジャズ・ベース×2 ■コントロール:ボリューム×2、マスター・トーン ■カラー:3カラー・サンバースト、ブラック、カリフォルニア・ブルー(写真)、サーフ・グリーン、トリノ・レッド、アークティック・ホワイト

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Tsuyuzaki's Impression

60年代のイメージは壊さずにモダンさが加えられている

 60年代ということでまろやかな印象になるのかと思っていましたが、従来持っていた60年代のイメージは壊さずにモダンさが加えられている感じです。最近の音楽にも混じりが良いんじゃないかなと思いますし、音の立ち上がりの良さも気に入りました。フレットの違いが大きいのか、スラップの場合、Traditional 70s Jazz Bassと比べてこちらのほうが、自分がここに来てほしいなというところにハマってくれる印象です。

Made in Japan Traditional 50s Precision Bass

バスウッド・ボディを採用した、オーセンティック&王道PB

 スプリットコイル・ピックアップを採用し、現在知られる形に新生した57年製を雛形にしたモデル。ボディはバスウッドを採用しているが、Uシェイプのガッシリしたメイプル・ネックがプレベらしい低音を生み出している。指板アールはややラウンドした7.25インチで、ナット幅は42ミリ。ビンテージほど幅広ではないが、しっかりとした握りだ。またTraditionalシリーズは、背が低く幅が細いビンテージ・スタイル・フレットを採用。[この商品をデジマートで探す]

Fender / Made in Japan Traditional 50s Precision Bass

Fender / Made in Japan Traditional 50s Precision Bass

Specifications
■ボディ:バスウッド ■ネック:メイプル ■ネック・シェイプ:U ■指板:メイプル ■フレット数:20 ■フレット:ビンテージ・スタイル ■指板ラジアス:7.25” ■スケール:34” ■ブリッジ:4サドル・ビンテージ・スタイル ■ナット:牛骨 ■ナット幅:1.650” ■ピックアップ:ビンテージ・スタイル・スプリット・シングルコイル・プレシジョン・ベース ■コントロール:ボリューム、トーン ■カラー:2カラー・サンバースト、ブラック(写真)、USブロンド

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Tsuyuzaki's Impression

従来のプレベのトーンを出しつつ、すんなり手に馴染んでくれる

 プレベならではの暴れ具合、ギャリッとしつつミッド感の力が付いてくるという印象があります。さすがフェンダーのプレベだなという感じで、プレベの音が好きという人には馴染みやすいと思います。ネックのグリップは、幅的には従来のプレベなんですけど、若干薄めで単純に弾きやすいです。それでいてサウンド面を犠牲にしていないので、従来のプレベのトーンを出しつつ、すんなり手に馴染んでくれると思います。おすすめの1本ですね。

Made in Japan Hybrid 50s Precision Bass

快適な演奏性とサウンドを提供する、モダンな最新型プレシジョン

 メイプル指板が特徴的な50年代プレシジョン・ベースを雛形に、現代的な演奏性のニーズにも応えたニュー・モデル。こちらも9.5インチ・アールというフラット目な指板とミディアム・ジャンボ・フレット、すべりの良いサテン・フィニッシュを採用しており、やや厚みのあるUシェイプ・グリップながら快適なフィンガリングを実現する。こちらもHybrid 60s Jazz Bass同様、ピックアップはUSA製のビンテージ・タイプを搭載している。ロゴはスパゲティ・タイプ。[この商品をデジマートで探す]

Fender / Made in Japan Hybrid 50s Precision Bass

Fender / Made in Japan Hybrid 50s Precision Bass

Specifications
■ボディ:アルダー ■ネック:メイプル ■ネック・シェイプ:U ■指板:メイプル ■フレット数:20 ■フレット:ミディアム・ジャンボ ■指板ラジアス:9.5” ■スケール:34” ■ブリッジ:4サドル・ビンテージ・スタイル ■ナット:牛骨 ■ナット幅:1.675” ■ピックアップ:フェンダーUSAビンテージ・プレシジョン・ベース ■コントロール:ボリューム、トーン ■カラー:オフ・ホワイト・ブロンド、2カラー・サンバースト、ブラック、ビンテージ・ナチュラル、USブロンド(写真)

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Tsuyuzaki's Impression

プレシジョンならではのカッコいい鳴らし方が出しやすい

 従来のプレベの暴れてくれる感じがありつつ、Hybridのジャズベを持ったときに感じたモダン感があります。暴れ方もモダンな暴れ方という印象ですね。レンジもこちらのほうが広く出ている感じがあって、特に暴れ感の中でもハイがキレイに出ていて、そこがモダンに感じる理由かもしれません。速いBPMのアンサンブルの中で、プレシジョンならではのカッコいい鳴らし方というものが出しやすい楽器なのかなと思いました。

Other Lineup

Made in Japan Traditional 60s Jazz Bass

トランジション・ロゴが光る、1962年仕様の“大王道”ジャズ・ベース

 62年製ジャズ・ベースをモデルとした1本。アメリカン・ビンテージと比べると、ボディはバスウッド、ネック・グリップはやや厚みのあるUシェイプといった違いがあるが、7.25インチの指板アールや38.1ミリのナット幅など、60年代ジャズベらしさはしっかり踏襲されている。同ランク他モデルがパーフェロー指板なのに対し、本器はローズウッド指板なのも大きなポイントだ。トランジション・ロゴなど細部もこだわっている。[この商品をデジマートで探す]

Fender / Made in Japan Traditional 60s Jazz Bass

Fender / Made in Japan Traditional 60s Jazz Bass

Specifications
■ボディ:バスウッド ■ネック:メイプル ■ネック・シェイプ:U ■指板:ローズウッド ■フレット数:20 ■フレット:ビンテージ・スタイル ■指板ラジアス:7.25” ■スケール:34” ■ブリッジ:4サドル・ビンテージ・スタイル ■ナット:牛骨 ■ナット幅:1.5” ■ピックアップ:ビンテージ・スタイル・シングルコイル・ジャズ・ベース×2 ■コントロール:ボリューム×2、マスター・トーン ■カラー:3カラー・サンバースト、ソニック・ブルー、ブラック、ビンテージ・ナチュラル、キャンディ・アップル・レッド、フラミンゴ・ピンク(写真)、サーフ・グリーン、アークティック・ホワイト

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Made in Japan Traditional 60s Precision Bass

1962年型プレシジョンは、ローズ指板とポップなカラーがポイント!

 ローズウッド指板が正式仕様となった後の、62年製をもとにしたモデル。こちらもボディはバスウッドで、Uシェイプ・グリップや7.25インチ・アール指板、42ミリ幅ナットなどネック周りの仕様は50sモデルを引き継いでいる。ピックアップも50sと共通ながら、指板の違いから本器はより丸めのトーンが特徴と言えるだろう。サーフ・グリーンのほか、サンバーストやトリノ・レッドといったポップなカラー・ラインナップも魅力だ。[この商品をデジマートで探す]

Fender / Made in Japan Traditional 60s Precision Bass

Fender / Made in Japan Traditional 60s Precision Bass

Specifications
■ボディ:バスウッド ■ネック:メイプル ■ネック・シェイプ:U ■指板:ローズウッド ■フレット数:20 ■フレット:ビンテージ・スタイル ■指板ラジアス:7.25” ■スケール:34” ■ブリッジ:4サドル・ビンテージ・スタイル ■ナット:牛骨 ■ナット幅:1.650” ■ピックアップ:ビンテージ・スタイル・スプリット・シングルコイル・プレシジョン・ベース ■コントロール:ボリューム、トーン ■カラー:3カラー・サンバースト、サーフ・グリーン(写真)、トリノ・レッド、アークティック・ホワイト

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Made in Japan Traditional 70s Precision Bass

アルダー・ボディなど1970年代初頭仕様を採用したプレシジョン

 75年のアッシュ・ボディの再登板前、70年代初頭の仕様にならったモデル。Traditionalシリーズのプレベの中で本器のみアルダーをボディに採用しており、共通のピックアップながらまた異なる低音感が特徴と言えるだろう。ネック・グリップや指板アールは50s、60sと共通だが、ナット幅は40ミリとずいぶんスリムになっており、ジャズ・ベースに近いグリップ感がある。ロゴは黒地に金縁のモダン・ロゴだ。[この商品をデジマートで探す]

Fender / Made in Japan Traditional 70s Precision Bass

Fender / Made in Japan Traditional 70s Precision Bass

Specifications
■ボディ:アルダー ■ネック:メイプル ■ネック・シェイプ:U ■指板:ローズウッド ■フレット数:20 ■フレット:ビンテージ・スタイル ■指板ラジアス:7.25” ■スケール:34” ■ブリッジ:4サドル・ビンテージ・スタイル ■ナット:牛骨 ■ナット幅:1.578” ■ピックアップ:ビンテージ・スタイル・スプリット・シングルコイル・プレシジョン・ベース ■コントロール:ボリューム、トーン ■カラー:ブラック、アークティック・ホワイト(写真)

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Total Impression by Tsuyuzaki

ハイ・スペックな楽器を弾いている感覚に近くて、
楽器自体のクオリティの底上げを感じました。

 従来の日本製のフェンダーは昔僕も使っていたんですが、その時の印象から比べてMade in Japanシリーズは、弾き心地だったりレスポンスの速さだったり、いろいろなものが向上されているなと思いました。なおかつ、どれもフェンダーのトーンを踏襲していて、フェンダーっていうメーカーの楽器、ベースがどういったサウンドを出そうとしているのかをわかっている感じが、こちらとしても弾きやすいポイントになっていると思いますね。

 今回はジャズベ2本とプレベ2本を弾かせていただきましたが、印象としてはジャズベとプレベの違いというよりは、TraditionalとHybridの違いという感じのほうが大きくありました。ピックアップの違いも大きくて、Hybridはモダンな印象でパワーもあると思いますし、キャラクターが強めなベースを意識している人には向いていると思いますね。オープニングのデモ演奏ではTraditional 70s Jazz Bassを選びましたが、トラディショナルな部分でフェンダーの持ち味を一番感じられるというところと、フラットに鳴ってくれる印象があったので、自分が出したい表現やニュアンスを伝えやすい楽器かなと思ったからです。

 自分が所有していたり、友達から借りたりと、これまでいろいろな日本製フェンダーを弾いてきましたけど、今回のベースはどれも、良い意味で日本製フェンダーという印象がそんなになかったです。ハイ・スペックな、上のランクの楽器を弾いている感覚に近くて、楽器自体のクオリティの底上げを感じました。

 日本製のフェンダーというと、先入観として入門用みたいなイメージがあるかもしれないですけど、今回の試奏では素直にフェンダーの楽器として弾いていて、“言われてみれば日本製だったな”という感じでした。入門用とかは全然感じませんでしたし、現場で使える楽器だと思います。

本記事はベース・マガジン 2018年1月号にも掲載されます!

 本記事はリットーミュージック刊『ベース・マガジン 2018年1月号』の特集記事の一部を先行公開したものです。本書にはすべてのモデルの試奏コメントを含む完全版が掲載されますので、ぜひご期待ください!

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製品情報

Fender / Made in Japan Traditional Jazz Bass

【問い合わせ】
フェンダーミュージック TEL:0120-1946-60 http://www.fender.co.jp
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Fender / Made in Japan Traditional Precision Bass

【問い合わせ】
フェンダーミュージック TEL:0120-1946-60 http://www.fender.co.jp
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Fender / Made in Japan Hybrid 60s Jazz Bass

価格:¥120,000 (税別)

【スペック】
●Body Material:Alder ●Body Finish:Polyester ●Neck Material:Maple ●Neck Shape:U ●Fingerboard Material:Rosewood ●Number of Frets:20 ●Fret Size:Medium Jumbo ●Fingerboard Radius:9.5″(250mm) ●Scale Length:34″(648mm) ●Bridge:4-Saddle Vintage-Style ●Neck Plate:4-Bolt ●Nut Material:Bone ●Nut Width:1.515″(38.5mm) ●Bridge Pickup:Fender USA Vintage Jazz Bass ●Middle Pickup:Fender USA Vintage Jazz Bass ●Controls:Volume 1. (Bridge Pickup), Volume 2. (Neck Pickup), Master Tone ●Hardware Finish:Chrome ●Case/Gig Bag:Gig Bag
【問い合わせ】
フェンダーミュージック TEL:0120-1946-60 http://www.fender.co.jp
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Fender / Made in Japan Hybrid 50s Precision Bass

価格:¥110,000 (税別)

【スペック】
●Body Material:Alder ●Body Finish:Polyester ●Neck Material:Maple ●Neck Shape:U ●Fingerboard Material:Maple ●Number of Frets:20 ●Fret Size:Medium Jumbo ●Fingerboard Radius:9.5″(250mm) ●Scale Length:34″(864mm) ●Bridge:4-Saddle Vintage-Style ●Neck Plate:4-Bolt ●Nut Material:Bone ●Nut Width:1.675″(42.5mm) ●Middle Pickup:Fender USA Vintage Precision Bass ●Controls:Volume, Tone ●Hardware Finish:Chrome ●Case/Gig Bag:Gig Bag
【問い合わせ】
フェンダーミュージック TEL:0120-1946-60 http://www.fender.co.jp
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プロフィール

露崎義邦
つゆざきよしくに●10月27日生まれ、千葉県出身。高校卒業後に音楽専門学校に進学し、2009年にパスピエを結成する。パスピエは成田ハネダ(k)を中心に結成されたバンドで、2011年に1st ミニ・アルバム『わたし開花したわ』でデビュー。卓越した音楽理論とテクニック、あらゆる時代の音楽を同時に咀嚼するポップ・センス、大胡田なつき(vo)によるMusic Clipやアートワークが話題になる。2017年5月にはドラムのやおたくやが脱退し4人編成となるも、サポートを迎えてライブや音源制作など行なっており、2017年10月にはミニ・アルバム『OTONARIさん』をリリースした。

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