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3B【2018ギター工房放浪記。】

3B

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楽器愛、そして仕事愛にあふれる駅近で便利な“街の修理屋さん”

 小田急小田原線の相模大野駅から、江ノ島線に分岐して1つ目の東林間駅。各駅停車しか停まらない住宅街だが、毎年8月に行なわれる阿波踊り大会は、県内のみならず都内全域から人が集まるほどの盛り上がりを見せている。駅から徒歩3分のギター&ベース・リペア・ワークショップ“3B”は、この地にオープンして約5年。以前は、JR横浜線の淵野辺駅近くに4年ほど工房を構えていた。店主の三部修平氏は、大手楽器店に2年ほど勤務し、販売から中古の買い取りと修理の受け付けを経験。その後、都内の工房にて約3年半の経験を積んだ。

「あまり人と働くのが得意ではないというか、無理だと思ってたので、最初から独立しようと思っていました。東林間という場所を選んだのは、この物件があったから。淵野辺あたりから鎌倉あたりまで、ずっと物件を探していて。やっと見つかったのが、ここだったんです。独立した建物なので音が出せて、気兼ねなく作業ができますしね」

 敷居の高くない店にしたかったということだが、それ以上に駅近であることにもこだわっていた。

「プロだけじゃなく、一般の人でも来やすい店にしたかったんです。駅から遠いと、楽器を担いで歩きたくないですからね。だから、近ければ近いほうがいいなと。でも、町田だと人が多すぎるし、今くらいで良かったです。お客さんは、神奈川県全体から来てくれている感じですね。年齢層も中学生くらいからお年寄りまで、まんべんなく。淵野辺の時はスタジオが入っているビルの4階で、楽器店からの依頼が中心だったんですけど、今は個人のお客さんのほうが全然多いんです」

 また、立地だけでなく接客にもこだわりがあるそうだ。

「やっぱり相談しやすい店にしたいので、お客さんがどうしたいのかじっくり話を聞くことを心がけていますね。セッティングにしても改造にしても、人それぞれ本当にいろんな好みがあるので。自分が得意なのは、擦り合わせなどのフレット関係。実際、ビビるとか弦高を下げたいという相談が多いです」

 淵野辺から東林間に移転したタイミングで古物商許可も取得し、中古売買も行なっている。店内には、お客さんの楽器以外にも、かなりの数のギターが調整の順番を待っていた。

「淵野辺の時から、お客さんが処分したいということも多かったので、買い取りと販売ができるようにしておこうと。ただ、買い取ったり引き取ったりはちょこちょこあるんですけど、通常のリペアのオーダーに追われて、そちらの作業がなかなかできずにいる状態です。重症のものが多く、修理してセットアップしないと売りには出せないので。本当はやりたいんですけど、どんどんあと回しになっていて、もう何本あるんだろうっていうくらい。お客さんからのリペアの納期優先ですからね」

 また、ギターのほかにベース弾きでもあるという三部氏。そのせいか、ベースのセッティングも評判が高いそうだ。

「ノーマルのセッティングでは満足できなくて、ウチに来るというパターンはちょくちょくあります。指弾き、ピック弾き、スラップと、ベースは奏法の幅が広いので、ギター以上に“人それぞれ感”が強くて。弾く人じゃないとわからないんですけど、ベース弾きのリペアマンって少ないみたいです。標準の弦高も、ギターは昔からそんなに変わらないけど、ベースはだんだん下がってきていて。昔のセッティングだと、今の人は嫌がるんです」

 プレイヤー目線は大きな魅力だが、何より、その楽器愛が多くのリピーターを生む理由だろう。

「この仕事をやっていて楽しいのは、状態の悪いものが、良くなっていくところ。お店を拡大したいとか、具体的な目標はあまりないです。お客さんに喜んでもらって、また来てもらえたら満足です」

Shop Data

3B(サンビー)

〒252-0311
神奈川県相模原市南区東林間5-9-9
042-705-5739
http://www.3bweb.net/

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