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  • いっちーのデジタル・デジマート 〜第34回〜

セルフPAに挑戦! 今もっとも旬なモバイルPAセット特集

PAセット

アクティブに活動しやすい季節になりましたね! 家にこもって曲作りしていたけど、もうそろそろ自前のPA機器を手に入れてライブしたいと考えている方も多いのではないでしょうか? 今回の“いっちーのデジタル・デジマート”では誰でも簡単にオペレーションができる手頃な価格帯のモバイルPAセットを特集します! パフォーマーなら1台、持っていて損なしですよ。

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モバイルPAとは?

 簡易化して持ち運びしやすくしたPA機器は“モバイルPA”と呼ばれ、ミキサー、パワーアンプ、スピーカーを個々に用意しなくても、簡単に誰でも一式そろえることができるのが特長です。基本的にアンプとミキサーが一体化しているので電源ケーブルは1本で済みますし、機種によってはバッテリー駆動も可能です。

PAで必要な機器

PA機器の基本。これらに加えてコンプレッサーやエフェクター、イコライザーなどのアウトボードを使用するのが一般的

モバイルPAの主なタイプ

モバイルPAセットにはアンプを内蔵したパワード・ミキサー+スピーカー・タイプと、スピーカー、アンプ、ミキサーが一体化したオールインワン・タイプなどがある

パワード・ミキサー+パッシブ・スピーカー型

YAMAHA STAGEPAS 600BT

YAMAHA STAGEPAS 600BT

 パワード・ミキサーと2本のスピーカーをセットにしたポータブルオールインワン・システムSTAGEPASシリーズの最新版。10インチ・スピーカーの背面には、10チャンネル・パワード・ミキサーやケーブル類を収納できる。アンプは最大680W(340W×2)と大出力仕様。また、ファンタム電源供給やギターなどのハイ・インピーダンス接続にも対応し、スマートフォンやタブレットの音楽を簡単にワイヤレス接続再生できるBluetooth機能を搭載している。ラインナップは600BTのほかに8インチ・スピーカーでアンプ出力400W(200W×2)、8chミキサー仕様のSTAGEPAS 400BTも用意。

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JBL EON 208P

JBL EON 208P

 パワード・ミキサーと8インチ・スピーカー2本を合体させて片手で持ち運べるモバイルPAシステム。質量は4.7kgと軽量。ミキサーはモノラル入力×4、ステレオ入力×2の8ch仕様でファンタム電源の供給、ギターなどのハイ・インピーダンス接続、Bluetoothによる音声入力にも対応している。内蔵アンプはクラスD仕様で、最大300W(150W×2)で最大音圧レベルは121dBに達する。またAKG製ダイナミック・マイク、マイク・ホルダー、マイク・ポーチ、マイク・ケーブルも付属。なお、機能を省略した下位モデルEON 206P、柱状のスリムなタイプEON ONEもラインナップ。

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NEU Live Activeシリーズ + LSシリーズ

NEU Live Activeシリーズ + LSシリーズ

 100W仕様のパワード・ミキサーLive Activeシリーズと、2ウェイ仕様のPA用パッシブ・スピーカーLSシリーズを組み合わせたPAセット。Live Active 8は、マイク入力(XLR)やLine入力(フォーン)のほか、2バンドEQや内蔵のDSPエフェクトへの送りレベル、出力レベルのツマミが備えられた8チャンネル仕様で、5バンドのグラフィックEQ、16種類のプリセットを備えたDSPエフェクトも搭載している。そのほか4ch仕様のLive Active 4、パッシブ・スピーカーLSシリーズは、8インチ・サイズのLS-8、10インチ・サイズのLS-10をラインナップ。

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ALESIS PA System In a Box Bundle

ALESIS PA System In a Box Bundle

 280Wの4チャンネル・パワード・ミキサーを中心に、10インチ2ウェイ・スピーカーとスピーカー・ケーブル、さらにスピーカー・スタンド、ダイナミック・マイク、マイク・ケーブルもセットにしたPAシステム。パワード・ミキサーは、マイク入力とLINE入力が可能な4チャンネル仕様で、各チャンネルには2バンドEQとディレイ・エフェクトのセンドを装備。3バンド・マスターEQも搭載している。さらにUSBメモリーまたはSDカードでMP3ファイルを再生することも可能。

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SAMSON Expedition XP150

SAMSON Expedition XP150

 75W×2のパワード・ミキサーと、6インチ2ウェイ・スピーカーをパッケージにしたモバイルPAシステム。総重量は11kg。パワード・ミキサーはXLRを搭載したマイク/ライン入力用のモノラル・チャンネルが3系統、ステレオ1/4" & 1/8" (3.5mm)端子を搭載したステレオ・チャンネルが1系統の5チャンネル仕様。パワード・ミキサーとケーブル類はそれぞれのスピーカーのリアに収納できるだけでなく、スピーカー同士を合わせて一体化できる。

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オールインワン型

KORG KONNECT

KORG KONNECT

 6.5インチのウーファーと2つのツィーターを備えたスピーカーと180Wのアンプ、4ch(3/4chはステレオ仕様)ミキサーを一体化させたポータブルPAシステム。5.3kgと軽量かつコンパクトな外観からは想像できないような音圧と高品質なサウンドが特長。専用アプリを使ってワイヤレスでミキシング・コントロールができるほか、シーンに合わせたEQがノブ1つで処理できるVOICING機能を備え、本体で5タイプ、専用アプリを使えば計17タイプから選択できる。セッティングは床置きはもちろんスピーカー・スタンドへのマウントも可能。

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デジマート・マガジン製品レビュー KORG / KONNECT

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BOSE S1 Pro

BOSE S1 Pro

 ミキサー、アンプ、スピーカーを一体化したコンパクトなボックス・サイズのオールインワンPAスピーカー。内蔵センサーによって、どんな置き方にしてもベストな音質を提供する「Auto EQ」機能を搭載。ミキサー部は3チャンネル使用で、そのうち2つはXLR/1/4インチのコンボ・ジャックを採用しリバーブとトーン・コントロールを搭載。3つ目のチャンネルは3.5mmライン入力に加えBluetoothワイヤレス接続にも対応するステレオ・チャンネル仕様となっている。また、別売りの専用バッテリーを使用することで4〜6時間のモバイル駆動が可能。

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キーボーディスト高藤大樹が検証! Bose S1 Pro Multi-Position PA system

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Roland CUBE Street EX

Roland CUBE Street EX

 単3電池8本で動作し、最大50Wのステレオ出力可能なスラント・タイプの小型PA用スピーカー。XLRコンボ・タイプ×2、LINE IN(ステレオ)、AUDIO IN(ステレオ)の4系統の入力端子に加えAUX IN(モノラル)、LINE OUT(ステレオ)端子、2系統のEQとリバーブも搭載している。また、ギター入力用にアンプ・シミュレーターやチューナー機能などケーブル直挿しでのギター演奏も対応する。さらに2台をステレオ・リンクし、8系統の入力の簡易PAとして使用することもできる。

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Elite Acoustics M2-6J

Elite Acoustics M2-6J

 4チャンネル・ミキサーを搭載した、スラント・タイプのアコースティック・ギター・アンプ/モニター・システム。キャビネットは縦置きにも横置きにも対応し、直径35mmの汎用スピーカー・スタンドを使用することもできる。また、本体内部ではステレオで入力されたソースを維持できるので、スピーカーを追加することでステレオ再生が可能。付属のACアダプターで本体を駆動するほか内蔵充電池をチャージできる。フル充電されると約6〜8時間動作する。

DJ-Tech Cube 66 BT

DJ-Tech Cube 66 BT

 Bluetooth対応の小型ポータブルPAシステム。iPadやiPhone、Android端末などBluetoothを搭載したデバイスをワイヤレスで接続。マイク入力(コンボ・ジャック)やライン入力(RCA/標準フォーン)も装備し、様々なソースを接続可能。内蔵バッテリー使用時は最大約10時間程度の連続駆動ができる。堅牢な筐体に最大出力50Wのアンプと2ウェイ・スピーカー・ユニットを搭載。AC電源で動作中にはUSB端子に接続しているデバイスへ電源が供給できる。

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いっちーのPA体験レポート!

 先日、友人の結婚パーティでPAをやってきましたので、ここで紹介させていただきます。これからセルフPAを始める皆さんの参考にしていただければ幸いです!

会場で使用した音響機材

会場の様子

DJブース

YAMAHA STAGEPAS 600i

 パーティの余興は、新郎&新婦の友人たちによるDJやダンス、お笑い、歌などのパフォーマンスがメイン。会場となったレストランは立席で150人も入れば満席となるの広さです。通常は大音量を出したとしてもYAMAHA STAGEPAS 600iが1セットあれば問題ないはずですが、ステージと客席が若干離れていたため不安を感じ、ステージ・モニター用兼フロアの補助としてBOSE S1 Proを2台用意し、ステージ後ろ左右にフロア側に向けて設置してみました。

PA機器設置&配線図。ステージ側はBOSE S1 ProのLINE出力端子を使って直列接続した

 リハーサルの段階ではボリュームを絞った状態でも十分すぎるほど音が出ていたのですが、フロアに集まった人に音が吸収されて、結果的にPAセットをパワーをフルに活用することに。BOSE S1 Proを追加しておいて良かったです(^^)。ダンサーの方からも「ダンサー的に聴きたい音がステージ上でしっかりと拾えてとても踊りやすかったです。音が良いとテンション上がり気持ちよく踊れますね!」と好評でした。

P.S イベント後日……

 以前このコラムに登場していただいた吉田純也さん(第16回参照)も今回のパーティにシンガーとして参加されていました。「前からBOSE S1 Proを試したかった」とおっしゃっていた吉田さんは、その後即購入。さっそくストリート・ライブで使用されていました。

 純也さんはBOSE S1 Proについてこのように評価しています。「まずコンパクトで高級感もありますし、Bluetoothでシンプルにセッティングできるところも気に入っています。そして音が広がるし、ジャズ・ソングのウッド・ベースの鳴り方が生々しくとても良いです。」

 ストリート・ライブではオプションのリチウム・バッテリー駆動で、iPhoneから伴奏をBluetooth経由で再生しているのでケーブルで接続されているのはマイクのみ。実にシンプルです。またApple Watchで曲の頭出しやボリューム調整をコントロールされていて、とてもスマートでした。 なるほど、こういう使い方ができるんですね(^^)。

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製品情報

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プロフィール

いっちー(市原 泰介)
学生の頃から作曲やDJ活動、バンド活動などの経験を積む。某楽器販売店を経てリットーミュージックに入社。前職では楽天市場内の店長Blogを毎日10年以上更新し、2008年ブログ・オブ・ザ・イヤーを受賞。得意ジャンルはクラブ・ミュージック。日々試行錯誤中。

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