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- 2024/03/22
VOX / MV50 Boutique、High Gain
VOX MV50は、次世代真空管「Nutube」を搭載する超軽量&コンパクトな50W出力のアンプ・ヘッド・シリーズで、これまでRock、Clean、ACの3機種が発売されています。この大きさからは考えられないほどのパワー感があり、アナログ仕様にこだわった設計で大型チューブ・アンプの感触をそのまま楽しむことができるモンスター級のアンプとして話題になっていました。そんなMV50シリーズに、今回新たにBoutiqueとHigh Gainの2機種がラインナップに加わりました。さっそくサウンドや操作感などをチェックしていきたいと思います。
Boutiqueは、ハンドメイド・アンプの最高峰である「あの伝説のアンプ」のサウンドを凝縮したモデルです。アタック感のある音像のハッキリしたクリーン・サウンドから、艶やかで温かみがあり、よく伸びるクランチ・サウンドまで自由に行き来できるイメージで、プレイヤーのピッキングやニュアンスの表現を的確に出力するダイナミクス・レンジが豊かなモデルです。
本機は、文字どおりブティック系アンプが好きな方にはたまらない1台だと思います。シングルコイル/ハムバッカーのギターのどちらとも相性が良く、弾き手の感覚がダイレクトに音に反映され、ギター側のボリューム・コントロールでクリーン〜オーバードライブにしてもチューブ・アンプのリアクションがそのまま返ってきます。特に指弾きなどで繊細なコントロールをするプレイヤーにオススメの1台です。
High Gainは、軽いクランチからワイルドなハイゲイン・サウンドまでを出すことができる即戦力アンプ・ヘッド。ペダルでは作れないチューブ・アンプ独特の歪み方が秀逸で、どんな設定でも気持ち良く弾ける印象でした。
ゲイン・ツマミが0の状態でもわずかに歪んでいるので、クリーン寄りの歪みからコンプレッション感のあるハイ・ゲイン・サウンドまで、充実したセッティングが楽しめます。背面にある中音域をブースト/カットするMID CONTROL SWITCHの効きが良く、非常に楽にサウンドメイクができるでしょう。
2台の音を出して、まず音量の大きさに驚きました。リハーサル・スタジオやライブハウスなど、現在想定できるライブ・シーンでは十分な音量と音圧が確保できるでしょう。そしてサウンドのハリや音抜け感などは大型チューブ・アンプを鳴らしている感覚そのままなので、ギター本来の心地良さが再確認できます。これはNutubeの恩恵がかなり大きいと思いますが、トータル的な設計や専用キャビネット(BC112)とのマッチングなど、全体のバランスが素晴らしいと思いました。また、Nutubeはアナログ真空管のように頻繁に交換やメインテナンスが必要ないので、ランニング・コストを大幅に抑えることができます。これはミュージシャンにとってありがたいことなんです(笑)。今後、さらにMV50シリーズが盛り上がることに期待したいです。
価格:¥25,000 (税別)
価格:¥25,000 (税別)
野村大輔(のむら・だいすけ)
1975年、東京都出身。エレキ・ギター、アコースティック・ギターのどちらも得意とし、歌の良さを引き出し曲に溶け込むようなギターアレンジを得意としている。また、幅広いジャンルをカバーしつつもブルースをベースにしたプレイ・スタイルを持ち味としたギタリスト。15歳からビートルズに憧れアコースティック・ギターを弾き始め、その後ジミ・ヘンドリックス、エリック・クラプトンなどに影響を受けエレキ・ギターを弾くようになる。様々なバンド活動をしながら10代でギター講師の仕事を開始し、現在ではレコーディング・サポート、ライブ・サポート、作曲、編曲、プロダクト・スペシャリスト、ギター講師、執筆活動など幅広く活動を続けている。