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- 2024/03/22
Fractal Audio Systems / Axe-Fx Ⅲ
Fractal Audio Systemsのオールインワン・プロセッサー、Axe-Fxが飛躍的なパワーアップを果たし「Axe-Fx Ⅲ」に進化した。NAMM Show 2018でも大きな話題を呼んだ本機だが、このたび満を持して発売と相成った。「Axe-Fx Ⅱ」では2Uラックだったサイズが3Uとなった。
ふたつのDSPを搭載したAxe-Fx Ⅱから飛躍的な進化を果たし、Axe-Fx Ⅲでは4つものプロセッサを搭載。メイン・オーディオ・エンジンには、Axe-Fx Ⅱに使用されていたものの2倍以上のパフォーマンスを持つTexas Instruments製DSP“KeyStone”を採用している。加えて、インプット、アウトプット・ソースはそれぞれ4つずつに増加。前面と背面に1つずつインストゥルメント・インプットを備えており、いずれのインプットにもインプット・インピーダンスをシミュレートするAuto-Zテクノロジーが採用されている。16コア、500MHzのプロセッサは8イン、8アウトのUSBオーディオを実現し、Axe-Fx Ⅲを音楽製作環境の中枢機材(オーディオ・インターフェース)として使用することも可能だ。なお、USBオーディオ音源は専用のブロックでグリッドに配置することもできる。
また、800×480の大型カラー・ディスプレイは、従来モデルの30倍の解像度を備え、既製品のディスプレイよりも明るさとコントラストを向上。加えて、5つのプッシュ・エンコーダとメイン・エンコーダにより、迅速なデータ入力とパラメーター制御が可能となった。5つのスクリーン上のパラメータと同時に、5つの“プッシュ機能”にも直接アクセスできる。高い視認性とユーザー・インターフェイスを実現し、さまざまな状況において高いアクセシビリティを発揮してくれるだろう。
新たに搭載されたアンプ・モデリングは、Fractal社が過去開発したものの中で最も表現力豊かな最新の“Ares”モデリング。ピッキングのニュアンスに対して、極めてオリジナル・アンプに近い反応をするという。加えて、Axe-Fx Ⅲには、Axe-Fx ⅡのすべてのIRをレガシーバンクに収め、2,200を超えるインパルス・レスポンス(IR)を使用できる独自のUltraResスピーカー・シミュレーションを搭載。再設計されたキャビネット・ブロックには、一般的なCab-Labソフトウェアをベースとした4チャンネル・ミキサーを備え、スピーカー・キャビネットで実際のマイクと同じようにIRをミックスすることが可能だ。2,048のユーザー・キャビネットにより、Cab-Pack(Axe-Fx Ⅱと互換性のあるものを含む)やサードパーティ製のIRをロードすることができ、さらに内蔵ツールを使用して独自のスピーカー・トーンをキャプチャして保存することもできる。
さらにエフェクトの数と種類も従来から拡大し、各プリセットには4つのドライブ・ブロック(それぞれ4チャンネル)、4つのディレイ・ブロック(それぞれ4チャンネル)などが含まれる。増加したエフェクトとパワーを最大限に活用するために、ルーティンググリッドが6行14列に拡張され、最大6つのエフェクトをパラレルで使用可能となった。アルゴリズムの進化だけでなく、ほとんどのエフェクトが処理能力の向上を利用してアップデートしているのも見逃せないポイントだ。
上記以外にも数々の進化を果たし、まさに現在のギター・プロセッサーの決定版とも言える本機。実際に触ってみて、その実力を体感してみてほしい。
価格:¥390,000 (税別)