プロビデンスより、ジャンクション・ボックスとVITALIZER、ミュート・ボックス、チューナーが結合した画期的な製品が登場した。

　トータル・ルーティング・システム with チューナー「STV-1JB」は、イン／アウト端子とセンド／リターン端子を活用することで、チューニング時にペダル・システムの最終段でミュートをかけるトータル・ルーティング・システムとして使用可能。また、ジャンクション・ボックスとしても使用できる。さらに、VITALIZERをオンにしてセンドとアウトを用いてパラレル出力すれば、アクティブなスプリッターとしても機能。2台のアンプを使用する場合、ドライとエフェクトの信号を同時に使いたい場合、アンプとミキサーに同時に信号を出力したい場合などにも活躍する。そして、ペダル・ボードでの使用を想定し、各ジャック類は使いやすさを追求したレイアウトになっているため、限られたスペースを有効利用できる。ちなみにVITALIZERとは、音質変化を極力抑えた自然な音質で信号をロー・インピーダンス化し、ジャック／プラグやスイッチなどの接点を多く経由するペダル・システムや長いケーブルを使用したときなどの音質変化や劣化を防いでくれる、同社独自の定評ある機能だ。VZ/THRU切り替えスイッチによってパッシブ信号のまま出力することも可能なため、トゥルーバイパスを多用したシステムにも対応できる。

　ミュート機能に関しては、通常のチューナーは一般的にペダル・システムの初段に配置されるため、チューナーをオンにする場合は初段でミュートがかかる。本機では、センド／リターンを使ってペダル・システムを組んだ場合、システムの入り口でチューニングし、ミュートは最終段でかけられるというのも特徴。これにより、スイッチャーや複数のペダルを直列で使用している場合でも、演奏していないときにペダル・システム内で発生したノイズや不要な残響音などをシャットアウトしてくれる。なお、チューナー部には超高精度で視認性に優れたコルグの「Pitchblack Advance」を搭載。チューナーがオフのときは、信号ラインとチューナー回路とはリレー・スイッチで分離されるため、デジタル・ノイズなどの混入は皆無となっている。そして、DC INに接続された電源電圧を他のエフェクターにも電源として供給可能。DC9～18Vの電源電圧入力に対応し、DC OUTは入力された電圧がそのまま出力される。現在使用中のACアダプターを使用することで省スペースも実現可能だ。また、このDC OUT回路には過電流保護機能が備わっているため、接続したDCケーブルや外部機器の故障などによってショートした場合でも、ACアダプターやパワーサプライなどの外部電源を保護してくれる（作動後の自動復帰機能も装備）。加えて、006P電池でも動作。この電池によってチューナーのキャリブレーションとモードの設定が保持される。

　カラーは、BLK（ブラック）とWHT（ホワイト）の2色で、初回数量限定でMGR（メタリックグレー）もラインナップ。複数の機能を備えた上に、ペダル・ボードの省スペース化も実現できる“システム・チューナー”という新たな概念。その効果をぜひ体感してほしい。

STV-1JB BLK（ブラック）

STV-1JB BLK（ブラック）

STV-1JB WHT（ホワイト）

STV-1JB WHT（ホワイト）

STV-1JB MGR（メタリックグレー ※初回数量限定）

STV-1JB（MGR／メタリックグレー ※初回数量限定）