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Hondaプロトタイプ蓄電池をオーディオで試してみよう!の巻

オーディオ機器

10月某日、うららかな秋晴れの気持ちよさに、まったりしていたオーディオ部。そこへ突然届いた一通のメール。“え~どれどれ……ななな、なんじゃとお!!!”。 眠い目をこすっていた部員に衝撃が走る。メールの主は、老舗オーディオ専門誌『月刊ステレオ』の編集部を名乗り、何と我がオーディオ部とコラボレーションしたいという。いや~……今回ばかりは荷が重すぎるやろ。なんせアチラさんはガチのオーディオ専門誌やでえ。無理無理! 絶対無理っス!

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オーディオ専門誌『月刊ステレオ』とまさかすぎるコラボレーション!

 編集部に届いたメールがこちら。先方とはまったく面識なし。キューバ特集で活躍してくれたカメラマンさんの紹介みたい。どうしよ~

さっそくお断りの電話を入れることに……

 互いの雑誌で記事を作り合うっていうことなのかな? とってもありがたい話だけど、オーディオ専門誌に登場する勇気はないので、丁重にお断りしましょう。

── (トゥルルルルル、ガチャ)ちわ~ギター・マガジンなんですけど~

ステレオ編集部 あ、どうもどうも、さっそくご連絡ありがとうございます! で、どうします? 何やります?

── あのう、すみませんけど我々はあまりにオーディオ初心者なので、ちょっと今回のお話は荷が重すぎるかと……

ステレオ編集部 いつもギタマガ読んでますよ! 最近の特集はアツいですよね~。ぜひオーディオ部とコラボしたくて!

── いや~ぶっちゃけ、そちらにもあまりメリットがないような気が……

ステレオ編集部 編集部イチオシのギター名盤なんかを紹介してもいいですしね!

── あの、聞いてます……?

ステレオ編集部 大丈夫! やりましょう! ぜひやりましょう!

── うう……じゃ、じゃあそこまで言っていただけるなら……

ステレオ編集部 ありがとうございます! では詳細はお会いした時に!(ガチャ、ツー、ツー……)

 あ~結局、引き受けてしまった……というわけで、何とオーディオ部初となる他誌とのコラボレーションが実現。ステレオ編集部に乗り込むぜ! やるからには爪痕を残しちゃる!

創刊55年の歴史を持つ
オーディオ誌『月刊ステレオ

guitar-audio-5-stereo.jpg 音楽之友社が発行する『月刊ステレオ』は1963年創刊。超がつくほどの老舗雑誌です。写真は12月19日発売の最新号なんだけど、表紙の物体が何なのかもわかりません。

 我々のようなオーディオ初心者とは戦闘力が3ケタ以上違うガチンコの専門誌でございます。


さっそく音楽之友社がある神楽坂へGO!

 どーん。音楽之友社に到着。いかにも“老舗出版社”って感じの風格があります。いざ!

音楽之友社の社屋。素敵な場所にありますね。神楽坂は最近バルなんかも増えてるエリアです

 正面玄関横の入り口の奥に編集部の試聴室があるらしい。さぞかしすごい機材があるのでは……。

トビラの奥に進むと試聴室のドアを発見! “スタジオ試聴室”というプレートが貼ってあります

スタジオのドアを開けると、ギタマガを読みながら談笑する人影を発見! きっと編集部の人たちに違いない!



はじめまして
ギタマガ・オーディオ部です!



ようこそ
いらっしゃいました!

月刊ステレオの吉野さん(左)と野呂さん(右)

想像以上に陽気な編集部でひと安心しました。

ステレオ編集長の吉野さん(部員No.8)。好きなギタリストはジェリー・ ガルシア。本人もギター弾き

メールをくれた編集部の野呂さん (部員No.9)。好きなギタリストは誕生日が同じChar。キーボード経験もあり

せっかくなので編集部にもお邪魔しました。ギターがないだけでウチの編集部と雰囲気は近いかも。親近感

 で、相談の結果

プロトタイプの蓄電池をオーディオで使ってみる実験企画なりました!

これがHonda製の蓄電機リベイドE500だ!

 今回試してみるのがこちらのHonda製蓄電池、リベイドE500。2018楽器フェアのクロサワ楽器店のブースにてギター・アンプなどでもすでに実験済み。部員のN沢曰く、“ノイズが少なく、音の張り出しも明らかに増した”とのこと。

 一番左のブラックが現在発売中のもので、シルバーの3台は何とオーディオ用にチューニングされたプロトタイプだとか。どれも通常の壁に設置してあるコンセントと違って、ノイズなどに改善が期待できるとのこと。その実力とは?

左から通常モデル、プロトタイプA、プロトタイプB、プロトタイプC

 ステレオ編集部の試聴室に機材をセッティング! いつもはオーディオの取材で使っているような場所だけに音質にも期待大。

普通の壁コンセントで試聴したのち、さっそくCDプレイヤーの電源をこんな感じでリベイドE500に変えてみます。かなりコンパクトですな。ルックス的にもオーディオにマッチしています

オーディオ・ アンプはアキュフェーズ製のE-480。 お値段は何と約55万円

CDプレイヤーもアキュフェーズ製。 このDP-560も60万円くらいするとのこと……。さすがは専門誌

後方に2台設置されたスピーカーは、 フォステクス製のRS-N2。お値段はセットで約400万円だとか。ひょえ〜

早速サウンド・チェック開始!

通常モデル

現在発売中のHondaリベイドE500

 音楽スタート! 鋭い眼光はまさしく歴戦の編集者だ。「やはり通常の電源とは音質が違いますね」とのこと。

試聴は吉野氏が機材チェックでよく使うというジョー・ターナーのライブ盤で。ギターはピーウィー・クレイトン!

むむむ……

吉野 音量が上がってないのに、明らかに低域が増したように聞こえました。通常モデルの時点で壁の電源よりも音が良かったですよ。

野呂 確かに、押し出し感が増したのはかなり感じましたね。

プロトタイプA

プロトタイプA

 いよいよオーディオ用にチューニングされたプロトタイプを実験。まずはこちらのモデルAから。

ちょっと驚いた様子のふたり

 「明らかに音楽的になりましたね」、「立体感が違うんじゃない?」とご満悦。

吉野 よりメリハリがついて、ギターのエッジが立った印象です。音が立体的で、よりオーディオ的になったなと。

野呂 バランス的には高域に力が増した感じがしましたね。

プロトタイプB

プロトタイプB

 続いてプロトタイプのモデルB。ここからはアンプの電源も蓄電機から供給してみることに。

すげー! 格段に音が良くなった! 

 「空間に高さが出ましたね。よりノイズから解放された印象です」とのこと。

吉野 Aに比べて高域がマイルドで、ピアノのタッチが柔らかくなってより聴きやすくなったかなと。それでいて低域がハッキリしていて、個人的にはこっちのほうが好きかもしれない。

野呂 よりオープンに音が展開するようになったと思う。Aよりも俯瞰で聴いているような印象を受けました。

プロトタイプC

プロトタイプC

 最後はプロトタイプのC!

うううう……

 さらなる高音質にうなる一同。これは別次元かもしれませんね。

野呂さんが完全に
昇天しちゃってます





吉野 これが一番理想的というか、全体的に一番バランスが良かったですね。

野呂 先ほどの2台の間をとっている感じで、より情報が豊かになりました。

ブルース以外も聴いてみましょう!

 何聴きます〜? え~っと、あ、あったあった。

次はどうしようかな〜

ででーん!

スレイヤーの8枚目のアルバム『God Hates Us All』

 趣向を変えて、スレイヤーを聴いてみましょう。オーディオ・ファンにもメタル好きは多いらしいし。

スレイヤー最高!

ノリノリのふたり

 これもプロトタイプCが一番合いました。「各帯域がクリアになるので、刻みリフのタッチも明確になります」だそう。

 最後は70年代ナイジェリア・ファンクのギター名曲を聴きましょう。イナたい音質だとどうなるのか……?

アフロ・ロック&サイケのコンピレーション・アルバム『THE WORLD ENDS: AFRO ROCK & PSYCHEDELIA IN 1970s NIGERIA』

「これはプロトタイプAの方が合いますね。音がクリアすぎて、ビザールなギターの音色が負けてるかも」。奥が深い!

プロトタイプAの方が合うという意外な感想が…

 思い思いの音源を聴きながら、完全なる部室状態に。もうこの部屋は、オーディオ部の部室として勝手に認定します。

時が経つのを忘れちゃいましたね……

吉野 今日はとてもおもしろかったです。今までにない新しいものだし、製品化されるのが楽しみですね!

楽しかったです!

こちらこそありがとうございました〜

 以上、ステレオ編集部の試聴室にて蓄電機レポートでした。そして、ギタマガ・オーディオ部のコーナーが月刊ステレオ1月号に掲載されるので、そちらも要チェック!

guitar-audio-5-stereo.jpg

本記事は、ギター・マガジン 2019年1月号にも掲載されています!

GuitarMag1812.jpg

 本記事は、リットーミュージック刊『ギター・マガジン 2019年1月号』の記事を一部転載したものです。今号では“音楽で世界を変えようとした男の知られざるギター美学”と題し、ジョン・レノンを大特集。ビートルズ時代からソロ期と幾多の研究がされてきた中、あまりやられていないだろう“ギター弾きとしてジョン・レノン”を徹底的に見つめる企画です。そのほかにも、FREE THE TONE特集・Part.1エフェクター編や、ALEXANDROS・白井眞輝へのインタビュー記事など多彩なコンテンツを収録。ぜひチェックしてみてください!

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