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KSUKE × SHURE SE846

SHURE / SE846

インイヤー・モニターの先駆けとして知られるSHURE SEシリーズ。近年はステージ用モニターやリスニングにとどまらず、出先での制作モニター用として愛用するクリエイターが増えている。今回は国内外でプロデューサー/DJとして活躍するKSUKEに、SEシリーズのフラッグシップ・モデルSE846を試してもらった。

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SHURE SE846

SHURE / SE846(価格:オープン・プライス/市場予想価格:99,800円前後)

 片側につき4基のドライバーを採用したSEシリーズのフラッグシップ・モデル。加えて独自のローパス・フィルターによってサブウーファー帯域の低域をクリアに再生する。交換式ノズル・インサートによって好みに合わせたサウンドのカスタマイズも可能。

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RMCE-BT2

SHURE / RMCE-BT2(価格:オープン・プライス/市場予想価格:18,800円前後)

 SEシリーズに対応したMMCXコネクター仕様のプレミアムBluetoothケーブル。Bluetooth 5.0を採用し、aptX HDなどさまざまなコーデックに対応。ヘッドフォン・アンプ部をBluetooth部の基板から独立させるなど、高音質を追求した仕様となっている。

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KSUKE's Impressions

SE846は解像度が高いので小音量でも細部が聴こえる
長時間作業しても疲れにくいと思います

SEシリーズを移動時のモニターやDJ前の確認に

KSUKEが普段からモニター用に使っているSE215SPE。シングル・ダイナミック型MicroDriverを採用した、SEシリーズのエントリー機。オープン・プライス(市場予想価格11,800円前後)

 KSUKEは普段から、SHURE SEシリーズのエントリー・モデル、SE215 Special Edition(以下、SE215)をモニター用イヤフォンとして愛用しているという。

移動が多いので、DJ用のヘッドフォンに加えてモニター用ヘッドフォンを持つのに抵抗があり、イヤフォンを探してみたんです。ショップでいろいろ聴き比べて、手ごろで音が良かったのでSE215を買いました。バランスが良いので、普段の制作や、DJ前のつなぎの確認で使っています。一度無くしてしまったので、同じものを買い替えました。使い始めた当初は高域が少しきつく感じましたが、だんだんとなじんできて、フラットなバランスのイヤフォンだと感じます

 SEシリーズにはさまざまなイヤー・ピースが付属しているが、KSUKEはフォームの大型のものを使用しているそうだ。

密閉度が高く音漏れしないので、新幹線の移動中も作業ができます。イヤー・ピースが不意に外れることが無く、ラフに扱ってもこれまで故障や断線も無いんですよ

 そんなKSUKEに、シリーズ最上位のSE846を試してもらった。試聴ソースは移動時と同じ、APPLE MacBook Proのヘッドフォン・アウトから再生。SE215で慣れているものと同じフォームのイヤー・ピースで比較してもらう。KSUKEの口からは端的に「めっちゃ奇麗です」という感想が漏れた。

まず、音量が大きいですね。SE215と比べると、音量の目盛りが半分くらいで同じくらいの大きさに感じます。SE215のフラットなバランスを保ったまま、解像度が高いので、大きな音量を出さなくても細部がしっかり聴こえます。小さな音量でも判断がしやすいから、長時間作業しても疲れにくいと思います

Bluetoothのイメージを変えるRMCE-BT2

 最近、一般リスナーではBluetoothヘッドフォンやイヤフォンが普及し、APPLE iPhoneのようにヘッドフォン端子を持たないデバイスも増えてきた。KSUKEも普段のリスニングではBluetoothヘッドフォンを使っているというが、その音質には満足していないという。

もちろん、リスナーが聴いている環境に近いという意味では参考になるんですが、耳を休める程度の小音量で聴くのがメインですね

 そこで、SHURE SEシリーズをはじめとするMMCXコネクターに対応したBluetoothケーブル、RMCE-BT2も今回試してもらった。まずはSE846でテスト。

Bluetoothイヤフォンとは思えない音がします。有線に比べると高域も低域も落ち着いていますが、普段のリスニングにちょうど良いマイルドで聴きやすい音。高域と低域が整えられている感じがします

 同時に、普段愛用しているSE215もRMCE-BT2で試してもらった。

こちらの方が、有線とBluetoothの差が少ない感じがしました。Bluetoothだと、ちょっとだけ迫力が弱くなるかな……という印象があります。そう考えるとSE846の方がその差をはっきり出しているとも言えますね。これまでBluetoothの音質にはあまり期待していなかったのですが、RMCE-BT2なら曲の雰囲気を感じるには十分……というか、そのレベルで言えばものすごく音が良いと思います

 有線/Bluetoothでも高いポテンシャルを発揮するSE846。多くのプロが愛用する理由の一端が、KSUKEのインプレッションからも伺うことができた。

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SunrecMag1904.jpg 本記事はリットーミュージック刊『サウンド&レコーディング・マガジン 2019年4月号』の特集記事「ヘッドフォン特集 2019!」を一部転載したものです。今号のサンレコでは約100ページの大ボリュームで、第一線で活躍する“アーティスト/クリエイター/エンジニア総勢30名の愛用モデル紹介”をメインに、約100ページに渡ってヘッドフォン/イヤフォンの“今"を切り取る大特集を展開。特集内では、ヘッドフォンの歴史を紐解いたり、注目製品の試用レポートを収録するなど、決定版と言える内容に仕上がっています。ぜひチェックしてみてください!

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製品情報

SHURE / SE846

価格:オープン

【問い合わせ】
シュア・ジャパンWebサイト https://www.shure.co.jp/
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プロフィール

KSUKE
プロデューサー/DJとしてワールドワイドに活躍。オリジナル作品のほか、メジャー・レイザー、アグネス・モー×クリス・ブラウン、RIRIなど話題のアーティストのリミックスを多数手掛ける。DJでは各国のULTRA MUSIC FESTIVALやラスベガスの大バコ、近年ではアジア諸国でのプレイが注目を集める。

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