BOSS / BD-2W
プロ・ギタリストが愛用するBOSSコンパクト･エフェクターの魅力をアツく語ってもらう連載。記念すべき第1回目は、爆弾ジョニーのキーボード／ギター担当であり、自身のバンドHOT CAKEではボーカル&ギターも務め、忘れらんねえよのサポート・ギタリストとしても活躍中のロマンチック☆安田。
【セッティング解説】Sモードを選択して、GAINツマミは12時手前に。“ギターの出力が低いので上げ気味にしている”とのこと。中域を残すためかTONEは11時付近に
手に入れたのは2年くらい前ですね。もともとは普通のブルースドライバーを使っていて、確か中学生の頃に買ったやつだったと思います。そこからいろんな歪みペダルを試しまくったんですけど、何かのレコーディングで久しぶりにブルースドライバーを使った時に“あ、やっぱりこれだな”と。で、それが壊れちゃったので新しく買ったのがこのBD-2Wです。爆弾ジョニーではこれがメインの歪みで、ライブではずっと踏みっぱなしですね。
ツマミのセッティングは、僕が使ってるビンテージのジャガー（66年製）の出力が低いので、DRIVEは12時手前くらいがちょうど良い感じ。現行のギターだったらこれでもかなり歪むと思いますよ。トーンの位置はいろいろ変えますね。大体11時くらいが多いかもしれません。
気に入ってる点で言うと、僕はクリーンと歪みでミドルの重心が変わるのが嫌なんですが、BD-2Wはそこが本当にナチュラル。それと以前、レコーディングしながらいろんな歪みと弾き比べてみたことがあって、ギター単体でパッと聴いた感じだけで言うなら、もっとパンチが強いようなものもあったんですよ。でも、BD-2Wはドラムがよく聴こえたり、アンサンブルのおいしい部分を邪魔しないことが多くて、ほかの楽器にも優しい音なんですよね。もちろん、“ギターが主役！”っていうギター・ヒーローな感じもカッコいいと思うんですけど、自分はリズムを含めた全体が聴こえるものが好きなので。そのほうが音楽的にも今っぽい気がします。そういう意味でも、ボスって何となく今の時代っぽい感じがあるんですよね。
本記事は、リットーミュージック刊『ギター・マガジン 2019年9月号』の特集記事を一部転載したものです。本号の表紙巻頭は、再結成を果たしたNUMBER GIRL。向井秀徳（vo,g）と田渕ひさ子（g）のインタビュー、最新&歴代機材紹介、奏法解説などはもちろん、中尾憲太郎45才（b）とアヒト・イナザワ（d）のリズム体インタビューも掲載！ ぜひチェックしてみてください。
価格：オープン
ロマンチック☆安田（爆弾ジョニー）
ろまんちっく・やすだ。5人組バンド、爆弾ジョニーのキーボード／ギター担当。最新作は『クレイジービートラリアット』。忘れらんねえよのサポート・ギタリストを務めるほか、梅津拓也（ex.忘れらんねえよ）と星野未緒（本棚のモヨコ）と結成した3ピース・バンドのHOT CAKEではボーカル&ギターも担当する。
