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  • 洗練されたポータビリティと機能性を誇る“オールインワン”ギター・プロセッサー

Line 6 / POD Go

Line 6 / POD Go

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 昨今では当たり前になった、モデリング・アンプやプラグイン・アンプ・シミュレーター。そのフォーマットを作ったのが、1998年に登場したLine 6のAmp Farmと、“バーチャル・アンプ/モデリング・アンプ”という言葉を広め、その代名詞として世界中で大ヒットしたPODシリーズだ。発売当初からプロ・ギタリストを中心に絶大な人気を集め、革命的な製品としてPODを知ったユーザーも多いことだろう。当時、その愛らしい豆型のシェイプとコンパクトなサイズは、それまでのプロ機材にありがちな“いかつい/冷淡な”イメージを覆した。サウンド面でも、それまではアナログ・フィルターでスピーカー・シミュレーションを行なうことがそのすべてだった“ライン録音現場”での可能性を無限に広めた。そして「POD」は、累計100万台以上も販売され、世界の基準となった。

Line 6 / POD Go

 このPOD Goは、現在のLine 6におけるフラッグシップ・ラインである「Helix」などで培った技術を礎に、オールインワン・マルチ・エフェクト・プロセッサーとして生まれ変わった、“2020年版のPOD”である。

目指す音に最短距離で向かうことができる
サウンド・クオリティとユーザビリティ

 POD Goには、現代的なアプローチに対応するエディットの自由度などが盛り込まれながらも、とにかく最も基本的で普遍的なサウンド──シンプルに“使える音”がまとめられている。初代PODをご存知であれば、“シンプルだけど欲しい音がすべて入っている”、あのわかりやすさを思い出してほしい。それはPOD Goも同じく、例えばデフォルトのプリセットをそのままのセッティングで鳴らしていくだけでも、容易に“使えるサウンド”ということが理解できるだろう。なぜなら本機には、Helix/HXファミリーから継承された最先端のサウンド・エンジンに加えて、往年のPODユーザーにも嬉しいレガシー・シリーズのエフェクトなどを搭載。つまりHelix譲りのサウンド・クオリティが軸にありつつ、PODの“わかりやすさを兼ね備えることで、目指す音に最短距離で向かうことが可能となったのだ

Line 6 / POD Go

 動画でも披露しているように、プリセットのエディットやバックアップなども簡単なうえ、POD Go内部のシグナル・チェーンはアレンジ可能。アンプ・モデリングは1プリセットにつき1種類しか組み込めないが、どこの位置に置くかは自由に選択できる。アナログ機材で行なう“ギターからアンプまでの信号の流れ”を単純にPOD Goの中に置き換えて考えると、サウンドメイクも非常に簡単だろう。デジタルならではの“非現実的”なセッティングも実現可能だ。さらに、Helix/HXシリーズから移植されたスナップショット機能を使えば、同一プリセット内で複数のエフェクトの一括オン/オフや、アンプやエフェクトの異なるパラメーターを保存でき、音切れなくワンアクションで音色を切り替えることができる。

▲エフェクトやアンプ・モデルが、それぞれに応じたアイコンとカラーで表示されるのも嬉しいポイント

▲スナップショットの切り替え画面。1プリセット内で最大4つのセッティングを保存できる

 さらに、プリセット編集や保存、POD Go本体のファームウェア・アップデートにも対応したPOD Go Editアプリ(Mac/Windowsに対応)も無償提供される。このエディターを使えばPOD Goに内蔵されたキャビネット・シミュレーターだけでなく、サードパーティ製のインパルス・レスポンス(IR)を使用することもできる。エディター経由で最大128のユーザーIRが使用可能となる。

高い機能性&拡張性とシンプルさを両立した
ハードウェアとしての完成度

 ハード面においても、シンプルなデザイン/UIを追求しながら、8個のフットスイッチとエクスプレッション・ペダル、そして大型ディスプレイをこのサイズ、この重量(約2キロ!)に収めたことはすごいと思う。もちろんエクスプレッションはトルク調整なども行なえるプロ仕様だ。これは初めてギター・プロセッサーを購入しようと考えている皆さんにとって、かなり興味深いものではないだろうか?

Line 6 / POD Go

 入出力には、MAIN OUT(ステレオ)に加え、AMP OUTが用意されているのもポイントだ。AMP OUTからはCab/IRブロックの前から分岐した信号を出力させることができるので、例えばCab/IRを通過したMAIN OUTからの音はPAやレコーディング卓に送り、モニター用のアンプにはAMP OUTからの信号を送り、リアル・アンプのサウンドも含めて演奏環境を構築することができる。厄介なセッティングの手間も省けるだろう。ステレオ・エフェクト・ループも装備しており、外部アンプのプリアンプ部をPOD Goに組み込む“4ケーブル方式(メソッド)”での接続も可能だ。さらにTRSエクスプレッション・ペダル/デュアル・フットスイッチ入力も備えており、こだわり派のサブ機としても充分に機能する拡張性も申し分ない。

▲エフェクト・ループを活用して、手持ちのコンパクト・エフェクターやアンプのプリアンプ部をPOD Goに組み込む“4ケーブル・メソッド”も可能

▲メイン・アウト(ステレオ)に加えて、キャビネット前の信号を出力できるアンプ・アウトも備える

 POD Goは、これまでのLine 6の歴代の黄金サウンドを凝縮しながらも、階層に潜り込む必要性や隠れた機能をとことん排してシンプルにまとめ上げた点が素晴らしいと思う。初めてのLine 6ユーザーもすぐに使いこなせるだろうし、Line 6のヘヴィ・ユーザーでも納得できるクオリティがある。実用的なファクトリー・プリセットも、使用者のレベルを問わず、届いたその日から楽しむことができるだろう。また、オーディオ・インターフェースとしての機能も備え、レコーディングとリアンプにも対応する4イン/4アウト、24ビットを実現。録音はもちろん、動画でギター・サウンドを収録したい皆さんにもオススメしたい。どんな環境でも高いポテンシャルを発揮してくれるので、ヘッドフォンでもアンプでも、20年以上愛される“Line 6のサウンド”をPOD Goで体験してほしい。

▲起動時のオープニング・アニメーションでは、象徴的な“豆型”のシルエットが映し出される

 また、最新ファームウェアが公開されているので購入者はチェックされたい。
https://line6.jp/news/1198/

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製品情報

Line 6 / POD Go

価格:オープン

【スペック】
■コントロール:ノブ1〜5、モード切り替えボタン、ACTIONボタン、PAGEボタン、アッパー・ノブ、ロワー・ノブ、ボリューム・ノブ、プリセット・フットスイッチ、ストンプ・フットスイッチ FS1〜6、MODEスイッチ、タップ/チューナー・スイッチ、エクスプレッション・ペダル、パワー ■入出力端子:インプット、EXP2イン、FXループ(SEND/RETURN)、メイン・アウト(LEFT/MONO/RIGHT)、アンプ・アウト、フォン・アウト、USB ■電源:専用アダプター ■外形寸法:359(W)×230(D)×88(H)mm ■重量:2.35kg
【問い合わせ】
ヤマハミュージックジャパン Line 6インフォメーションセンター TEL:0570-062-808 https://line6.jp/podgo/
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