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  • ESPを愛するギタリストの1本。

滝 善充(9mm Parabellum Bullet/キツネツキ)のKARMASTER

ESP / KARMASTER

ESPを愛用するギタリストに登場してもらい、自身のこだわりがつまった名器について語ってもらう新連載“ESP Lovers Gallery”。第4回は9mm Parabellum Bulletのギタリスト/キツネツキのドラマー、滝 善充が登場!

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KARMASTER
軽量化を突き詰めたシグネチャー

KARMASTER(Front)

KARMASTER(Back)

メインとして用いるリアPUにはセイモア・ダンカンのSH-6nを搭載

ペグはゴトーSG360-P7 MG-Tを採用。クロームではなく合成樹脂パーツを使う事で、わずかに軽量化する姿勢はF-1級?

ワン・ボリュームにミニ・トグルのPUセレクターのみという潔い構成のコントロール部。ほかのギターでもトーンはすぐ排除し、10年前には“トーンもボリュームもダミーにしていた”という滝らしい構成と言える

ブリッジにはESPカスタム・ラボ・フィックスド・ブリッジを、カーボン・サドルにはグラフテックPS-8000-F0を採用

軽量化をのため、テイルピース不要の裏通しに

本器を真横から見ると驚異的なボディの薄さがおわかりいただけるであろう。“スライドの際に通常の重さの感覚ではギターがうしろに滑ってしまうほど軽い。そのおかげで左手の負担が軽減した”と教えてくれた

【Specifications】●ボディ:アルダー ●ネック:ハード・メイプル(CTシステム) ●指板:パーフェロー ●フレット:22 ●スケール:648mm ●ピックアップ:セイモア・ダンカンSH-1n(フロント)、セイモア・ダンカンSH-6n(リア) ※製品版=セイモア・ダンカンSH-6n(フロント)、セイモア・ダンカンSH-6b(リア) ●コントロール:マスター・ボリューム、ミニ・トグルPUセレクター ●ブリッジ:ESPカスタム・ラボ・フィックスド・ブリッジ with グラフテックPS-8000-F0 ※製品版=ESPカスタム・ラボ・フィックスド・ブリッジ ●ペグ:ゴトーSG360-P7 MG-T ●カラー:シー・スルー・ブラック
※製品版KARMASTERはPUにセイモア・ダンカンSH-6n(フロント)、セイモア・ダンカンSH-6b(リア)。ブリッジ/サドルはグラフテックPS-8000-Foではなく、ESPカスタム・ラボ・フィックスド・ブリッジ・サドルとなります。

 菅原卓郎のTricksterというネーミングに感銘を受けた滝は“軽さをマスターしている”という意味と、左腕のケガが本器の開発につながったという“業(カルマ)”のふたつの意味を込めて命名。そうした経緯もあり、本器には軽量化へのアイディアや創意工夫が満載だ。例えばアルダー板にキャビティ&ピックアップを載せるための最小限の材を継ぎ足したボディ、ワン・ボリューム&ミニ・トグル・スイッチのみの簡潔なコントロール、テイルピース分の重量を軽減するために裏通しを採用した点、クロームではなく合成樹脂を用いたペグの採用などによって3kgを大きく下回る重量に。まさに滝の要望が具現化した1本と言える。

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滝 善充(9mm Parabellum Bullet/キツネツキ)が語る
KARMASTER

“通常シェイプなのに軽い”のが最大のポイントですね。

 2016年にケガをして以来、体に負担がかからない軽いギターを探していてたんです。しばらくECLIPSシリーズを使っていて、ESPの人に“軽くて良いですね”と伝えたら、“もっと軽いのが作れるかも”と言われて。それで、“JMタイプで軽いものができないか”って相談したんです。そしたら、ある日これが出来上がっていて(笑)。最大のポイントは変形のボディではなく、通常のシェイプで軽いことです。やはり普通の形にこだわらないとおもしろくないですから。本当に軽いので弾いていても全然疲れませんよ。

 私の持論としてギターは“シャーシャー”鳴っているだけのものが一番だと思っているのですが、それだけだと社会的にマズいんです(笑)。なので、社会性への一歩としてグラフテックのカーボン・サドルを使うことで音を落ち着かせて、歪ませやすくしています。それに弦も切れにくくなることもあって、グラフテックは学生の頃からずっと愛用しているんですよ。

 音の印象としては、すっきりとして明るい音色です。ボディの体積はないですが面積があるので、ローもしっかり出ますよ。ライブでは基本的にリアを使っています。本来はフロント用のセイモア・ダンカン製SH-6nを載せているんですが、ディマジオのTone Zone的なふくよかさと、SH-6bのキレの“良いとこ取り”したような音が出るんですよ。フロントPUはSH-1nで、これも明るい印象があります。最近はアンビエント的な奥まった音像を出すので、歪まないロー・パワーのSH-1nが合うんですよね。

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GM2012_H1.jpg 本記事は、11月13日(金)に発売されたリットーミュージック刊『ギター・マガジン 2020年12月号』にも掲載されています。表紙巻頭特集は「ギター・マガジン40周年」。ぜひチェックしてみてください!

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製品情報

ESP / KARMASTER

【スペック】
●ボディ:アルダー ●ネック:ハード・メイプル(CTシステム) ●指板:パーフェロー ●フレット:22 ●スケール:648mm ●ピックアップ:セイモア・ダンカンSH-1n(フロント)、セイモア・ダンカンSH-6n(リア) ※製品版=セイモア・ダンカンSH-6n(フロント)、セイモア・ダンカンSH-6b(リア) ●コントロール:マスター・ボリューム、ミニ・トグルPUセレクター ●ブリッジ:ESPカスタム・ラボ・フィックスド・ブリッジ with グラフテックPS-8000-F0 ※製品版=ESPカスタム・ラボ・フィックスド・ブリッジ ●ペグ:ゴトーSG360-P7 MG-T ●カラー:シー・スルー・ブラック ※製品版KARMASTERはPUにセイモア・ダンカンSH-6n(フロント)、セイモア・ダンカンSH-6b(リア)。ブリッジ/サドルはグラフテックPS-8000-Foではなく、ESPカスタム・ラボ・フィックスド・ブリッジ・サドルとなります。
【問い合わせ】
イー・エス・ピー営業本部 TEL:049-274-3810 http://www.espguitars.co.jp
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