本物のスプリング・リバーブと光学センサーによる幻想的なエフェクトを創出

　Gamechanger Audioと言えばキセノン管を搭載したPLASMA Pedalなど、それまでの「エフェクター」の概念を覆すかのような攻めの姿勢とサウンドを持ったペダルを生み出している。

　今回紹介するLIGHT Pedalはスプリング・リバーブ。いわゆる「リバーブ・タンク」を搭載したペダルだと思ってもらえるとイメージしやすいだろう。これまでもさまざまなブランドからペダル・タイプのスプリングを搭載したリバーブが登場しているが、Gamechanger Audioが作ったペダルは……もちろん「ひと味違った」スプリング・リバーブとなっている。

Gamechanger Audio / LIGHT Pedal

　このペダルのサウンドの基本は、本物のスプリングを使用したリバーブであることはなんとなくご理解いただけるだろう。そしてもう1つ特徴的なのが、本体内部に仕込まれたライトだ。このライトがリバーブと共に仕込まれたセンサーと連動し、リバーブ効果にプラス・アルファで幻想的なエフェクト効果を作り出す。

3本のスプリングが入力ゲインに応じて揺れ幅が変わる。見た目にもインパクト大のデザインだ

エフェクトのドライ／ウェットや音色をコントロールするツマミ群

　左側の4個のツマミで、ノンエフェクト（dry）、リバーブ（spring）、ライトと連動した効果（optical）、リバーブの明るさ（tone）をコントロールできるが、ここで注目したいのがノンエフェクトも調整できる点だ。これまでのペダル型スプリング・リバーブは多くは、エフェクトON時にドライが少し引っ込んでしまう（音量が下がる）ような感覚があった。これはドライに対してリバーブ・サウンドをミックスしていくので仕方がない仕様（アンプのリバーブと同じ機構）と言える。

　しかし、このLIGHT Pedalではフラットからややブーストした音量まで各効果をミックスできるので、派手なリバーブ効果にセットした際でも、音量が下がって聞こえるようなことがない。これはうれしいポイントだと思う。さらに、単純にスプリング・リバーブとしても素晴らしく、サーフ・サウンドからアンビエントまでデジタルでは味わえない、アナログなリバーブ・サウンドが得られる。

opticalツマミで調節することでスプリング・リバーブにライトと連動した効果を加えることが可能

ライトと連動する6つのユニークなエフェクト

　opticalの効果はアナログではなくデジタルだ。トレモロ効果やディレイ（エコー）効果から「リバーブに対する余韻効果」とも言える特殊なエフェクト効果をプラスできる。しかもリバーブと並列でサウンドをミックスできるので、派手な設定にしても、音が破綻したりしない。また、リバーブ回路への入力レベルを調整／ブーストできるdriveつまみも装備。これで完全にクリーンなリバーブ効果から、クリーン・サウンドなのにフリーキーなサウンドなど、ラック機材でもなかなか味わえないリバーブが作り出せる。さらにgateツマミでリバーブの余韻を決めたり、またリバース的な効果を生み出すことも可能。ゲイン／ミックス／ゲート以外のコントロールの1つをエクスプレッションペダルに割り振ってリアルタイムでコントロールすることもできる。

リアにはエクスプレッション・ペダル入力端子のほか、本体を揺らした際にスプリングが跳ねる効果が出せるshock sensorスイッチも搭載している

　サウンドは非常にリッチで、前記したがまず基本のリバーブ・サウンドの素晴らしさが際立つ。加えて、セッティング次第では現代的で効果的なサウンドも生み出せる。ダークで幻想的なリバーブから明るいアメリカンアンプのリバーブ効果までをカバーする要注目のペダルだ。なお、9V DC/500mAで稼働するがアダプターが別売となる。パワー・サプライを使用する場合は、大容量を供給できるタイプを選択してほしい。