デジマート・マガジン > 特集 > 管楽器の選び方ガイド

 クラシックからジャズ、POPSなど幅広い楽曲が楽しめる管楽器。吹奏楽やブラスバンドに入りたい学生さんはもちろん、大人の趣味としても人気が高まっています。「管楽器を始めたい」と思ったら、まずはお気に入りの楽器を見つけ、実際に手にしてみましょう。ここでは各楽器の特徴や知っておきたいポイントをご紹介。ビギナーさんの“最初の一歩”に役立つ情報をお届けします。

管楽器のキホン:金属製のサックスが「木管」ってホント?

 管楽器には、「金管」、「木管」の2種類があります。一見金管のように思えるサックスは、実は「木管」にカテゴライズされること、ご存知ですか? まずは、知っておきたい2種類の違いや特徴を簡単に見てみましょう。

マウスピース

●金管楽器
 文字通り、本体が金属でできている楽器。「マウスピース」と呼ばれるパーツを唇にあて、振動させる(吹く)ことで音を鳴らします。ベル(朝顔)と呼ばれるラッパ状のパーツを持っているのも、金管楽器の特徴です。

●木管楽器
 木管楽器=「木製で作られた楽器」をイメージしやすいですが、サックスやフルートのように本体が金属製のものも、木管楽器にカテゴライズされます。唇にマウスピースを当てる楽器が金管、それ以外は木管と考えるとわかりやすいかもしれません。

 ちなみに、ほとんどの管楽器はピアノでいう「ドレミファソラシド」が「B♭(シ♭)」や「F(ファ)」などから始まる「移調楽器」。同じ楽器の中でも、出せるキー(音階)や音域が異なるものがあります。今回は吹奏楽などで使われるスタンダードなタイプを中心にご紹介します。

「金管楽器」の種類と特徴

マウスピース

 金管楽器演奏のポイントのひとつが「マウスピース」。一般的には、マウスピースが大きいほど音が出しやすいといわれています。さらに、同じ楽器でもマウスピースのタイプによって吹き心地に違いがあることも。まずは練習用のマウスピースからスタートし、慣れてきたら自分に合うマウスピースを探していくとスムーズかもしれません。最初のうちはマウスピースの型が唇に残りやすいので、唇の保湿ケアもお忘れなく。

 練習時の音量対策には、各楽器のベルにはめ込み音量を調節する「ミュート」が便利。上手に活用していきましょう。

<金管楽器>

金管楽器

●トランペット/コルネット/フリューゲルホルン
はっきりとした明るい音色で、メインパートをとることも多い花形楽器。マウスピースは小さめ。[もっと詳しく

●ホルン
柔らかい音色と、丸いフォルムが特徴。マウスピースはトランペットより小さく、金管楽器の中では音を出すのが難しいといわれることも。[もっと詳しく

●トロンボーン
スライドを調整し、音程を変えます。主に中低音を担い、マウスピースはトランペットに比べ大きめ。比較的音を出しやすい楽器だといわれています。[もっと詳しく

●チューバ/ユーフォニアム
金管楽器の中で一番大きく、低い音が出る楽器。バンドでたとえるなら、ベース的な存在です。マウスピースも大きめ。一回り小さいものはユーフォニアムと呼ばれます。[もっと詳しく

木管楽器の種類と特徴

リード

 金管以外の管楽器を「木管楽器」と呼び、大きく3つのタイプがあります。ひとつが、「リード」と呼ばれる薄い板を1枚使う「シングルリード」の楽器。サックスやクラリネットがこれに当たり、マウスピースに比べ音を出しやすいといわれています。次に、リードを2枚重ねる「ダブルリード」(オーボエ、ファゴットな ど)、そしてリードを使わず、唄口(本体にある穴)に直接息を吹き音を鳴らす「ノンリード」(フルート、ピッコロ)の3タイプです。

 リードは消耗品のため、他の楽器に比べランニングコストがかかることを覚えておきたいですね 。

<木管楽器>

木管楽器

●サックス
男女問わず人気があるリード楽器。比較的音が出しやすいのも、魅力のひとつ。発音できる音域の違いから、アルト・テナー・バリトン・ソプラノといった種類があります。[もっと詳しく

●フルート/ピッコロ
本体の穴(唄口)に息を吹き音を鳴らすため、他の楽器に比べ音を出すのが難しく感じることも。上品な音色とルックスで、こちらも人気が高い楽器です。[もっと詳しく

●クラリネット
サックスと同じ、リード楽器です。音が出しやすく、主旋律から伴奏のような刻みなど、さまざまな奏法が楽しめます。[もっと詳しく

●オーボエ/ファゴット
リードを2枚使うダブルリード楽器の代表がオーボエとファゴット。管楽器の中では、目にする機会が少ないかもしれません。[もっと詳しく