デジマート・マガジン > 特集 > 横田明紀男(Fried Pride)が弾くGodin 5th Avenueシリーズ
コスト・パフォーマンスに優れたアーチトップ・ギター

『誰が弾いても演奏しやすい。
それこそゴダンのプライド』
Godin 5th Avenueシリーズを
横田明紀男(Fried Pride)が
サウンドチェック!

横田明紀男(Fried Pride)が弾くGodin 5th Avenueシリーズ

ゴダン社のバックボーンであるアコースティック・ギター製作のノウハウを投入し、'50年代のビンテージ・スピリットをモダン・プレイヤビリティの中で実現したアーチトップ・ギター、5th Avenueシリーズ。そして独自のボディ構造から、小型・軽量でありながら豊かな鳴りを実現したセミアコースティック・ギターのMontreal Premiere。その優れたコスト・パフォーマンスも相まり、こだわりを持つ大人のギタリストから、アーチトップを“再発見”した若手のプレイヤーまで、幅広い層の注目を集めている。そこで今回、超絶技巧で知られるギタリスト・横田明紀男氏に試奏を依頼。ゴダンのアーチトップとセミアコ7本を一挙に弾き比べてもらった。

 ゴダンのアーチトップ・ギターは、伝統的なルックスとビンテージに通じるサウンド、そして現代の音楽の中で使えるピッチの良さや弾きやすさを併せ持つ点が特徴だ。今回の試奏では各機種の特徴が明確になるように、まず生音で演奏し、その後にアンプ(使用アンプ:フィル・ジョーンズ製 AAD / Super CUB)を通した音で演奏している(一部除く)。ぜひ全機種見比べ、聴き比べてみて欲しい。それでは早速、動画を見ていこう。

横田明紀男がサウンド・チェック!
Godin 5th Avenue Kingpin(Cognacburst)

「一音一音のニュアンスを大事にするプレイヤーにオススメ!」

横田's impressions:
「このタイプのギターはピッチが怪しいものが多いけど、これは全く問題ないですね。アタックの音が独特で、枯れたブルージーなニュアンスが出しやすい。一音一音を大切に弾くタイプのプレイヤーにオススメしたいです。テンション感はちょっと強めだから、左手の押弦はしっかりしてあげる必要があります。ただし、必ずしも出荷状態のセッティングで弾く必要はないし、むしろ弦高を調整したり、弦のゲージを変えたりすることで音のニュアンスも変わって面白そう。ノンカッタウェイだからハイ・ポジションが弾きにくいと心配する人もいるかもしれないけど、ウッドベースのように親指をネック裏から指板側に出してハイ・ポジションを弾くとムチャクチャかっこいいですよ。あえてノンカッタウェイという選択は、アリですね。」

5th Avenue Kingpin(Cognacburst)

本器はゴダンオリジナルのP-90タイプピックアップを搭載し、ダイナミックでリッチなトーンを生み出している。そのいなたいサウンドとトーンはブルースには最高だ。また、クラシックなジャズや、アコースティック系ギタリストにもおススメ。


▲「Kingpin」ネーム入りのゴダン・オリジナルのP-90タイプピックアップ。


▲比較的細身なネック・ヒール。オーバー・バインディング部の処理も非常にキレイ。

【Specifications】
■ボディ:カナディアン・ワイルド・チェリー ■ネック:シルバーリーフ・メイプル ■指板:ローズウッド ■スケール:630.9mm ■ナット幅:43.7mm ■ブリッジ:グラフテック製アジャスタブル・タスク・ブリッジ ■ピックアップ:ゴダン・キングピンP90シングル・コイル ■コントロール:ボリューム、トーン ■カラー:ナチュラル、ブラック、コニャックバースト ■価格:オープンプライス(税込み市場実勢価格:99,750円、レフティーのコニャックバーストのみ111,300円) ■専用ライトケースは別売 オープンプライス(税込市場実勢価格:¥15,750)

横田明紀男がサウンド・チェック!
Godin 5th Avenue Kingpin CW2(Natural)

「初めてのアーチトップが欲しい人には最高の一本です」

横田's impressions:
「これは実際に僕も使っているギターです。生音のニュアンスはKingpinに似たブルージーさがありますね。アンプを通すと、少しスッキリしたサウンドという印象です。リア・ピックアップがあるので幅広い音作りが出来ますし、エフェクターの乗りも良いですよ。少しクランチさせても面白いかも。セッティング次第で、古いES175のような音も出せます。ポイントは、ボリュームを少し絞ってやること。スタンダードなジャズからポップスまで幅広く使えます。ビッグバンドでフレディ・グリーンのようなビートを刻む演奏をしても、実に良い雰囲気が出せます。おまけにハウリングにも強い。初めてのアーチトップが欲しいという人には、最高の一本ですね。」

5th Avenue Kingpin CW2(Natural)

シンプルな仕様のKingpinに対して、ゴダンオリジナルのP-90タイプピックアップをリアにも追加し、カッタウェイ仕様となったのがこのKingpin CW2だ。ブルージーなトーンはそのままに、より幅広いプレイヤビリティとサウンドを約束するモデル。


▲ピックアップ仕様のKingpin CW2。ポールピースの高さもしっかり調整されている。

 

▲Kingpinシリーズのみ、トラスロッドカバーがベッコウ柄になっている。

【Specifications】
■ボディ:カナディアン・ワイルド・チェリー ■ネック:シルバーリーフ・メイプル ■指板:エボニー ■スケール:630.9mm ■ナット幅:43.7mm ■ブリッジ:グラフテック製アジャスタブル・タスク・ブリッジ ■ピックアップ:ゴダン・キングピンP90シングル・コイル×2 ■コントロール:3ウェイ・トグル・スイッチ、ボリューム、トーン ■カラー:バーガンディー、ナチュラル、ブラック、コニャックバースト ■価格:オープンプライス(税込市場実勢価格:147,000円) ■付属品:ライトケース

横田明紀男がサウンド・チェック!
Godin 5th Avenue Composer(Sunburst)

「70年代あたりのジャズで聴けるような艶やかなトーンが印象的」

横田's impressions:
「ここまでに弾いた2本がブルース寄りのトーンだとすれば、このComposerはもっとジャズ的なトーンですね。KingpinはオリジナルのP-90のせいか50年代〜60年代のジャズやブルースをイメージさせるけど、Composerはもう少し年代が上がって70年代〜80年代のジャズのアルバムで聴くことが出来るような艶やかなトーンが印象的です。このギターは手元のボリュームを10にして弾いた方が良さが生きますね。オススメは、ずばりストレートなジャズ系のプレイヤー。ただ、ゴダン全体に言えることですが、弾き手に合わせてくれる心地よさがあります。ビンテージ・ギターの中には弾き手や音楽を選ぶギターもありますが、これは弾く人に寄り添ってきてくれる感じです。」

Godin 5th Avenue Composer(Sunburst)

Composerは、フルアコースティック・ギターとして最も使いやすいハムバッキング・ピックアップを搭載したストレートなモデル。ジャズに最適な艶やかで甘いトーンはもちろん、弾き方次第で泥臭いブルースから軽やかなポップスまで幅広い対応力を見せる。あえてフレームメイプルなどの装飾を省き、シンプルさを突き詰めたスペックも好感が持てる。


▲5th Avenueシリーズ共通のヘッドストック。コンパクトでスマートなデザインだ。トラスロッドカバーにはComposerのロゴ。

 

▲「艶やかなトーンが印象的」と横田が評するハムバッキング・ピックアップ。フロントに1つマウントされている。

【Specifications】
■ボディ:カナディアン・ワイルド・チェリー ■ネック:シルバーリーフ・メイプル ■指板:ローズウッド ■フレット:22 ■スケール:630mm ■ナット幅:43.7mm ■ブリッジ:グラフテック製アジャスタブル・タスク ■ピックアップ:カスタム・ゴダン・ハムバッキング ■カラー:ナチュラル、サンバースト ■価格:オープンプライス(税込市場実勢価格:165,900円) ■付属品:ライトケース

横田明紀男がサウンド・チェック!
Godin 5th Avenue Uptown GT(Trans Red)

「独特のクセも含めて愛すべきイタリア車のようなギター」

横田's impressions:
「これはかっこいいですね!ミラーボールの下で弾きたいギター。このUptown GTのゴールド・パーツ・バージョンがあったら、絶対に欲しいです。サウンド面での特徴は、ビグスビーを搭載したギターならではの、少し立ち上がりが遅れて出てくるようなウニョーンとしたサスティン。このサウンドと、ビグスビーのアームの音の揺れ方だと、どうしてもGSやロカビリー的な使い方になりがちですが、この新鮮な響きを活かして若いプレイヤーに新しい使い方を編み出してほしいです。ブリッジの駒がローラー・タイプになっていて、比較的チューニングが安定しているのもいいですね。とにかくクセが強いギターですが、それも含めて愛すべきイタリア車のようなギターです。」

Godin 5th Avenue Uptown GT(Trans Red)

5th Avenueシリーズに、待望のビグスビーテイルピース付のニューモデルが登場。ビンテージライクな雰囲気ながら、ロックテイストの音楽も意識したモデル。ビグスビーの機能面はもちろん、少し遅れて立ちあがるような独特の鳴りも魅力的だ。


▲PAFタイプのハムバッカー。サドルはローラー式で、アーミングによるチューニングの狂いを抑えている。

 

▲Uptown GTの最大の特徴と言えるビグスビー製トレモロユニット。

【Specifications】
■トップ:カナディアン・ワイルド・チェリー(ブラック)、フレイム・メイプル(トランス・レッド) ■サイド/バック:カナディアン・ワイルド・チェリー ■ネック:シルバーリーフ・メイプル ■指板:エボニー ■スケール:630.9mm ■ナット幅:43.7mm ■ブリッジ:グラフテック製ローラー・サドル・アジャスタブル・タスク ■ピックアップ:カスタム・ゴダン・ハムバッカー×2 ■コントロール:3ウェイ・トグル・スイッチ、ボリューム、トーン ■カラー:トランス・レッド、ソリッド・ブラック ■価格:オープンプライス(税込市場実勢価格:194,250円、ブラックは183,750円) ■付属品:ライトケース

横田明紀男がサウンド・チェック!
Godin 5th Avenue Jazz(Black)

「徹底したジャズ仕様。でも実は1番フレキシブルなギターかも!?」

横田's impressions:
「(チューニングをしながら)あ、このペグ、いいですね!使いやすいし、精度も高い。これだけで、シリーズ中の高級機種だとわかります。弾く前は、かつてジョージ・ベンソンが持っていたギルドのイメージ。弾いてみると確かにバリバリとアドリブを弾くソロ・プレイヤーにピッタリだけど、同時にとても素直な音なので、意外となんでもいける感じです。ちょっとシャリっとしたニュアンスもあってバンドの中でも音が抜けそうだし、ソロ・パフォーマンスでニューエイジ的にエレアコ風な使い方も出来そう。実は1番フレキシブルなギターかもしれないですね。これもボリュームを少し絞ると“半生”な感じが出ていいと思います。とにかく素直な音ですね。真空管のアンプでも弾いてみたいギターです。」

Godin 5th Avenue Jazz(Black)

5th Avenueシリーズの集大成であり、フローティングのミニ・ハムバッカーを搭載した完全にジャズ・ギタリストのために開発されたモデル。美しいアーチトップにハイグロス・フィニッシュが施され、シンプルな外観ながら細部にわたって丁寧に製作されたハイグレード感が漂っている。


▲トップの震動を最大限活かすためにフローティング・マウントされた、ミニ・ハムバッキング・ピックアップ。

 

▲「使いやすいし精度も高い」と横田が絶賛したオープン・ギア・タイプのペグ。

【Specifications】
■ボディ:カナディアン・ワイルド・チェリー(ブラック)、フレイム・メイプル(ナチュラル&サンバースト) ■ネック:シルバーリーフ・メイプル(ブラック)、フレイム・メイプル(ナチュラル&サンバースト) ■指板:エボニー ■スケール:648mm ■ナット幅:43.7mm ■ペグ:ハイ・レシオ・オープン・ギアード ■ブリッジ:グラフテック製アジャスタブル・タスク ■ピックアップ:ゴダン・フローティング・ミニ・ハムバッカー ■カラー:ハイ・グロス・ナチュラル・フレイム、ハイ・グロス・ピアノ・ブラック、ハイ・グロス・サンバースト ■価格:オープンプライス(税込市場実勢価格:257,250円) ■付属品:ライトケース

横田明紀男がサウンド・チェック!
Godin 5th Avenue

「こんなにピッチのいいアーチトップ・ギターは他にないですよ」

横田's impressions:
「これは音の芯が太いから、ガッツのある音楽なら何でも合うと思います。ジャズ、ブルースはもちろん、意外とポップスにも合うでしょう。フィンガー・ピッカーが使っても面白いと思います。何しろこの辺り(10フレット前後)から上のポジションで和音を弾いて、これだけピッチが良いアコースティック・ギターはないですよ。和音の進行が、本当に心地よく響きます。この作りで、メイド・イン・カナダで、8万円そこそこの値段なんですよね?物凄くコストパフォーマンスの良いギターだと思います。通常、アーチトップの生のギターはかなり弾き手を選ぶのですが、これは弾き手を全く選ばないギターですね。誰がどんな音楽で使っても、良いサウンドが得られるはずです。」

Godin 5th Avenue

ゴダンがこだわったのは、音量と伝達性に優れた中低域を軸とした、アーチトップならではのダイナミックでリッチなトーン。高度な製作技術が求められるアーチトップ・ギターとして、高品質なカナダ製ながら抜群のコストパフォーマンスを誇る。ピックアップがないので当然だが、本機のみ、アンプを通さない生音だけの録音となっている。


▲チューン・O・マチック・タイプの弦高調整機構を持つブリッジ。木製のサドル加工も非常に精緻。

 

▲ネックエクステンション部分は、トップと干渉しない形状になっている。

【Specifications】
■ボディ:カナディアン・ワイルド・チェリー ■ネック:シルバーリーフ・メイプル ■指板:ローズウッド ■スケール:630.9mm ■ナット幅:43.7mm ■ブリッジ:グラフテック製アジャスタブル・タスク ■カラー:コニャックバースト、ナチュラル、ブラック ■価格:オープンプライス(税込市場実勢価格:81,900円) ■専用ライトケースは別売 オープンプライス(税込市場実勢価格:¥15,750)

横田明紀男がサウンド・チェック!〜特別編〜
Godin Montreal Premiere

「単音弾き、コード・カッティングどちらも気持ち良く弾ける」

横田's impressions:
「ボディは小さいのに、かなりローが出ますね。このあたりに独自のボディ構造が活きているんでしょう。セミアコらしい音から、フルアコっぽい音までカバーできます。エフェクトの乗りも良さそうだし、テンション感が弱めでとても弾きやすいギターです。他の機種に比べて、ほんの少しグリップも細いですね。ゴダンのギターはどれも弾きやすいですが、これはその中でも特に弾きやすいです。コンテンポラリーなジャズやフュージョンに合うサウンドで、これもボリュームは10で弾いた方がいいでしょう。サスティンが長いので、チョ―キングを使ったプレイにも最高です。フロント、リアの音もいいですが、センターにした時の音、これは使えますね。単音弾き、コード・カッティングどちらも気持ち良く弾けます。」

Godin Montreal Premiere(Natural)

独自のボディ構造を持つセミアコ・タイプ。ボディ内には、スプルース材による「ブリーズ・スルー」と呼ばれる特殊形状のセンターブロックがあり、これがコアとなってボディ全体のレゾナンスを高めている。さらに弦振動の鳴りを生かすGraphtech ResoMax bridge systemやセットネックの採用で、小型ボディながら、驚くほどのリッチなサウンドとトーンを実現している。


▲チューン・O・マチック・タイプのブリッジ・サドルとストップ式のテールピース。

 

▲丁寧に処理されたバインディング。fホールからは「ブリーズ・スルー」と呼ばれるセンターブロックが見える。

【Specifications】
■トップ:カナディアン・ワイルド・チェリー ■サイド/バック:ブリーズ・スルー・カーブド・スプルース・コア ■ネック:マホガニー ■指板:ローズウッド ■スケール:629mm ■ナット幅:43mm ■ブリッジ:グラフテック製レゾマックス・ブリッジ・システム■ピックアップ:カスタム・ゴダン・ハムバッカー×2 ■カラー:ハイ・グロス・ナチュラル、ハイ・グロス・サンバースト、ハイ・グロス・トランス・ブラック、ハイ・グロス・トランス・レッド ■価格:オープンプライス(税込市場実勢価格:204,750円、ビグスビー付きは231,000円) ■付属品:ギグバッグ

総評:どれも値段からは考えられない程のクオリティ!
弾き手の本当の友達になってくれるゴダンは“まとめて大人買い”が正解です

横田:「試奏の前は7本も弾いて違いが出せるかと思いましたが、見事にそれぞれ個性的でした。ただ、1本1本の個性はあっても、どれもゴダンのクオリティはしっかりと守られていましたね。それは、弾きやすさ、音の素直さ、扱いやすさです。弾き手を選ぶのではなく、誰が弾いても演奏しやすく良い音で鳴ってくれる──そこにゴダンのプライドを感じました。試奏した7本は、どれも弾き手にとって1番使いやすい、本当の友達になってくれるギターです。そして、どのギターも出来る限り価格が抑えてある。これは7本まとめて大人買いしてもいい、そんなギターですね。」

 

[PROFILE] 横田明紀男(よこた・あきお)
15歳の頃から潮先郁男氏に師事、高校卒業と同時にプロとしての活動を始める。21歳の時、アルバム「DAY BY DAY」でレコードデビュー。1986年には自身の初リーダーアルバム「MY ROMANCE」「MYSTY2」をリリース。その後、数々のギタリスト仕事を経てShihoと出会い、ジャズユニット『Fried Pride』を結成。2001年のデビュー以来、10枚のアルバムを発表し、国内はもちろん海外のジャズ・フェスにも出演する等、活動の場を世界に広げている。

Fried Pride Official Website

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