デジマート・マガジン > 特集 > RS GUITARWORKS特集:ブランド・ストーリー
RS GUITARWORKS特集

エイジド加工のパイオニア
米国ケンタッキー発、トップ・プロを魅了する少数精鋭のカスタム・ギター工房

RS GUITARWORKS特集
野村義男がRS GUITARWORKS最新6モデルを試奏! | RS GUITARWORKS ブランド・ストーリー

歴史:米国ケンタッキー州で生まれた最良のカスタム・ギター

▲米国ケンタッキー州・ウィンチェスターという小さな町にその工房はある。

 RS GUITARWORKSの歴史は、1996年、ギター・ビルダーのロイ・ボーウェン氏とスコット・リーディー氏の出会いから始まる。既に歴史的ビンテージ・ギターを多数リペアしていたロイ氏がローカル新聞に出した広告に、スコット氏が反応。意気投合して一緒にリフィニッシュの事業を始めたことがきっかけだ。

 二人のリフィニッシュ事業はすぐに評判を呼び、特にエイジド加工には注文が殺到。そうした中で二人はオリジナル・ギターを作りたいという想いを強くし、99年には念願のオリジナル・モデルを持ってオハイオ州の楽器ショーに出展。この頃から二人の頭文字であるRとSを組み合わせたRS GUITARWORKSを名乗るようになる。

 彼らが安定してギターを供給できるようになったのは、09年頃から。まだ新興メーカーである彼らの名前が世界に轟いているのには、理由がある。エイジド加工を筆頭とした確かな技術と、オリジナル・パーツまで作ってしまうこだわり、そして最終的な調整を行う際の基準となる“耳の確かさ”だ。

特徴:確かなエイジド加工技術で世界に名を轟かせる

 RS GUITARWORKSの名を世界に知らしめたエイジド加工。ロイ氏が初めてエイジド加工に取り組んだのは93年。03年には程度に応じた4種類のエイジド加工を提案するなど、この分野のパイオニアといえる存在だ。

▲コンディションのエイジド処理は、どのようにして付いた傷なのかを思い描きながら、カッターやサンドペーパーなどの身近な工具で施していく。

▲CONTOUR GREENGUARDのエイジド加工例。

▲パーツのエイジド処理は特殊な液体でサビや汚れを表現。


 理想の音を求めて数々のオリジナル・パーツを開発している点もRS GUITARWORKSの特徴。CTSとの共同開発による独自の可変カーブのポット、ジェンセンと組んで開発したペーパー・オイル・コンデンサー、オクターブが改良されたTLタイプのブリッジ・サドル、飛行機用の70/75アルミニウムを用いたトレモロ・ブロックなど、枚挙に暇がない。

▲ノブやPUカバー(写真はエイジド加工前後のもの)はもちろん、電気系パーツもオリジナル開発・販売している。

 RS GUITARWORKSの最大の特徴は、最良のギターを作りたいという現社長のスコット氏の意思と、最終調整を担当する現副社長のロイ氏の耳の確かさにある。例えば、最終調整で5~6弦のサウンドがブライト過ぎると感じたら、その部分のブリッジ・サドルだけを違う素材のものに交換してバランスをとるという。ピックアップの高さ調整も、弦と磁力のマッチングからベストなサウンドになるよう、念入りに行われる。

 こうした作業は、ロイ氏の耳を頼りに行われる。そして万が一、最後まで納得のいく音が得られないギターがあれば、それは真っ二つに分断され、決して出荷されることはない……。

▲社長のスコット氏、副社長のロイ氏によって組み込みと最終調整が行われ、良質なRSサウンドを奏でる個体が生まれる。


 RS GUITARWORKSのこだわりのギター作りの全貌は、『ギターマガジン 2012年10月号』に掲載されている。興味があれば、ぜひそちらでRS GUITARWORKSの秘密の全てを確認して欲しい。

 

 

<<< 野村義男がRS GUITARWORKS最新6モデルを試奏!

  • 1
  • 2